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生き物達ノ中央世界  作者: 葉都
炎龍国編
99/102

95:華寒

さぁ、時は流れもう出発の時がやってきた

毎回毎回、共に旅する仲間が出来たときには、この出発は長引くことになる

まぁでも、私の旅はのびのび過ごす物、別れを惜しむ分にはゆっくりと待つことにしよう

世間話をし始めたら別だが…

さて、私は挨拶を済ませており、どうせ長くなるので、私は例の物を見ておこうと思う

という訳で、私は空間内の部屋に移動した

そこには次の国に向かう理由が立てかけてあった

そう、服従の刀という奇血の国宝

切った者を服従させ、核を破壊するか、刀を持ち、解放を念じる

その二択だけと言われている

どうやらこの刀、今のところ私のみ心を許すらしく、私が持てば刀身が赤くなり、力も倍増される

だが、私以外が持つと軽い頭痛、それに、相当重く感じるらしい

私が持った時の特徴も特に無し

これが何なのか

返却してから聞いてみよう

私が何か実験して探るよりも、元も持ち主…

…というか持ち主に聞いた方がいいだろう

そっちの方が詳しいことが分かるはずだ

それに、奇血には国宝の返還とは別の目標がある

それは、最上級鍛冶師だ

あの国には、別の鍛冶師がいる

以前、アリアラに書いてもらった紹介状

それを渡して、何とか話だけでも聞いてもらおうという寸法だ

聞いてくれるかはさておいて、頼むだけ頼んでみよう

断られたらすっぱりと諦めよう

後は、どうやって王に会うかだが…

それも、ついてからでいいと考える

だって、決められた日数は存在していないから

上手いこと関係を築いていき、いずれ王に国宝を返還

または、そのまま王宮に突撃…なんていいだろう

一つ問題なのは、それが駄目だった時、次会うことが難しくなるという事

一度突撃してきたやつをもう一度入れるなんて、そんな危険なことをするような場所じゃない

ていうか、そんなことを許すのは国じゃない

後は、わざわざ王に会うのではなく、関係者に渡すのもありだなぁ…

そんな妄想を膨らませていると、脳内に脳が響く

『想、呼ばれてるよ』

『了解~』

そう返して私は戻る

さっきまで部屋の椅子に座っていたのだが、戻ってもなお座っている、操縦席にだが…

後ろを向くと、モスアがもう座っていた

『お姉様が華寒と少し話しておきたいって』

『分かった』

私は立ち上がり、飛行船の外へ出る

『えっと、呼びました?』

『ええ。改めて、火山の問題を解決してくれてありがとう。モスアをよろしくね?』

『はい。絶対に守り抜きますよ』

『それは頼もしいわ。貴女も体に気を付けてね。それじゃあ』

『ええ。それでは、また近々!』

『ええ。気を付けて!』

そうして、私は飛行船内に戻る

セラシウが離れたことを確認し、飛行船を起動する

『こんな感じなんだ…』

『そう言えば、乗ったことありませんでしたね』

『もう馴染んでるからね~』

『俺達だってこの前参加したばっかなのに、馴染んでるなんてあるか?』

『私はあると思うけど…』

後ろが騒がしく感じる

初めのころはまさかこうなるとは考えても居なかった

『楽しそうだね、想?』

彩のそんな声が脳内に響く

『そう、かな?』

『少なくとも、私は楽しそうに感じたよ』

『そっか……じゃあ、そうなのかもしれないね』

そうして、飛行船の高度が十分上がった

目的地は奇血の首都、南都園!

いつものごとく、方向を定めた

すると、飛行船は移動を始める

このペースなら、明日の朝にはもうついているだろう

私は立ち上がり、みんなに声を掛ける

『もう、戻っていいよ!』

そう言うと、みんなは立ち上がり、話しながらガラス玉に触れ、戻っていく

ただ一名を覗いて

『…モスア?』

『華寒。生きていてくれてありがとう…』

そう言うと、私を抱きしめる

『えっと…』

『特に返さなくていいよ。昔っから、褒められても上手いこと交わしてたからね。逆にこうやって素直に真っすぐ褒めたら照れちゃうもんね…』

ぐぅ………

まぁ、みんながいる前でされなかっただけマシだ

まだ、モスアしかいない場所だからまだ耐えられている

みんなが居たら、一目散に逃げていた

そんなことを考えていると、モスアが離れる

『それじゃあ、行こっか!』

そう言って、彼女はガラス玉に触れる

それを見届けてから、私は空間に入った

次の瞬間には部屋の椅子に座った状態だった

本当に、この機能を付けて正解だった

じゃないと、赤い顔を見られるところだったから



場所は変わり、この前も来ていた静かに過ごせるあの場所に来ていた

という訳で、次の国奇血について改めて振り返っておこうと思う

奇血、吸血鬼達が鬼から独立した時に出来た国で、首都は南都園

この国は他の国と比べて、特殊な事が多くある

まず、軍隊を持っていない

秩序を守る者達は警備隊しかいない

だが、その警備隊に相当な実力者が多くいるようだ

それにこの国、もとい吸血鬼には特殊な属性が存在している

その名も血

自身の血液ではなく、精神体内に血という属性を生み出す機関が備わっており、起動するには別の者から血属性を受ける必要があるそうだ

要するに、私達にとっての属性機関や魔力機関に追加して血属性専用の機関があるということだ

天使の聖や悪魔の呪は他の種族でも使える為、完全に種族限定という属性は血のみ

その力は凄まじく、液体から固体、形まで自由自在だそうだ

それに、吸血鬼という種族は弱点が多い事で有名だが、基礎の力のみで考えてみると、最も強いと言えるだろう

確かに、日光、十字架、強烈な臭い、水、といったように弱体化される物は多い

だが、死にはしない

そして、死ぬことも難しい

これはここ最近の事だ

王族に生まれた双子の少女がそれぞれ生と死の主へと成った

その影響で吸血鬼には外的要因で死ににくくなるという力が手に入った

それに追加して、獣人と同じく月の影響を受ける

まぁ、影響の受け方は獣人とは真反対

新月の日が吸血鬼にとって一番強化される日

その力は人の五倍だと言われるほどだ

逆に、最大限弱体化された状態だと、人の半分と言われる

それでもとても弱いと聞く

という訳で、吸血鬼という特殊性は振り返れた

でも、他にも特殊な事がある

それは、生と死の向き合い方について

これは主が現れる前からあった価値観だ

生まれてくる者を宝とする

そして、死は神聖な物であり、死んだ者はどんな者だっただろうが敬意を払う

死は主が行う行為、それを勝手に行った者は罰せられる

骨を保存するお墓は、他国では不気味な場所、鬼の国ではあやかしの源とされているような場所だが、死を神聖な物とする奇血では、都市の中心に存在しており、そこは生で満ち溢れている

ざっとこんなものだ

これだけで、奇血の特殊性が十分わかったことだろう

私はその場でしばらく自然を味わった

どうもどうも

という訳で炎龍国編終わり!

比較的短かった気がしましたが、綺麗な数になったので良かったことにしましょう

ということで、特に思いつかず二十分ほどたったので〆ます

それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました

今後も、‘‘できれば‘‘お付き合いください!

お相手は八月二十八日の私、葉都でした

ということで、ではでは~

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