2つ目の魔封石
「う~ん。せっかく光属性の魔力持ちなんだから、光を中心に、他属性の魔法も安定的に使えるようにしたいわね・・・でも、今は光属性のみに集中した魔封石がいいかな」
その日の夜。夕食を済ませるとティアナは1人与えられた部屋に閉じこもった。
夕食後のお茶に誘われたが、頭の中は新しい魔封石作りでいっぱいだったため、断って部屋に戻ったのだ。クロードの魔力は何とか安定させられそうな雰囲気がある。まだ一緒に特訓しないと危険ではあるが、回数をこなせば1人でも黒の魔封石なしで、魔力を安定させることはできるだろう。そうなれば次の魔封石が必要になる。
ティアナは机に紙とペン。魔方陣の本を数冊広げた状態で新しい魔封石をどんなものにするか考えていた。次に作る魔封石はクロードの魔力属性に合わせた光の魔封石を作るつもりでいる。
「強い力があるから、それなりに耐えられる魔方陣にしないといけないわね。でも、他属性も使えるみたいだし、混ぜてみたいなぁ」
自分の欲望を口に出したところで、考えが打線したことに気づく。彼の魔法診断をした時に魔力の属性も視たが、彼はすべての属性に適性を持っていた。その中で一番目立ったのが光属性だった。まずは光属性の魔法を使えるようにするのがいい。
ペンを取って、紙に光属性を示す魔方陣を描いてみる。魔方陣にはその属性の性質にあった絵が描かれることが多い。光属性なら光を連想させる太陽が一般的だ。
「・・・物足りない」
太陽を中心にした魔方陣を描いてみたが、クロードに結びつかない。ティアナの中にある魔封石士としての本能が反応していないのだ。これでは作ったとしても、クロードが魔法を使った瞬間に砕けてしまう可能性が高い。彼に合った魔封石を作らなければ意味がない。
もう一度クロードの魔力診断をした時のことを思い出してみる。各属性の魔力が見えた中、それらを取り巻くようにきらきらと光るものが視えていた。それが光属性だ。
「光・・・輝き、あっ!」
そう呟いてティアナは閃いた。魔方陣に足りないものが想像できたのだ。
すぐにペンを走らせる。
「これならいけるかも」
描かれた魔方陣を見て、今度はクロードと結びつくのがわかった。
「よし、これで明日からできるわ」
次の段階に使うための魔封石の原本となる魔方陣ができた。
後は魔石に魔方陣を刻み込んでいくことになる。ここから数日はクロードの魔力安定の特訓と魔封石作りに費やされることになるだろう。しかし、ティアナにとっては楽しい時間でもある。自分の手で新しい魔封石が誕生するのだ。わくわく感しかない。
次の石を手にした時のクロードがどんな反応をするのか楽しみにしながら、ティアナは走り書きに近いできたての魔方陣の清書をするのだった。




