14 発行から3時間で冒険者ランクアップ
冒険者ギルドに戻ってきた。
ここにくる前にイリアさんのところでお昼ご飯を食べた。カレーは何日食べても飽きない。
もちろん、お金は払ったよ。
金貨しか持ってないので、とりあえず金貨1枚渡して、当分の私の食事代として受け取ってもらった。
最初はお金を受け取ってもらえなかったが、セアの治療の件はラーメン屋に魔改造することで話はついている。
だから私も譲らなかった。
というわけで冒険者ギルドだ。
3時間前も来たのに…なんかもう懐かしいな…
受付に向かう。
まともに受付に行くのは何気に初めてだ。
「あの、狼の買取をして欲しいんですけど」
「はい、えっと、リンさんですよね?」
「あ、はい? そうですけど…」
「すいません。さっきの騒動見ていましたよ」
「うっ」
私は悪くないはずなんだけど、明らかにやらかしちゃってる。異世界人だけど、自覚アリだよ。
「話が逸れてしまいましたがウルフの買取ということでよろしいですか?」
「そうです。お願いできますか?」
「かしこまりました。そちらの台の上に出してもらえますか?」
「全部ですか?」
「はい、全部で構いません」
んーっと、乗るかな…
ま、いっか…
─────ドサッッッ
「「「「 !? 」」」」
「あ、あのリンさん!?」
「はい!?」
「これはリンさんが1人で…?」
「そうだけど…」
「さっきの騒ぎからたった3時間程度しか経ってませんよ!?」
「そ、そう言われても………」
「それにしてもタイガーがまるまる入るほどの収納魔法と噂されてましたが、それ以上の………」
「えっと……」
「ちょっと待っててください!!」
何やら騒がしい。
するとギルマスが出てきた。
「リ、リン………。はぁ……」
「え、なんですか…」
「レーナ。すまんがこいつのギルドランクをDに上げてくれ」
「ギルマス! いいのですか??」
「構わん」
えっとー、さっきの受付の人レーナさんね。
「で、ではリンさん、ギルドカードを出してもらえますか」
「うん、市民カードでいいんですよね?」
「はい」
ギルマスがこっちに歩いてくる。
「リン………。カードを受け取ったらノインのところへ行ってくれないか」
ノインって確かこの街の領主の……
「えぇっと…できれば面倒ごとは避けたいので、あんまり行きたくないんだけど……」
「そういうわけにもいかん。タイガーを1人で狩れるだけの人材だ。それにウルフの群れもこんな短時間で討伐できるほど。魔力量が云々の前に実力があるのは間違いない。いずれ行ってもらうことになっただろう」
うー。気が向かない。
貴族は……。
ハッキリ言うとあまりいいイメージないよ。
一丁前に文句は垂れるくせにいざと言う時何にも役に立たないし、むしろ足を引っ張ったりする。
貴族なんて金も地位も権力も大好きな人間の仕事だ。
はぁ…。私の今の目標はただラーメンを作りたいだけなのに…。
しばらくするとレーナさんが戻ってきた。
「リンさん、こちらがカードになります」
「あー、どうもありがとうございます」
「それじゃあリン。ノインのところに行ってきてくれ」
「えー…場所も知らないし……」
「まぁ昨日来たばっかりだったな……カイルはいるか?」
ギルマスはなぜかカイルさんを呼ぶ。
「俺ならここに」
「おぉ、よかった。こいつをノインのところに連れて行ってくれ」
「わかりました」
カイルさんランクAなのに雑用係なの?
ギルマスの次に強いのに雑用係なの???
「リン。ウルフ見たぞ。お前は……」
「あ、カイルさん……あの…ははは………」
笑うしかできない。
これといって言うことが浮かんでこない。
「まあいい。ついてきな」
「はい…」
そうして渋々と領主ノイン・デューセルのところへ向かうのであった。
そういえば、ウルフの骨って出汁出るのかな…




