表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
226/256

226 洞窟

すいません、少しバタバタしており投稿が遅れましたorz

今週の金土日は2〜3話投稿できればと考えております!


「私たちの言葉はわかる?」

「……」


 どうやら、本当に言葉は通じていなかったようだ。

 心を許してくれたのか、今は私たちに襲いかかろうとする気配も態度も見られない。


 私には思念伝達があるから、こちらから思念を送ることはできる。

 けど、相手がこちらに思念を送ることはできない。

 一方的なコミュニケーションはあまり良くないから、できることなら使いたくないところだ。


 色々と考えていると、リーダー格っぽい少女が私とフレアの手を握ってきた。

 

「着いてきてってことじゃない?」

「確かにそうかも」


 私たちが少女に向かって頷くと、少女はゆっくりと森の方角を目指して歩き始めた。


 シーナとセリは思念伝達がいくらでも使えるし、あの2人なら放ったらかしておいても安心安全だ。


 フレアを危険な目に合わせるのはちょっと気が引けるけど、私もいる上に、フレアも相当な腕前だ。

 私としては、ここでお留守番を頼む方が、フレアの気持ちを蔑ろにしているみたいで気がひけるよ。


 森の中をしばらく歩いていると、何やら不自然に盛り上がっている岩を見つけた。


 少女が他の子達に合図すると、不自然に盛り上がっていた岩を退け始め、中に洞窟のような空間が現れた。


「ここに隠れて過ごしているのかな?」

「そうみたいだね」


 洞窟に入ると、再び入り口を塞いだ。


 中は洞窟ではあるが、中には灯りがあるのか、視界はうっすらと見える。

 

「灯りの正体は火か」


 一瞬、洞窟という密室で火を焚いていいものかと思ったが、上を見上げてみると何やら巨大な穴が開いており、どうやら外と繋がっているようだ。


 とりあえず、換気面では問題ないみたいだね。

 

 他に目立つものは、特にない。

 火を絶えさせないために、薪ようなものはたくさん置いてあるようだが、見た感じだと、食糧などの備蓄はないように見える。


 いろんなモノを観察していると、少女が奥から何かを持ってきた。


 手に持っていたのは、壊れた枷だ。


 少女がその枷を、自らの手と足に付ける素振りを見せた。


「拘束されていたってことか…」

「うん…そう考えるのが妥当だと思う」


 おそらく、何かがあって、どこからか逃げ出してきたのだろう。

 壊れた枷は、鍵などで開けたというよりかは、何かモノをぶつけたりして、力づくで壊したように見える。


「って、ちょっ!?」


 さらに少女は自らが羽織っていた布を脱ぎ、私に抱きついてきた。


 ゆっくりと近づき、キスをする動作を見せた。

 そして再び離れ、布を羽織った。


 なんとなくだが、察しがつく。


 今すぐにでも、この子達に酷い目を合わせたクズ供を、ボコボコにしてやりたいところだ。

 

「リンさん…?」

「まぁ、フレアにはちょっと早いかな。気にしないで大丈夫だよ」


 14歳には少し早い概念だね。


「とりあえず、お風呂に入れてあげない?」

「私もそのつもりだった」


 少女たちは、身体中に傷がある上に、泥や汚れが結構目立っている。


 まずは全員を集め、治癒魔法を行使する。


 次に、私たちが旅行中に使っていた簡易的なシャワーを出してあげる。


 タンクに水を入れてあり、導線には水を温めるように魔道具がついてある。

 あとはシャワーと同じで、蛇口を捻るとお湯が出てくるってわけよ。


 さすがに、洞窟内で使うのは如何なものかと思ったが、奥に行くと鍾乳洞のようになっており、ちょうど水が流れてきていたため、ここでシャワーを使うことにする。


 子供5人とも、お互いに身体を擦りあったりしながら、シャワーを楽しんでくれているようだ。

 ひとまず、私の使ってたのしかなかったけど、この世界に来て間もなく、とりあえず間に合わせのように買った服があったため、それを着てもらうことにする。

 サイズ的には少し大きいかもだけど、ボロボロにはだけた布よりかは絶対にマシだ。


「この子達、どうする?」

「うーん…安全な場所に転移させて引き取ってもらってもいいけど…」

「やっぱり1番はお母さんやお父さんを見つけてあげることかな?」

「そうだなぁ。けど、こういう環境になってどれくらいの時間が経っているのかもわからないし…」

「あそこに掘ってあるのは、そういうことじゃない?」

「んっ?」


 フレアが指さす方を見ると、壁に何やら傷がついている。

 見たところ、13本だ。


「今日で13日目ってことか」

「うん。その可能性は大きいと思う」


 異変があるところは探したつもりだったけど、私の注意力もまだまだだね。  


「13日なら、もしかしたらクズ供はそう遠くには行っていないかもしれないね」

「そうかもしれない。規模にもよると思うけど、5人もいなくなれば困るんじゃないかな?」

「そう信じて少し探すかぁ…もし道中で家族が見つかれば、それに越したことはないね」

「うんっ! きっと、セリさんもシーナさんも良いって言ってくれるはず!」

「それはそう」


 こうして大旅行計画に、新たな計画が加わった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ