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235 突入!エルフ村!


「あれ、リン」


 この仮面は、間違いない。


「あっ、イオ」


 やっぱり。レイサさんが言っていた通りだったわけだね。


 膜が光り始めたかと思えば、そこからイオが出てきた。


「レイサも」

「イオ殿、突然すみませんな」

「うん。問題ない」


 イオが、フレアとアーニャを交互に見る。


「うーんっと、リンもいるし大丈夫?」

「この子はフレア」


 こそっとイオに聞こえる程度に「お姫様だよ」と付け加えておく。


「あのっ、フレアといいます」

「フレア。よろしく」


 フレアがお姫様らしく、とても美しいお辞儀をする。


「この子はアーニャだよ。色々あってね」

「もしかして?」


 イオは心当たりがあるのか、レイサさんに向かって首を傾げた。


「うむ。この間の件での」

「入って」

「入って…?」

「うん。大丈夫」

「大丈夫…?」


 すまないね。

 私の心の準備がまだだ。

 エルフ村だよ?

 実質、美少女しかいない集落ってことでしょ?


「えっと、入っていいの?」

「うん」


 レイサさんがイオに続き、膜の中へと入っていく。


 アーニャは少し怖がっているのか、少し足取りが震えている。


 フレアは…っと、大丈夫そうだ。

 むしろ、アーニャの手を握り先導している。


 そんな2人に続き、膜の中へと入る。





「つまり、ヤツらは知らないうちにエルフの集落の入り口に入ろうとしてしまって、自動的に防御魔法が作動したと」

「うん。けどあくまで撃退程度の威力しかない」

「なるほどねぇ」

「けど、その子はどうやら元々弱っていた様子で、そこに追い討ちをかけてしまった。だから瀕死になっていた」


 イオが見つめる先には、アーニャに肩を寄せている、もう1人の少女がいた。


 この子が、レイサさんの言っていた生き残りの1人のようだ。


「それで、イオが保護したと」

「うん。わたしの責任だから」


 まぁイオの責任かと言われれば怪しいところだけど、とにかくエルフの皆さんが悪人の集まりじゃなくて良かったよ。


「それで、ある程度保護して面倒を見てから、記憶を消して安全な街に預ける、ということね」

「うん。そういうのはフィリアがしてくれる」

「確かにそれもそうか」


 記憶消して森に放ったらかし、とかじゃなくて良かったよ。


「にしても、フレアはいずれエルフとの関係を知るから良かったものの、私まで大丈夫なの」

「どうして? リンはわたしのこと知ってるのに」

「ま、まぁそれはそうなんだけど」

「まさか、リン殿がこの村のことをご存知でなかったとは…」

「いや、ほんとになんの話してんだよってずっと思ってましたよ…」


 レイサさんは、どうやら私がエルフ村のことを知っていると勘違いしていたらしい。


 それもそのはず。


「なんせお米のことを知っておったんですぞ…」


 そう。


 レイサさんからもらった米は、ここ、エルフ村で栽培されていた。


 レイサさんが世界各国ありとあらゆる情報を集めた結果、米はこのエルフ村でしか栽培していなかったらしい。


 そんな米を知ってたもんだから、私がエルフ村に関係ある人だと思っていたんだと。


 まさか、米がとんだ地雷だったとはね。


「まぁそれに関してはね…」

「リン殿も色々とおありなのでしょうな」


 領主の勘というやつか、深入りしてくる様子もない。

 こればかりは、相手がレイサさんで助かったね。


「それで、米のことは後でイオに交渉するとして」

「うん。逃げたやつらは、残念ながらわからない」

「そっかぁ…」


 この世界にはまだビデオという概念がないからね。

 監視カメラなんてのももちろんない。

 私がこの間作ったやつプレゼントしようかな。


 もちろん、お米と交換で。ぐふふ。


「ちなみになんだけど、何人いたとかは、わかったりしないの?」

「足跡は全部で2つしかなかったから、最低2人だと思う」

「意外と少ないな…」

「馬車の跡があったから、確実に2人しかいなかったとは言い切れない。けど、何かあれば一旦馬車から降りるはずだから、おそらく2人」

「それ、馬車は無事だったの?」

「うん。あくまで人間にしか、発動しない」


 ある意味、それはそれで恐ろしい防御魔法だよ。

 

「振動系統の魔法だから、馬車や荷物は貫通する。隠れていても問題ない」

「まぁ、その精度が良くも悪くも、この子達を襲ってしまったわけだ」

「…それは、申し訳ない。だからわたしたちも探そうとした。けどもうわたしたちの力では探せない場所にいってしまった」


 サラッと振動系統の魔法という言葉が出てきたけど、確実にこの世界の魔法分類から逸脱してるよね。

 というか、レイサさんもこの話を受け入れてるし、表面的なエルフという概念の情報だけでなく、魔法や生活、その他エルフについての色々な、ことを知っているのだろう。


「イオのとんでも魔法なら探せそうな気もするけど、ダメだったか」

「魔法を発動していれば、魔力の痕跡から探れた。けど魔力の痕跡はなかったから、すぐに逃げたんだと思う」


 イオでもダメなら、私が張り切ったとてダメそうだ。

 

 シーランに戻って調べつつ、少し過ごしてダメなら、悔しいけど今回ばかりは諦めるしかなさそうだ。

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