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月影の双狼と黒翼―誇り高き2匹の狼と、黒翼の守護者―  作者: アル治
牙に拾われた命

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第4話  守護者

4話目です

ありがとうございます。

完結まで書き続けます。

よろしくお願い致します。

男たちは互いに顔を見合わせた。

1人が木に叩きつけられ、動かない。

だが残った男たちは武器を握り直す。

「……ふざけるな」

「ただの女だ!」

「やっちまえ!」

怒声と共に、3人が同時に襲いかかった。

槍が突き出される。

アルビスは動かない。

槍が届く、その瞬間。

アルビスの体がわずかに横へ動いた。

槍は空を突く。

次の瞬間。

アルビスの拳が男の腹にめり込んだ。

鈍い音。

男の体が浮き、そのまま数メートル先へ吹き飛ぶ。

地面を転がり、動かなくなる。

「な……」

男たちの顔が青ざめた。

「ナメるな!」

別の男が斧を振り上げる。

アルビスは一歩踏み込む。

斧が振り下ろされる前に、腕を掴んだ。

そのまま体を回す。

男の体が宙を舞う。

木に叩きつけられ、斧が落ちた。

残った男たちは後ずさる。

「バ、、、化物!」

「す、素手で倒した、、」

誰も近付けない。

アルビスはゆっくりと翼を広げた。

黒い羽が風に揺れる。

赤い瞳が、男たちを見た。

「去れと言った。」

静かな声。

男の一人が叫ぶ。

「に、逃げろ!」

男たちは武器を捨て、森の奥へと逃げ出した。

足音が遠ざかる。

やがて森は静かになった。

アルビスはその場に立っていた。

しばらくしてから振り向く。

灰色の狼は傷だらけ、

だが、戦意は喪失してない、

ノクスは牙を剥いたまま、

アルビスを睨んでいた。

警戒している。

アルビスはノクスから視線を外さないまま、

ノワールに近づいた。

黒い狼は傷だらけだった。

アルビスは膝をつく。

静かに傷を確かめ、応急の手当てをする。

そして、ノワールを抱き上げた。

ゆっくり立ち上がる。

そのままノクスを見る。

赤い瞳。

短い言葉。

「――来い。」

それだけ言うと、アルビスは森の奥へ歩き出した。

ノクスは動かない。

しばらく睨み続ける。

だがやがて。

灰色の狼は、静かに後を追った。

月は高く、森を照らしていた。

彼らが向かう先は――

月影の崖。

4話読んでいただきありがとうございます。

また読んでいただけると嬉しいです。

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