表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/22

12話 終わって始まる

 「はぁ…」


 前話のような戦いを続けること、1週間。

 ようやく予選、本戦が終わった。

 ソラが、フィールドに出ている、最終戦に出る人の名前が乗った魔法の壁を見ながら、


 「…まあ、予想通りね」


 と、小声でつぶやいた。

 発表された最終戦の相手は、無論私、ソラ、カイト、リリスだ。

 私達は、ゆっくりと体を動かし、学園内に戻る廊下を進んでいった。

 ふと、ソラが身を乗り出し、


 「まっ、私はミムと当たったら棄権するわ」


 そう、当たり前だと言わんばかりに言った。

 私は固まったが、カイトとリリスもそれに賛同し、


 「俺もミムと当たったら速攻棄権するわ」


 「申し訳ながら、私もミムさんに勝てる気はしないので…」


 「ちょっちょっ!なんで私が一位になる流れなの?!」


 そういうと、ソラは「えぇ…」と呟く。カイトは諦めたような顔をして、


 「お前な…能力がどんだけ恐ろしいのか客観視してみろよ」


 「??」


 言ってる意味がよくわからない。客観視ならしてきたつもりだが…。

 ソラは人差し指を立てて、


 「まあまず。今回の戦いで、邪精霊を扱える事を見せてしまったでしょう?あのせいでミムと戦う奴は皆棄権の嵐だったじゃない」


 「っ…まっ、まあでもさ!私はカイトと戦えば普通に負けるよ?」


 言うと、カイトはため息をついて、


 「あくまでそれは、お前の能力が使えない状況下で戦ったからだ。使えてたらお前の勝ちなんだよ…」


 カイトは、「それに、」と続けて、


 「お前が一位に立てば、俺やソラの能力を隠せるし、お前も油断されやすい。…それでお前が本性を出した時の相手の絶望顔を見たくはないのか?」


 「絶望顔…」


 カイトの言った言葉をソラが小声で反芻する。 

 私も想像してみる。


 「…確かに、そういうのもいいかもね」


 ぽつりと言うと、カイトは、


 「だろう?…よし!話もまとまったし、昼食いに行こうぜ!」


 「おっ、そうだね!私もお腹空いてたからなー」


 「お供しますよ!」


 私も、それについて行った。









 「終わったぁ〜!」


 戦い(棄権の嵐)が終わり、私は声を上げた。

 結果から言うと、まずリリスと当たり、棄権。その後ソラと当たり棄権。そしてカイトと当たり棄権。

 結果、表彰を経て、私がこの学園のランク1になった。


 金色のバッチを渡され、それを胸ポケット近くにつける。

 これでやっと、つまらない戦いも終わった。明日からは、平和に過ごせる。




 「ミムさん…本当にごめんなさい」


 それから数日後。

 見たことのない制服を着たカリアさんが、頭を下げる。

 そして後ろにいる、男性2人。

 リリスは明るい声で、


 「アレフ兄様、リロイ兄様!どうして公立の学園に?」


 わかってなさそうなリリスを横目に、アレフ、リロイと呼ばれた2人は、サングラスを付けている私の方を見る。

 かなり濃い紫の髪をした方が近づき、


 「お前…なんでサングラスなんてもんしてるんだ?目に模様でもあんのか?」


 「ないですけど…それより、こんな廊下で話し合いは目立ちます」


 リリスも「はっ!」と言って、


 「兄様方、談話室に案内します!ご用件はそこで…」


 部屋の方向を指差し、歩き出そうとしたのを、リリスは止められ、腕を引かれる。


 「リロイ兄様…?」


 リリスとよく似た髪色の男性が、首を横に振り、


 「申し訳ないけれど…明日。僕とアレフ兄さん、カリアと、君ら3人で、戦ってもらうよ」


 「…は?」


 私が声を上げると、カリアさんは大きくため息をつき、


 「貴方達にはキツイでしょうが…申し訳ないわね。お父…領主様からの命令なのよ…」


 ジェイン様から…?理由はわからないけど…それなら流石にNOとは言えない…。

 私達3人は顔を見合わせ、同時に息を吐く。


 「カリアさん…手加減した方がいいですか?」


 「お願いするわ」


 私はそれに無言で頷く。

 …正直言って、少し楽しみなのだ。

 カリアさんの能力は〈保存〉。きっと、兄2人の能力も強いんだろう。

 リミッターを外さずどこまでいけるか…!


 「ふふ…楽しみ…♪」

○どうでもいいかもしれない年齢+見た目設定


・長男アレフ(18歳)→黒に近い紫の髪に茶色い瞳

・次男リロイ(17歳)→薄めの紫髪に金色と茶色のグラデの瞳

・長女カリア(17歳)→リリスよりも少し濃い紫の髪に茶色い瞳

・次女リリス(16歳)→薄紫の髪に金色の瞳

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ