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魔封石使いと破壊騎士  作者: ハナショウブ
新たな生活へ
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調査依頼

城での仕事をするようになって数日が経ったある日、ティアナはリーンに呼び出されて執務室へとやって来た。

「失礼します」

部屋に入ると、大きな窓を背にリーンが椅子に座っていた。

「お呼びですか?」

「来たね」

机を挟んでリーンの前に立つと、彼は引き出しから1つの石を取り出した。

「見てもらいたい物があるんだ」

転がされた石を見つめると、それがただの石でないことはすぐにわかった。

「魔石ですね」

ティアナが答えると、リーンが頷いた。

「魔石に関することならティアナに見てもらった方がいいと思って呼んだんだ」

持ち上げて眺めると、違和感があった。

「この魔石、他のと違いますね」

「さすが、気が付いたね」

リーンが嬉しそうに頷いた。

「普通に見ただけでは水属性の魔石に見えますが、中心に別属性の魔石が入っているようです」

手のひらで魔石を転がしながら、魔力を流してみた。すると、水属性の反応を示している中で、わずかに土属性が含まれているのがわかった。

「珍しいですね。2種類の属性がくっついた魔石は見たことがありますが、魔石の中に別属性の魔石が入っているのは初めて見ました」

2つの魔石がくっつき合って1つの魔石になった合体石は見たことがあった。それは見るからに2種類の魔石が合わさっているのがわかるものだが、今持っている魔石は土属性を水属性が覆うような形になっている。

「この魔石はとある山の麓で発見された。近くの村人が発見したが、最初はただの水属性の魔石だと思っていたようなんだ。ただ、その村にいた魔術師が合体石だと気が付いて、珍しい魔石だからと私のところに送って来た」

見た目は1種類の魔石に見える。魔術師が気づかなければ、普通の魔石としてどこかに流れていた可能性が高かっただろう。

「その山にはまだほかにも魔石らしい」

「もしかして、調査するんですか?」

同じような魔石が他にも出てくる可能性がある。珍しい魔石のため、すぐに調査をするべきだとリーンは判断したようだ。

「調査するには魔石に詳しい人物に行ってもらう必要がある」

そう言われると、その続きはわかった。

「魔封石士ティアナ=フロースの出番だろう」

楽しそうに問いかけてくるが、これは命令でしかない。たとえ命令でなくても、魔石に関することならティアナは積極的に関わるつもりでもいた。

「城に来て数日だけど、こういう魔石調査も経験になるからね。それに、もっと違う魔石が出てくる可能性もある。ティアナが直接調査したほうが早いだろう」

ここで覚えなければいけない仕事はまだあるが、魔石調査の方が優先される。

「ティアナは非戦闘員だから護衛は必ずつけるよ。それと、魔石に気が付いた魔術師のことで気になることがあるから、エリクスを同行させるから」

護衛と聞いてクロードを思い浮かべたが、ティアナの護衛が必ず彼になるとは限らない。

気心の知れているエリクスが一緒に来てくれるのは心強かった。

「わかりました。準備ができ次第出発するつもりでいます」

城で働くようになって数日。エリクスの手伝いをする形で雑務をしていたが、そこに新しい魔石の情報が舞い込んできたのだ。魔石の回収や調査が終われば、今度は魔封石作りが待っている可能性もある。どんなものを作るべきか考えるだけでわくわくする。新しい魔石に心躍らせながらティアナは執務室を出ていった。


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