74 祝!学院生活スタート!
いよいよっ!!
今日は学院の授業が始まる日!
そんなわけで、やたらとでかい教室にいる。
この学院は、算術や座学と言った学問系は、基本的に学年全員が集まり1つの教室で受けるシステムだ。
大学みたいなもんだね。
そして今、第1学年S,A,Bクラスの全員である150人が、1つの教室に集めれている。
初めての授業を前に皆緊張しているのか、話をしている学生がちらほらいるものの、少し空気が重たい。
が、私の横は今日も相変わらず騒がしい。
さっきから2人で仲良く会話している。
私の横には、昨日冒険者になりAランクになったシーナとセリがいた。
冒険者になったあと、魔物の狩場を探すために王都から相当離れ、森のさらに奥まで進んだのだが、そこには高ランクのモンスターがうじゃうじゃと生息していた。
私も、もしものためにいつでも戦えるようにしていたが、心配はいらなかったようだ。
むしろ「ちょっと強いやつもいるなと思ってたら、あいつらAランクだったの?」「けどあんな魔物見たことなかったわ」と、言っていた。
2人にとって、もうAランクの魔物なんか敵ではないね。
討伐した魔物を冒険者ギルドに持っていくと、ゼーネさんでないと処理しきれないと言われ、しばらくするとゼーネさんがやってきた。
職員はもちろんだが、ゼーネさんまで見たこともない魔物たちに、どうしていいかわからず戸惑っていた。
魔物の強さはわからないようだったが、明らかにヤバそうな外見をしていたため、めでたくAランク昇格になった。
めでたいね。2人も大喜びだったよ。
まぁ、ゼーネさんは半ば呆れたように2人のランクをAにしていたけど。
けど2人は私と違って特訓して努力したからこそ、ここまで認められたのだ。
Aランクともなれば、純粋な心を持っている2人なら心の底から嬉しいだろう。
さてそれはそうと、王都のギルマスですら見たことない魔物が出てきているって、ほんとに災害レベルの魔物が増えてきているのかもしれない。
今のところ街の近辺に出たという情報はないけど、森のかなり奥には実際にこういった魔物が潜んでいることがわかった。
もちろんそうなることは予想していたが、思っていたより早かった。
本当に危険な状況になっていると、国王にも伝えてもらうようにしようかね。
話を戻そう。
学院の授業は大まかに分けると3つある。
1つは今受けているような講義型の授業。
魔法の授業はもちろんのこと、算術に加えて魔物の性質、剣術の基礎なども学ぶ。
ちなみに、この世界のある程度の常識や歴史は、街にある初等学院という場所で学ぶらしい。
ちなみに私は以前、シーナを救うためにノインさんの家にこもってある程度の知識を入れたつもりなので、初等学院程度の知識はある……と信じている。
2つ目は、魔法を覚えたりする自主訓練、そして学んだ剣術を身につけるための自主訓練だ。
この世界は魔導書を用いて魔法を覚える。
加えて、魔法を覚えるには、ひとりひとりが魔導書を読み、勉強し、訓練する必要がある。
人から教えられた程度のイメージでは、魔法を具現化できないということだ。
しかし、全人類の魔力量が増えた今ではどうなるのだろう。シーナやセリは実際に魔導書なしでも余裕で魔法を扱えるようになっている。
その辺もまだ、具体的な影響は把握していない。
そんなわけで魔法の自主訓練はかなり興味をそそられる。
3つ目は、実戦訓練だ。
学生同士で模擬戦をしたりするが、森に出て魔物を討伐することもある。
もちろん、ウルフなどの低位ランクの魔物だけどね。
けど、魔物討伐訓練に関しては、今年はちょっとやめておいた方がいいかもしれない。
森のかなり奥とは言え、Aランクがバリバリ出ている。
魔力量が増えているとはいえ、その魔力を扱えないと意味がない。
入学試験を見る限り今の学院の生徒は、魔法を使ったとしても魔力を適切に込められておらず、威力としてはこれまでと大差ない様子だ。
高等魔術学院はどうかはわからないけど、私たちの学年はさすがに厳しいと思う。
「リ〜ン! どうしたの?」
セリが私に話しかけてきた。
「ん〜ちょっとね。色々と考え事しててさ」
「それは顔に出ていたからわかるんだけど、なんか心配そうな表情してたから」
「バレてた?」
私は2人に懸念していることを話す。
「う〜ん。それは確かにそうかも。魔物なんてウルフくらいしか見たことなかったし」
「わたしもセリと同じだわ」
「あっ、先生きたよ」
セリの一言で、教室の入り口に目を向ける。
若い女の先生だ。
記念すべき1回目の授業が始まった。
授業が終わり、何やらみんな緊張が解けたように教室内が賑やかになった。
1日の授業は全部で3つしかない。
午前に2つ、午後に1つ、それぞれが90分だ。
最初は中学生相手に長すぎると思ってたけど、途中できちんと休憩を挟んでくれるので全然耐えられそうだった。
「次の授業は算術ね」
「わたし算術苦手なんだよねぇ〜」
算術かぁ〜。まぁこの世界ではあまり学問というものが発達していないから、大したものは期待できそうもない。
化学に疎いことも実感済みだ。
あれこれ考えているうちに、算術の授業が始まった。
珍しく、あまり会話のない回でした。
個人的には、半分ぐらい会話で進む感じが好きなんですよね。
逆に、戦闘シーン書くのめちゃくちゃ苦手です。
バキィン!とかボコッ!とかゴバゴバ!(?)みたいな効果音だらけになりそうな予感が……
迫力のある戦闘シーンが書けるようになりたい……




