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96 盗賊たちの末路 (盗賊視点)

本日2話目の投稿です!盗賊視点になります。

続けてもう1話上がります〜!


「ぎゃぁぁぁぁっ!?」「に、逃げろ!!!」「うっグァッ!」「だ、だめだ!!」「グハッ……」「ヒィッ!?」「た、たすけ……ガァッ!?」「か、かしらァッ! もう無理で───ギァッ!?」


 ……くそっ!!!

 なんなんだこれは!!


「なっ、なんだあの女!! ど、どうなってや…ガギャァッ!?」



 盗賊の前に立ちはだかったのは、涙ながらに笑みを浮かべた、1人の少女だった。






 ─────1時間前。



「「「「 ハッハッハッハッ! 」」」」


 今日で最後だ。

 今はこうして呑気に酒を飲んで、適当に荷物を奪ってくるだけで稼げちゃいるが、バルナの下で働くのはもう危険かもしれん。


「おい! お前ら。とりあえず今日が区切りの仕事だ。10分後に出るからな! 気合い入れろよ」

「「「 おおーっ!! 」」」


 10分後、古屋を出る。

 今日は15人で攻める。


 最後の最後に、返り討ちにでもあって捕まれば意味がない。

 元々、人を殺すことに興味はない。そんなことをして、もしヘマで証拠を残してしまえば大変なことになる。

 少し痛い目に合わせて、荷物を頂戴するだけだ。

 

  


 30分ほど歩くと、人気のない道に出る。


 もうしばらくすれば、少し離れた田舎の街から、ルーズに荷物を運んでくるやつらが来るはずだ。

 馬車は全部で4つ。

 もちろん、護衛の数も確認済みだ。全員で4人だ。


 最近は護衛を増やしてきているようだが、どうせ田舎もんが雇った護衛だ。すぐ弱音を上げて逃げ出すに違いない。

 

「お前ら、そろそろだ。準備しておけ」


 部下達に声をかける。


 するとすぐに、荷馬車が見えてきた。

 大抵は先頭と最後尾に護衛がいることが多い。


「おい、ガキが座ってんぞ」

「ハハッ。呑気に家族でお出かけってか?」

「「「 ハッハッハッ! 」」」

「あのガキも捕まえとけ。売れるだろ」

「「「 了解 」」」

「いくぞ!!」


 ─────ザッ!!


 全員で荷馬車を囲む。


 剣を抜き、1番先頭の馬車に向かって忠告してやる。


「お前ら!! 今すぐ荷物を置いて消え失せろ!! そうすれば命は助けてやる。最初で最後の警告だ」


 ふんっ。さっさとしろよ。面倒な。


「おい! そこの女は俺のところまで来い。とりあえずは可愛がってやる」

「わ、わたし!?」

「そうだ! さっさとしろ!!」

「全然タイプじゃないからやめとく」


 ………?


「「「「「 なっ!? 」」」」」


「お前…俺のことを馬鹿にしているの─────」

「アッハッハッハッ!!!!」

「な、何を笑っている!」


 なんだこの女は…

 なんでこの状況で俺を馬鹿にしてこんなに笑ってるんだ…?


「はーーっ!! ハッハッハッ!! はぁ……おもしろ…むり………笑いすぎて涙出たわ」

「チッ! こいつ! 何がそんなにおかしい!!」

「だって、あんたら盗賊でしょ?」

「だったらなんだ! 馬鹿にしてる暇があれば、いますぐ命乞いし───」

「え、だってあんたら馬鹿じゃん」

「なに!?」

「盗賊でしょ?馬鹿じゃん。馬鹿以外ならなんだろ。アホ?」


 こいつ…!!


「………おい野郎共。今すぐあいつを引きずり下ろせ!」


「「「 お、おぉっ!! 」」」



 馬鹿にしやがって、あのガキだけは許さねぇ!!



 後悔させてや─────



「ぎゃぁぁぁぁっ!?」「に、逃げろ!!!」「うっグァッ!」「だ、だめだ!!」「グハッ……」「ヒィッ!?」「た、たすけ……ガァッ!?」「か、かしらァッ! もう無理で───ギァッ!?」


 ……くそっ!!!

 なんなんだこれは!!


「なっ、なんだあの女!! ど、どうなってや…ガギャァッ!?」


 腹が、いた、い…。

 なん、だ…?


「おじさ〜ん。もうおしまい?わたしを可愛がってくれるんじゃなかったの〜?」

「ば、ば、ば…けもの…」

「ひっど! 最低! これでもわたし乙女なんですけど」

「ば、ばけ─────ァッ」

「もういい。大人しく寝てな」


 意識が…遠のい…て……


以上、かわいそうな盗賊たちでした。

次話がシーナ視点になります〜!

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