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83 神属性(?)


【 神属性 】


 私の適性は、神?


 私、神なの?


 あのストーカージジィと同レベル!?

 ショックなんですけど…………。


『ふふふ。これではあのジジィと一緒ではないか』

『ちょっとテア! やめてよ! 私も今同じこと考えてて落ち込んでたのに!!』

『妾はどうなっておるのかの?』

『やってみる? 私の体使って』


 先生方が青ざめている隙に、水晶玉をちょっとばかり拝借して、みんなに見えないように、私の手から直接テアの魔力を水晶に伝える。



 ……水晶玉には何も起きない。


『どうやら人間しか測れぬようじゃな』

『うーん。テアの属性も気になるけど、そうみたいだね』

『まぁよい。少し気になっただけじゃ』

『転生して神に近づいたから神属性なのかな?』

『さぁの。妾の知識だけではなんとも言えぬ』

『だよね』


 そんな会話をしていると、セリが話しかけてくる。


「ちょっとリン。いつまでもテアと喋ってないでこの状況をどうにかしてちょうだい」


 セリの言葉に、後ろを振り返………



 ─────えっ!?



 その場にいた先生方全員が、片膝をついて頭を下げていた。

 その様子を見た生徒たちはさらに困惑している。中には、訳もわからずとりあえず先生方と同じ体制を取るものまでいた。



 ってストーップ!!!!

 

 そろそろ私の存在で遊ぶのやめんかーい!!


 ややこしい肩書きの次は神属性ってなによ!!

 このペースで私の存在がありもしない姿になれば、私も元の世界に帰りたくなるよ。

 そんな生きづらい世の中は嫌だよ。


「全員これまで通り普通にしてください!」


 その一言で、皆が片膝をつくのをやめて、立ち上がる。


 この命令、既視感あるよ。


「わたしたちとは違う属性があるとは思っていたけど、まさかここまでとは」

「ほんとうに。リンにはもうついていけないわよ」

「セリもシーナもそんなこと言わないでよ…。私だって………」

「よしよし」


 シーナが私の頭を撫でてくる。

 泣きたいよ。


「あのぉ、先生方……リンの属性は国家機密扱いということでよろし───」


「「「「「「「 異議なし 」」」」」」」



 ヘイード先生が他クラスの先生達に小声で同意を求めた結果、食い気味に私の属性は国家秘密になった。

 シーナとセリ以外の生徒にバレてないのが救いといったところだ。


「リ、リン。あんたの属性は、その、なんや、直接国王にでも学院長にでも報告してほしいんや。ワイらはもう、その、何も見てへんことにしたから」

「は、はぁ……」


 私の平穏はいつ訪れるの。


「い、いやぁ〜! さすがはリンやなぁ! それに、シーナとセリも! 3人とも揃いも揃って同じ属性や! そんだけ仲良しってことやな〜ええこっちゃやで〜!」


 困惑している生徒達に聞こえるよう、ヘイード先生が嘘くさい演技をする。


 もうそれじゃ無理だよね。

 だってあんたたちさっきまで膝ついてたよね。

 私、絶対また生徒との距離開くよね。



 その後、何事もなかったかのように自主訓練へと入る。


 まぁ、何はともあれ念願の魔導書だ。

 無理やりでも、気持ちは切り替えていこう。


「さっきの検査でわかった通り、キミらには適性が増えてるんや。どうやら知らん間に水晶に不備があったみたいでなぁ〜。詳しいことは知らんけど」


 ヘイード先生が頑張って誤魔化している。


 サリナさんのことだ。おそらく、適当に誤魔化せとでも言われたのだろう。

 ヘイード先生も大変だ。


「自主訓練については、今まで通り、自分たちでどうにかせんなあかん。なんせ、ワイらは魔導書を管理してるだけで、知っての通り、魔法を教えたりはできんのや」


 そう言うと、先生方が各属性の名前が書かれたプレートの前に立ち、各自収納魔法を使って魔導書を何十冊も出した。

 約200冊はある。


「キミらの属性が増えたと思うんやけどな、ワイらも増えてるんや。この通り収納魔法も格段にパワーアップしとるねん。多分キミらも収納できる容量が増えとるはずや」


 以前セリが言ってた収納魔法の平均は、かなり小さいサイズだった。


 それよりも増えていそうなのは、魔導書を出した先生を見ていた生徒達の反応を見ればわかる。


 魔法量が増えたことに関しては、直接体に注いで気持ちよくならない限りは気がつかない。


 自分たちの収納魔法など、自分が一番よく知っているため、逆に気付かないのだろう。

 これまでに入らないとわかっていた以上のものを入れる気にはならない。


 とは言っても、今は試そうにもモノがない。

 残念そうにしている生徒もかなりいる。


「ほな、自分が習得したい魔法属性のところへ集まってくれるか〜。おそらく、同じ属性で使われへんかった強い魔法も、使えるようになってる可能性が高いわ。新たな属性にいくも良し、これまでの属性を強くするのも良しや」


 私たち3人を除いた生徒が続々と各属性に分かれていく。


「ねぇセリ。昨日2人は何してたの?」

「2人で座っていたら終わってたわ」

「え?シーナも?」

「うん。わたしたちは悪くないわよ。あまり魔法を使うと周りに被害が及ぶから、なるべく大人しくしてくれって言われていたの」


 なんちゅう授業だよ。


「じゃあ何の意味もないじゃん」

「うふふ。別に魔法の練習をしていなかったわけじゃないわよ? セリ。見せてやりましょう」

「いいわよ〜!」


 2人が私に向かって魔法を放つ。


 咄嗟に対抗できるように構え────



 ─────うん?



 ─────体が浮いてる?



「「成功〜!」」


「ちょ、なにこれ! 体が軽いし浮いてるんだけど!!」

「空飛ぶ魔法ってやつかしら?」

「だけど、まだ自分には使えないんだよね。それに空を飛ぶというよりは、宙を浮かばせるだけ」

「これって念動属性の力の一部だと思うんだけど、どんなイメージで使ってるの?」


 「宙に浮かぶイメージ」と、セリ。

 「ふわふわ浮かぶような」と、シーナ。


 何一つ参考にならないよ。


 だけど、私の場合は脳筋魔力でどうにかなる。

 

 一応イメージはちゃんとしておこう。

 


「─────んんっ!!」


「「 えっ!? 」」


「成功〜!」


 普通に宙に浮かべた。

 うん。やっぱりこういう時に難しい理論を考えなくていいのは助かるね。


「なんかわからないけど浮かべたよ」

「わたしたちの苦労を返せ」

「もうリンと一緒にいるの嫌になるわよ」

「そんなこと言わないでよ〜〜っ」


 そういえば、飛べるかな。


 さらにイメージを膨らませる。

 空気抵抗がなく、重力に逆らって自由に飛べるようイメージしてみる。


「「 動いた 」」


 お〜っ。成功だ。


 だけどこれ、飛びながら他の魔法とか使えなさそうだ。

 頭の中が、自分の飛んでいる速度や方向、高度などをイメージすることで精一杯だ。


 これは私にも久しぶりの特訓が必要かも。


「ねぇリン。それどうやったの?」

「飛ぶと一言に言っても、テアみたいな翼は私たちにはないじゃん。だから、私たちが地面に押し付けられている力に抵抗するようなイメージをしてみたんだよ」

「聞いといてなんだけど、意味わからない」


 まぁ重力やら空気抵抗やらを説明しても今はわからないと思う。


 これは2人にも新たな特訓が必要かな。


「大丈夫よセリ。わたしもさっぱりだわ」


 とシーナは言っているが、何か2人とも楽しそうな顔をしている。


投稿したつもりができていなくて少し遅れてしまいました……orz

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