86:何か
現在、私は広場で攻撃を避けている
先ほどまで広場と言えた足場は、もう僅かしかない
その原因は、あそこに浮いている奴だ
人間をそのまま大きくしたような見た目
ゴーレムというにはスリムすぎるのだが、特に目立った特徴も無い
しいていうならば、体の一部に橙色のラインが存在している
ラインは光を発しており、おそらくアレに入り込んだマグマで出来た竜が原因だろう
あいつは浮き、こちらに火山弾を飛ばしてくる
石で出来た足場には、余りにも強すぎた
どんどん砕け散っていき、細かいのは溶けて行ってしまう
そして、残った足場は私が立っているここ、中心のみだ
この回避している間、特に無策だった訳じゃない
その瞬間、奴は上へと消えて行った
…まさか、私を置いて上に行った?
流石にそんな事は無いだろう
こんな時にわざわざ私を置いて行く意味がない
そうなると…下か!
想う思った瞬間、アシャ場を狙った火山弾が足場の真横から飛んできた
私は跳び上がって回避した後、そのままマグマの上に着地をする
本来であれば、沈むだろう
だが、マグマの上に着地をした
答えは単純、この空間に結界を張った
それは地面だけではなく、全方位綺麗に張った
裁断は結界なんて簡単に切り裂いてしまうが、それ以外ならば問題無い程頑丈な結界だ
少々時間がかかってしまったが、お陰で相当頑丈で、少しギミックの付いた結界が出来た
さぁ、ここからは、私の時間だ
散々火山弾を浴びせられてきたんだ、木っ端みじんにしてやろう
奴は下から飛び出して来る
その瞬間、さっそく結界のギミックを作動させる
すると透明だった結界が、半透明に変わった
こうすることで、奴が出られなくなる
これで、マグマの中に潜るという、先ほどの行動は封じられた
後はあいつを片づけるのみなのだが…
あれって何なんだ?
魔物なのか、動物なのか…
私が考え始めた瞬間、奴は火山弾を降らせてくる
とりあえず、走って回避しつつ、思考を巡らせる
本体はあの竜だとは思うが、あれは魔物なのか?
というかどうやってあれから出せばいいんだ?
種族はゴーレムだから、破壊するのにはコアを破壊したらいいと思われる
だがしかし、あの体にコアという物はあるのか?
ていうか、あれってただの金属の塊なはずなんだが…
鑑定結果にも、ゴーレムとは出る物のそれ以外の情報が一切出てこない
とりあえず、彩をの時に使ったあの方法を使ってみるか…
私は、レファに渡した武器を作り出す
武器の刃を展開させ刀にし、足を止めて一瞬で踏み込む
そうして、奴に向けて跳んだ
刃は奴の体を真っ二つに切る
私は左の体を足で蹴り、着地する
すると、左の体が浮遊を始める
これだけなら、そっちにコアがある可能性が残っていたのだが…
同時に右の体も浮遊を続けている
そして、断面にコアらしきものどころか、何もない
というか、両方動く時点でコアが存在していない事が分かる
だが、これで回復しなければ…
そう考えた瞬間、右と左が凄い勢いで引き寄せ合い、くっついて球体に代わる
やがて球体は、先ほどの人の形に戻る
……回復して、コアもない
こいつって本当に生きているかすら怪しくなってきた
ここまでくるとどうやって討伐すればいいか分からない
肉体が金属だと思っていたが、それすら違う可能性がある
とりあえず、今できる事をやってしまおうか
そう決意した瞬間、奴の体がくっつき、腕を上にあげる
あれは火山弾を出す動きだ
それを認識した私は、また走り始めた
私は武器に氷のトリガーを二つ入れ閉じる
刃を刀から槍へと変更させた
私は奴に向けて槍を投げる
すると、奴の体に突き刺さる
だが、何事もなかったかのように火山弾を撃ってくる
…ダメージを入って居なさそうだが、めげずに攻撃を続ける
だが、私が投げるのでは走るより疲れてしまう
だから、代わりに槍を投げてくれる機械
そう、射出装置だ!
いい加減名前を付けようということで、元となった攻撃の名前、磁銃砲を変えて槍銃砲とでも名付けようじゃないか
というわけで槍銃砲を空中に三つ作り出す
槍の素材はそれぞれ、氷、混沌、秩序だ
もうこうなったら、混沌ですら使わないと討伐方法が分からない
それがたとえ、回復されようと強化されようとね…
さてと、発射!
私が走りながら腕を振り上げた瞬間、槍が一本ずつ飛ぶ
奴の対応次第で槍の素材を変えるのだが…
氷は砕き、混沌は吸収、秩序は一瞬回避しようとしたが結局受けた
秩序の槍はやがて勝手に崩壊していく
とりあえず、氷は分からないが混沌は吸収されてしまうから使わないほうがよく、秩序は回避しようとする
回避しようとしているということは、当たりたくないという事
ということで、秩序の槍をメインに、度々氷魔法を使ってみてからだな…
もしかしてこの戦い、長い?
私は、覚悟をしながら戦いに望む
もう日が沈みそうだ
うちらは彼女の言う通りずっと外で待っていた
だが、訪れたのは帰還する彼女でも降ってくる火山弾でもなくただの静寂のみだった
うちらは一度集合し、話し合っている
『それで、どう考える?』
『…正直、分からないとしか言えないね。一番一緒に旅を下私でも、こんな事は無かったし…』
『そう、ですね』
『実際、想が戦った中で最も長く戦った光景をギアナと私は見たが、それでも特にそこまでだったからね……』
『戦ったことがある身からしてみれば、身一つで俺を追い詰めたってのに、何でそんなに時間かかってんだって話だ』
『想は裁断を使いたがらないけど、エネルギーとしては相当使っているみたい』
『感じ取れるものなの?』
『まぁ、ちょっと話しかけてみる』
そう言うと、彩さんは黙る
数分後、彼女は口を開いた
『想、だいぶ苦戦しているみたい。どうやら攻撃が通らないみたいで…』
『攻撃が通らない…』
…もしかしたら!
『あの、彩さん』
『どうしたの?モスア嬢』
『えっと、華寒……想に聞いてほしいことがあって』
『華寒でいいよ。それで、何を?』
『そいつは、生きてるの?』
『…わかった』
彼女が黙りこくる
そして、直ぐに返事が来た
『おそらくだって』
…可能性があるなら!
『華寒に伝えといてください。私が行くって!』
そう言って、私は羽ばたいた
生きているのだったら…
ふふ、華寒を困らせたこと、後悔させる間もなく地獄に落としてやろう!
うちはそう意気込んで火山の火口内へ突っ込んで行った
どうもどうも
ということで、キリがいいので今回はこの辺で
ところで私のミスなんですけれど、この国の先の設定を考えてないんですよね…
正確に言えば考えられてないんでですけど…
あと華寒を辞書登録しました
辞書登録って便利だねぇ~
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました
今後も、‘‘できれば‘‘お付き合いください!
お相手は八月十日の私、葉都でした
ということで、ではでは~




