第3話 黒翼の守護者
3話目も選んでいただきありがとうございます。
今回少し話が戻ってますが詳細に書こうと少し戻して書いてます、ご了承下さい。
森の空気が張り詰めていた。
槍を構えた男たちが、2頭の狼を囲む。
灰色の狼――ノクスは、低く唸った。
体はすでに限界。
傷は深い。
それでも、牙を見せて立っている。
黒い狼――ノワールもまた静かに男たちを見据えていた。
逃げるつもりはない。
男の一人が笑う。
「いい毛皮だ」
「二頭まとめて売れば、いい金になるぞ!」
別の男が槍を構え直した。
「さっさと終わらせろ」
その時――
風が吹いた。
森の上空から、黒い羽が舞い落ちる。
ひらり、と。
1人の男が顔を上げた。
「……なんだ?」
もう1枚。
また1枚。
黒い羽が、静かに空から落ちてくる。
次の瞬間。
影が、男たちの上に落ちた。
空から、1人の女が降りてくる。
長い黒髪が、風に揺れる。
背には黒い翼。
赤い瞳が、男たちを見下ろしていた。
静かに地面に降り立つ。
土を踏む音だけが、小さく響いた。
誰もすぐには動けない。
女はゆっくりと男たちを見た。
その視線は、氷のように冷たい。
そして一言だけ言う。
「――去れ。」
小さな声だった。
だが森の奥まで響くような重さがあった。
男たちは一瞬だけ黙る。
そして――
笑った。
「なんだ、ガキか」
「一人で何ができる」
「しかも背中にオモチャ付けて」
槍を持った男の1人が前に出る。
「お前も売ったらいい金になりそうだな」
「売る前に楽しませてもらうけど」
男たち全員が言う、
「俺も!」
「独り占めするなよ!」
「俺にも!」
「とりあえず大人しくさせるか」
男が斬りかかった。
次の瞬間。
鈍い音が森に響く。
男の体が宙に浮いた。
そのまま数メートル先の木に叩きつけられる。
男は動かない。
残った男たちの顔から笑みが消えた。
女――アルビスはゆっくりと翼を閉じる。
視線だけで男たちを見る。
静かな声。
「去れ。」
森が、凍りついた。
3話目も読んでいただきありがとうございます。
今後もよろしくお願い致します。
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