表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/256

46 家族の姿


 なんとか泣き止んだサリナさんは、無事にカレーを食べることができた。「あなたこんなに美味しいもの作れたの!? どうしてわたしにあの時作ってくれなかったのよ!」と言っていたが、セルニアさんの力もある。


 セリの学院入学についてだが、サリナさんがイリアさんに溺愛してしまっているため、娘の入学など、ほぼ強制的に決まったようなものだ。


 セリ本人は「そ、そんな! わたし魔法なんてほとんど使えませんし……」と言っていたが、サリナさんは「そんなことはどうだっていいのよ! そんなものそのうち使えるようになるわよ!」と、まともとは思えない発言をしていた。


 イリアさんとセルニアさんからも許可が降りたが、どうやら、家から娘がいなくなるのは相当寂しいようだった。


 これはセリに転移魔法の特訓をつけるしかない。自宅から通えればみんなハッピーだ。

 よし、次の課題が決まったぞ! セリの転移魔法習得だ!


 無事に話はまとまり、入学が決まった。試験は一応受けてはもらうが、どうにかしてくれるらしい。

 そんなことしていいの? 大丈夫なの?


 そして今から、ノインさんのところへと向かう。もちろん、シーナに会うためだ。


 サリナさんも、月に何度か時間を見つけては王都に来ていたそうだが、治ってからは忙しくて時間がなかったらしく、今回が初めてになる。


 転移魔法で行くかと聞いたが、さすがに屋敷の中からわたしが出てきたら大問題だわ。と言っていた

 仕方なく歩いて行くことにする。


 その道中、サリナさんがこんな要求をしてきた。


「ねぇリンちゃん。セリちゃんに特訓をつけておいてくれない?」

「試験ですか?」

「えぇ。さすがの私でも、不正だと思われるような入学はさせてあげられないわ。だから、セリちゃんに何か特訓をつけてやってほしいのよ」

「それなら、さっき考えてました。転移魔法なんてどうですか?」

「そ、そんなことできるの? もう2週間ほどしかないのよ?」

「まぁ、やれるだけやってみます。どちらにせよ、そこらの人よりかは魔法が使えるようにしときますよ」

「うふふ。楽しみね。シーナも一緒に特訓してあげてくれない?」

「あの、シーナは……えっと………」

「どうかしたのかしら?」

「私が、魔力を注いだときに、もうあんな思いはしてほしくないと……9割程度まで魔力を込めたんです………」

「ということは…? 普通の人が50%で2500くらいだから……シーナは90%で8100?」

「そうなります……」

「3倍以上もあるじゃないの!!」

「なので、多分私の次に優秀になると思います。だからセリと一緒にするのは……」

「それならセリちゃんも9割込めることはできないの?」


 あれ? 確かにそうじゃん。その手があった。

 私の魔力は腐るほど余っている。セリにその魔力を込めたところで私はすぐ自然回復する。

 ということはセリも脳筋の仲間…?

 私たち脳筋トリオ…?


「サリナさん。その方法採用しましょう」

「うふふ。楽しみにしてるわよ」


 そんな話をしていると屋敷についた。兵士さんが「サリナ様!?」と戸惑っていたが、すぐに屋敷の中へと通された。


 シーナの部屋の前にくる。


「シーナぁぁ!!!」

「お母様!? ど、どうして!?」

「どうしてって、可愛い娘に会いに来たのよ!」

「リンも一緒ってことは……そういうことですのね」

「そういうことよ!」


 サリナさんがシーナに抱きついている。

 改めて元気なシーナを実際に見て、サリナさんがまた涙している。


 家族かぁ……。いいなぁ。


『妾がいるんじゃぞ? 忘れるでない』

『テ、テア……』


「テアぁぁぁ〜〜!」

「な、なんじゃ!」


 サリナさんがシーナを抱いて泣きじゃくっている横で、私もテアを抱いて涙……は出なかったが、感動に包まれた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ