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239 帰還の目処


 あの後、シーナとセリの元に合流した。

 そんでもって、一旦、私以外のみんなは待機してもらっている感じだ。


 そして私はと言うと、再びシーランへと戻ってきている。


 幸い、私たちが泊まっていた宿には致命的な損傷はなく、内装が少し焦げてしまった程度だった。

 お婆さんも元気そうだったので、ひとまず治癒しておき、宿をある程度綺麗にした後、リーシャさんに任せた。

 押し付けた、と言われたら否定はできない…よ。


 迷惑をかけてしまったことも含め、お婆さんにはマジのお礼をしないとだ。


 さて、私の目の前には、転がっている男が2人。


 それから


「………だめ」

「どう頑張っても無理?」

「うん。そもそも記憶にないものは、呼び出せない」

「そりゃそうか」


 私の横には、イオもいる。


 どうにかして情報を吐かせたく、イオにも色々と手伝ってもらったんだけど、どうも

こいつらは本当に何も知らないみたいだ。

 

「だから、この人たちからこれ以上の情報は引き出せない」

「はぁ…ボスって言っても所詮は使い捨てか…」

「あと、今の魔法はヒミツ」


 イオが施した魔法は、記憶を隅から隅まで呼び出せるものらしく、話を聞くだけでもイオの恐ろしさを実感するよ。

 そんな恐ろしいヒミツの魔法を私の前で使わないでよ。

 いや、手伝ってと言ったのは私だけどさ。


「あの、くれぐれも私に使わないでね?」


 いくらイオが友達とはいえ、私の厨二病ルーティーンを覗き見されるのは、ちょっと恥ずかしい。


「リンがヒミツを話したら、ふふ」

「話さないからっ!」


 ねぇイオさん?

 その仮面の下にはどんな笑顔が浮かんでいるの?

 怖いよ?

 

「こいつらはどうするの?」

「んっとね。終わったら呼んで、ってリーシャさんに言われてる。私たちが好き放題したあとは一般的な罰を受けさせるって言ってたかな」


 ふーん、とイオが呟いている。


 怖いよ?


「え、何か企んでない?」

「大丈夫」

「イオは一回盛大にやらかしてるからね?」

「あれは…」

「意外とポンコツな面があるんじゃない? あんまり変なこと企んで失敗するとかやめてよ?」

「だっ、大丈夫…」


 いや、怖いよ?

 

「そういやイオは転移は使えるの?」

「うん」

「もしかしてフィリアも?」

「フィリアは攻撃しか考えてない」


 フィリアは脳筋だったよ。


「あんな繊細な魔法には、興味ないと思う」

「転移って繊細なんだ」

「リンがおかしいだけ」


 私は踏ん張ったら転移できた系女子だからね。

 まさかできるなんて思ってなかったから、マジで焦った記憶がある。


「それじゃあ、帰る」

「ありがとね。また行くから、お米の件についてはその時に」

「わかった」


 出来ることならこの世界の主食を米にしたいところだよ。


「頼りになりますなぁ……って、もういないよ」


 イオはあっさりしすぎなところある。

 ちょっと寂しいじゃん。





 リーシャさんに後を任せ、みんなの元へと帰ってきた。

 無理やり押し付けたと言われたら反論できないけど、きちんと公務の仕事として報酬も出すので、なんとか許して欲しいところだね。

 あと、近隣での子供や住人の違法な売買についても、もっと力を入れて対処してくれるとのことだった。


 国中を見渡せばキリがないから、小さな街からでも、こういうような犠牲を減らすことで、少しずつ未来も良くなってくれると信じてるよ。


「この子達はひとまずフィリアがなんとかしてくれるって」

「フィリア様が?」


 セリが、いつの間に? と言わんばかりに聞き返してきた。

 

「そそ。話はつけといたから、とりあえず王都に戻ろう」

「ここからはそう遠くないはずだったわよ」

「とは言え2日はかかるっしょ」

「リンがおかしいだけで、2日はそれほど遠くないわよ」


 まぁ平気で1週間の移動をするような世界だ。

 2日なんてのは比較的早い部類なんだろうね。


「まぁ2日もこの子達を護りながら空を移動するのはね、ちょっと渋いかな」

「そしたらどうするの? もしかして使う?」


 フレアが聞いてきたのは、おそらく転移のことだ。


「いや、ちょうどそろそろ着く頃かな」

「「「 ? 」」」


 数秒後、シーナが何かに気づいた。


「テアちゃんの気配を感じるわっ…!」


 すごいねあなた。

 私でもなかなか気づかないよ。


 少し遠くの上空から、知らない人が見れば、大きな鳥のような何かに見えるモノが、こちらに猛スピードで向かってくる。


 その横には、同じような姿がもう一体。


 ロアも来てくれたみたいだね。

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