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生き物達ノ中央世界  作者: 葉都
天魔人国編
64/65

64:異常発生

長い穴を抜け、綺麗に着地を決める

『よぉ、こっちは通さないねぇぞ』

そう言いながら背中から大剣を取り、相手に向ける

そう、ここは非常用出口通路だ

かつて想がやったように、俺も全く同じことをして奴を取り押さえる…そのつもりだ

『き、貴様ぁ!』

そう言ってこちらに殴りかかってくる

だが、その攻撃が届くことも無く、奴は扉を突き破り部屋に吹き飛ばされた

見たところ、奴の種族は天使

何故こちらに本拠地を構えているのかとか、本当にこいつがボスなのかとか、諸々疑問は浮かぶが、全て捕らえた後で問題は無い

『さて、抵抗はしてもらっても構わない。どうせ、貴様の罪が重くなることも無いだろうからな。ただし』

そう言って大剣を奴の方に向けて話す

『痛い目に会いたくなければの話だがな!』

そう言い放った瞬間、奴がこちらに跳んで来た

手に持っているのはナイフ、そこそこ大柄のそこそこ年食っている男がナイフとは…

俺は奴が気が付くよりも先に後ろに回り、蹴り上げる

奴が反応しきれるわけもなく、三十mはあるような場所なのにも関わらず打ち付けられる

その隙を逃すまいと跳び上がり、奴の背中に大剣を思いっきり振り下ろす

すると、物凄い速度で下へと吹き飛んだ

部屋には轟音が響く

ぶつかった場所は土煙が蔓延しており、その威力を物語っていた

俺は少しばかり離れた位置に着地し、土煙の方を見る

手から大剣を話す事は無い

どれだけこちらに余裕があろうと、決して油断してはいけない

その隙を見せるのが敗北につながるかもしれない

だからこそ、常に気を抜いてはいけないのだ

にしても、何も起こらない

流石に命を失うレベルの一撃では無いはずだ…

天使はそれなりに硬い

たとえ子供だろうが、今の一撃でも耐えれるだろう

『やらかした!』

土埃に大剣を投げ払おうとした瞬間、その土埃は払われた

床はひび割れていたが、中心に奴はいなかった

その代わりに別の場所に奴は倒れていた

そして、俺が降りて来た穴の方向に二名が経っていた

『やあ、レファ』

『お疲れ様です。レファ様』

『はは、何でいんのかなぁ…』

そこにはアシャさんとギアナ嬢が居た

『勿論、貴方の手助けをするためですよ?』

『あぁ、それはありがたいんだが…』

『おや、何か問題が?』

『ああ。こいつをちゃっちゃと捕らえて終わりたいんだ。連携を取らないといけない複数名は困るんだが…』

俺が答えると、彼女達はこちらに近づいてくる

『でも、戦力三倍!とっても早く終わると思うだろう?』

『おいおい、アシャさんや』

『アシャでいい』

『ついでに、わたくしもギアナでいいですよ』

『それじゃあ、お言葉に甘えさせて貰おう。それでアシャ、数が三倍になったとしても、効率が三倍になるわけじゃないんだぞ?』

『そんなバカではないと思いますよ?』

『そこまで心配するか……』

彼女は呆れたように首を振る

『ところで、奴から目を離してよかったのか?』

俺がそう言うと彼女達が笑みを浮かべて答える

『何を言いますか…』

『ここにいる誰も目を話していないでしょう?』

『…そうだな』

そう言うと彼女達は俺を挟むように立ち、奴の方を見る

『さぁ』

そう言って手を開き、片手を上げると丁度そこに金属で出来た輪が四つ現れる

『大人しく捕まってくれ』

そう言うと顔を上げ、こちらを睨む

『さて…』

そう言って近づこうとした瞬間、何か嫌な予感がする

『レファ』

『分かっている』

そう答えた瞬間、奴が話し始めた

『てめぇら…のんきに仲良く話しやがって…』

『…気に食わなかったか?』

『そりゃそうだ。はぁ…これ以上話しても無駄だ』

そう言った瞬間、奴からパキッっという音が響く

どうやら、口内に仕組んでいたようだった

『巻き込まれて死ね!』

そう言った瞬間、奴の体の周りから、禍々しい力が溢れてくる

少なくとも、俺は見たことがあるような色だった

『お二方、想を呼んできてくれないか?』

『…分かりました!』

ギアナはそう返事をする

だが、今奴の近くを通らせるわけにはいかない

しかし、上に行く方法はあの穴と階段のみ

『…階段から行けるか?』

『はい!』

元気よく返事をして、彼女は走り出す

『アシャ、お前も』

『まさか、これを貴方だけで止められると?』

『…お前が増えたところで少し時間が伸びる程度だぞ。それもか?』

『ええ』

そう返事をすると、彼女は背中から太刀を引き抜く

『今からやることは討伐じゃない、想が来るまでの足止めだ』

『…了解』

その瞬間、奴の方から痛々しい音が聞こえてくる

よく見ると奴の体から大きな岩が生えてきていた

俺達はこの作戦が長くなることを察しながら息をのんだ



わたくしは階段を無視して飛ぶ

三階分はそこそこ遠かったが、出来るだけ速く飛ぶ

やがて一階にたどり着いたわたくしは、急いで廊下への扉を開く

そこにはスぺー、希望が居た

『どうされましたか、姫様。何やらお急ぎのようですが…』

『この砦に残っている者は!?』

『俺だけです。他の者達は拘束した者達を運んでおります』

『では、貴方も直ぐに避難を』

『…承知いたしました』

そう言うと、彼も外への扉の方へ向かう

何事も無く出られた瞬間、慈悲に話しかけられる

『おや?何故出て来たの?見て回るんじゃ…』

彼女がそう言った瞬間、砦から轟音が鳴り響き、思わず耳を防いでしまう

後ろを振り返ると、砦が跡形もなく崩れてしまっており、大きな穴が空いている

そこからは魔物の様な低い唸り声が鳴り響いている

『そうだ!』

わたくしは羽を広げて空へと飛び立つ

空には何も無いように見える

だが、わたくしは確かにこの目で見た事がある

想が一瞬で消えて、その後何もないところから手が出て来た

アシャはその手を取り、消えた

多分、そこに想もいるだろう

そう思い、わたくしはここまで飛んできたわけだが…

………どうしよう

そんな事を考えた瞬間、目の前に浮遊している金属が現れた

すると横が開き、想が顔をひょっこり出してきた

『想!』

『何やら忙しそうだね。まあとりあえず入りなよ』

そういうと、彼女は外に手を伸ばした

わたくしは彼女の手を取り、金属の飛行物に入る

中は見た目より広く、周りを見渡せるようになっている

中にはアンと彩が座っており、想も座った後にこっちに聞いてくる

『それで、何があったの?』

『わたくしも詳しくは分かっていません。ですが、レファさんが想を呼んでと…』

『なるほど…』

彼女は何か考え込んでいる

すると、アシャが想に話しかけてた

『ねぇ、あの大穴から出てる力…』

『…そういう事か』

彼女がそうつぶやくと扉を開け、縁に手を掛ける

『ねぇ、アンとギアナも参加する?』

『もちろん!』

アシャは元気に答える

『わたくしも、参加します』

わたくしも答えた

すると彼女は振り向き、こちらを見ながら話す

『わかった。じゃあ』

そういうとわたくし達の体に何かがかかった

『これで、影響は受けないはず。それじゃあ行こうか』

彼女はそう言うとこの高さから飛び降りた

…飛び降りたぁ!

『はぁ、なんでそんな無茶するかなぁ』

彩はそう言いながら武器に変わる

倒れかけた瞬間、アンが掴んだ

『さて、行こうか』

私の方を向きながらそう言う

そして、彼女も飛び降りた

わたくしも彼女に並んで飛び降りると、あの乗り物が消えた



私はしっかりと着地する

上を見ると彩を持ったアンとギアナが確認できた

あの穴から出ている力、それは混沌だ

アンとギアナには秩序のバリアを張っておいたから大丈夫だが、あの口ぶりから察するに少なくともレファはあの底にいるのだろう

そうなると、かなりまずい事になるだろう

すまないが、彼女達を待つことはできない

私は穴に向かって走り始める

そして、穴の間近までくると、見知った顔ぶれがいる

だが、アシャが見当たらない

………もしかして彼女も地下に?

とにかく下に行けば分かるだろう

そう思い、私は躊躇なく飛び降りた

どうもどうも

私、七月はゆっくりしようと思っていました

まあ、結局出来なさそうですが……

六月が忙しかったので七月は流石にって思ってたんですけど、まだまだ忙しいのは続きそうですね…

まあ、忙しいと言っている間はまだましなので

それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました

今後も、‘‘できれば‘‘お付き合いください!

お相手は六月二十七日の私、葉都でした

ということで、ではでは~

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