87:最上級禁忌魔法
『…ということだから』
『……分かった』
私は現在、戦闘中に彩からの連絡を受けた
内容はモスアがこちらに向かってきているという事
おそらくだが、さっきの質問も彼女だったのだろう
言われてみれば、彼女なら出来るかもしれない
だが、問題はどうやってここまで来るかだ
ここは火山の最深部であるマグマが溜まっている層であり、ここまで来るには相当潜らないと来れない
どうしたらよいか…
彼女を見つけ出して秩序で引きずり込むのも手だが、私も疲れは来ている
ずっとあいつの攻撃を避け続けながら攻撃を加えているのだ、消費される物はどんどん消えた
それに、彼女を探すにしてもマグマと結界が邪魔をして難しい
どうやって………っ!
私は考えるのに夢中になっており、奴の蹴りを回避するのを忘れていた
私は壁に叩きつけられる
奴はその隙を逃さないように火山弾を大量に出してくる
氷属性は残り僅か
しっかりとした一撃として使いたいが、もうなりふり構ってられない
私が属性を使った魔法を使おうとした瞬間、火山弾が空中で動きを止める
理解が追い付かないまま、瞬きをすると、形式が一変する
『大丈夫?華寒』
『な、なんで……』
私は気が付いたら空間内にいるモスアの腕の中に居た
『なんでって、彩さんから聞いてなかったの?』
『いや、聞いていたけど…』
『というか、怪我はない?大丈夫?』
『それは問題ないから、どうやって来たか…』
『えっと、とりあえずそいつを片づけてからね?』
そう言うと、彼女は奴に向けて腕を伸ばす
『さぁ、審判の時間だ』
そう言うと、空間内の景色ががらりと変わる
辺りは闇に染まり、奴にスポットライトが当たっている
『ふふ。君は私の大好きな子に手間を掛けさせた』
『…ん?』
『よって地獄行きだ!』
彼女がそう言った瞬間、景色は元に戻った
先ほどまでと一切変わらない景色、だが、一つだけ違う点がある
それは、奴の体が溶けていくことだった
本当に倒せちゃった
私があれだけ戦っても尚、ピンピンしていたあいつをいとも容易く…
はは……
ほんと、モスは強いなぁ……
『その呼び方、久しぶりに聞いたよ』
『あれ、口に出てた?』
『うん。その呼び方って、最初の方以外呼んでくれなくなっちゃったよね~』
『まぁまぁ。それに、雑談をするにはまだ少し早いみたいだよ?』
『へ?』
私は奴の方を見る
完全に溶け切った体から、炎が上がっている
間違いない、あいつが現れる…
だがしかし、もうマグマの海には逃れられない
『ちょっと、私の持ち方変えてくれない?』
『えっと、どんなふうに?』
『私のお腹に腕を回して持って』
『分かった』
そう返事をすると、正面に残骸が見えるようになった
さて、決着の時だ
私は魔法を発動させる
『さぁ、特大を喰らいな!』
『…!ちょ、ちょっと!』
私は属性と魔力をふんだんに使用する
奴の残骸が丁度中心にあることから、とても美しくなりそうだ
私は魔法陣を展開させながら辺りに別の魔法陣を展開する
『は、華寒?殺意高すぎr』
『二度と現れるなよ!』
そう言った瞬間、残骸から数時間前に見たマグマで出来た竜が現れた
その瞬間、まずは中央の魔法を発動させた
それはとてつもない光と冷気を発する
やがて、一つ目の魔法が終わる
マグマで出来た竜は完全に凍り付いていた
それを確認した私は次の魔法を発動させる
次は周りに展開しておいた魔法陣を起動する
すると、中心にめがけて大量の斬撃が飛んだ
その斬撃は凍り付いた竜を砕き、斬撃同士対消滅し合う
完全に砕けたことを確認した私は、魔法を停止させた
『……華寒、やりすぎ』
『仕方ないじゃん!一回【禁忌:アヴァリィ・零】撃っても喰らわなかったんだもん!』
『言い方は可愛いのに言ってることは可愛くないよ、華寒』
『そんなに?』
『まず、名前に禁忌ってついている時点で撃つ物じゃないの!』
『そっかぁ…』
私は彼女からの説教をしっかり聞く
『はぁ……それで、どうやって戻るの?』
彼女は話を変えて聞いてきた
『それは単純だよ。飛んでって言ったら飛んで?』
『…?分かった』
『それじゃあまず、中心まで行って』
『わかった』
そう返事をし、彼女は中央まで飛ぶ
『それじゃあ後は、合図の後真っすぐ上に進んでね』
『了解』
『それじゃあ………飛んで!』
その瞬間、彼女は進み始める
私は、まず秩序でバリアを張り、マグマをせき止めていた結界を破壊する
その瞬間、空間はどんどん縮んで行った
だが、完全に縮むより先に私達が抜け出した
モスアの飛ぶ速度はとても速い
なので、少しの時間で…
その瞬間、視界が光にあふれる
私は思わず目を閉じる
少し経った後、後ろから声がした
『華寒。もう外だよ?』
その声で、恐る恐る目を開く
そこには、綺麗な夕焼けがあった
『というわけで、どうやって来たとか聞いてもいい?』
『あ~~』
現在、私はモスアの部屋にいる
今日はここで寝てもいいそうだ
『えっと、うちの能力は分かるよね?』
『勿論!天秤でしょ?』
『そうなんだよ。そしてね、天秤を使う相手は遠距離でも決められるの。その時、遠距離ならその者の元まで壁が有ろうと移動できる。だから、あいつに能力を使って、下に飛んで行ったということ』
『なるほど……』
凄い便利な力だな
まあそれも含めて強すぎる力という事なのだろう
『うちの事はどうでもいいの。それより、なんであんな魔法打ったの?』
『あんなって…そんなに凄いことやった?』
『凄いというか、おかしいというか……』
まぁ、確かに名前に禁忌っていう言葉が付いてるけど…
『ところで聞くんだけど、何使ったの?』
『ええっと、まず【禁忌:アヴァリィ・零】に【十倍】を掛けて凍らせるじゃん?』
『………うん。一応最後まで聞こうか』
『えっと、後は【禁忌:リトディ二・斬】をを打ちまくって、砕いた』
『……あのさぁ、そもそも禁忌ってついている魔法を何のためらいもなく使う?』
『いや、ちょっと手こずらされすぎて苛立っていてというか、初めて攻撃が効いているところ見てテンションがあがっちゃったっていうか…』
『それで、属性と魔力両方すっからかんまで使うの?』
『………はい』
『はぁ………まぁでも、それだけテンションが上がるってだけで良かったよ』
『へ?』
『あ……何でもない』
『わかった』
そんな感じの会話を続けながら、私たちはゆっくりと眠った
どうもどうも
今回、遂に魔法が出てきましたね
能力とか力のせいで、魔法の事を完全に忘れていましたが、急に最上級の魔法が出てきました
勿論、今回考えました
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました
今後も、‘‘できれば‘‘お付き合いください!
お相手は八月十一日の私、葉都でした
ということで、ではでは~




