65:必要無い
ようやく下が見えてきた
しばらく落下していたのにもかかわらず、全然そこが見えずに困っていたところだった
はてさて、こんな大穴を開けた奴はどんな奴なのか…
この目でしっかりと見させてもらおうじゃないか
そんな事を考えていると光がこちらを差す
…へ?
私がそれを確認した瞬間、何かとてもアメジストのような色で綺麗に輝く光線が発射された
とても見知った見た目だな
そう思いつつ、私は秩序を少しばかり多い質量の光線としてぶつける
そうすると混沌を完全に打ち消し、更に相手に軽い一撃を与える
まあ、軽いとは言っても相手が混沌を主成分として使うのならどれだけ軽い一撃でも、大ダメージになるだろう
結果は予想通り
しっかりと喰らったようで、図体と比較してみると華奢な足で膝をつく
どうやら、ここで暴れていたのはゴーレムだったようだ
私はそのゴーレムの頭に着地し周りを見渡す
さて、レファを探して秩序を纏わさなければ…
えっと、居た!
レファは端の方で座り込んでいる
傍にはアシャがおり、彼を庇うように剣を向けている
あぁ………混沌に触れ過ぎたか
アシャがこちらを見ている
どうやら、私に気が付いたようだ
私はあちらに行くために、思いっきり地面を蹴る
しっかりと私は跳び、彼女達の方の壁に持ち手を作り、しがみつく
そして手を放し、しっかりと着地する
『さて、状況は?』
アシャに聞くが返事がない
どうやら、何かに目を奪われているようだ
私は、彼女の見ている方向を見る
すると、あのでかい図体が壁に打ち付けられている、もといめり込んでいた
…あぁ
私がこちらに来るために蹴った床はゴーレムだったなぁ
そんなことを思いつつも、レファの中の混沌を回収しつつ、両方に秩序の膜を掛ける
これでさっきの攻撃程だったら、影響を受けないはずだ
よし!私の仕事お~わり
『…っ!想、何を』
『秩序を掛けておいた。これであいつの混沌は受けないよ』
『そ、そうか。レファは?』
『安心しろ。この通り元気だ』
『おいおい、さっきまで死にかけです感出していただろ』
『確かにそうなんだが…傷まで回復している。お前何やった?』
『ちょこっと秩序で異常回復させただけだ』
『…そうか』
彼の様子的に理解すると事を諦めたようだ
『それじゃあ、私はこれで…』
『おい待て待て。お前がやった方が…』
『めんどくさいしパス。アンとギアナも来るし、彩にも任せてあるんだから私はいらないでしょ?』
『…分かった』
『…レファ殿!』
『分かってくれ。こいつは優しいが、意外と頑固だ。こうなったらこっちが何言っても無駄だ』
『…わかった』
『はっはっは。理解してくれて助かる!それじゃ』
そう言って私は踵を返し、穴を一っ跳び…とはいかないが
はぁ、私も羽欲しいなぁ
そんなことを考えているとゴーレムがこちら光線を飛ばしてきていた
おいおい、混沌じゃなければいいと思ってんのかよ
私は回し蹴りで光線を跳ね返す
すると、丁度目っぽい場所に綺麗に返せた
ゴーレムはまた壁にめり込む
『ふんっ。ざまあみろ』
そう悪態をつく
振り返ると二名が苦笑いを浮かべていた
ほら見ろ
こんなの誰が面白いんだよ
戦っている私ですらつまらないんだ、他の奴が楽しいわけがない
さて、帰るか
そう思い見上げると、アン達の姿が見えた
よし、これでみんな揃ったし本当に帰るか!
『………あ』
私は思わず声が漏れる
私はさっき、羽が欲しいと思っていたのだが…
そう考えながら均衡の力を背中に集中させて、一気に解放する
すると、背中から四つのふわふわとした物生えてくる
秩序で出来ている為、エメラルドの様な輝きを放っている
そう、私はすっかり忘れていたが羽生やせた
なんなら、伸ばしたら私の身長の二倍程の大きさまで広がる
この前作った時よりも大きくなっている
まあ、あの時は秩序の主
今は均衡の主だ
そりゃあ、大きくもなるか
私は無理やり納得して、飛び立った
『はぁ、やっぱりあれで人間は無理があるよな?アシャ』
『そりゃあそうだろう。逆に人間だって言い張っていたの?』
『そうじゃなければ言っていない。あいつ、初対面の時に人間だって言い張っていたからな…』
…今考えてもおかしいよな
あいつなんで人間だと思ってたんだ?
外見は人間の少女っぽいが…その狂気性と強さは全然違う
普段の会話からは幼さを感じられるが、戦闘となると話は別だ
特に、均衡の力を使っているときの顔には狂気を感じられる
瞳の光は完全に消えていて、常に多少の笑みを浮かべている
ただ、彼女はとても優しい
俺と交わした冗談のような約束ですらも守ったのだ
その他にも、受けた側は冗談だと思うような些細な内容からだいぶ重い約束まで、しっかりとこなす
あいつは俺の事を優しすぎる奴と形容するが、あいつの方が優しすぎつ奴だと思う
だって、こんな事にまで首突っ込んで解決まで手伝うんだ
そりゃあ優しい奴だろう
ただ、絶対に敵には回したくないな
普通に恐怖する
そんな事を考えているとアンとギアナもこちらに来たようだ
『お疲れさま。大丈夫だった?』
『助けに来ましたが……必要ですか?』
『必要だ。なにせ想がつまらないと言って帰っちゃったからね』
『今回に関してはつまるつまらないの騒ぎではないと思うが…』
『あぁ~。うん、想ちゃんに関しては諦めたほうがよさそうだね。この前から極力戦闘は眺めたいみたいな事言っていたし…』
『なるほどなぁ』
俺達がそう呑気に話していると、岩の転がる音が響いた
その瞬間、先ほどの揺るんだ空気とは一変、全員の視線がゴーレムの方向へと変わった
そもそも、あいつはゴーレムと呼んでいいのか分からない存在だ
今回の騒動の黒幕である奴、名をメノレというらしい
そのメノレが死に際に何かしらの力を使い、体をゴーレムの様な物に変化させたのだ
最中は何とも見てはいられない物だった
思い出すだけで身の毛がよだつ程の物だった為具体的なことは省くが、奴の体から混沌が出て来たかと思ったら、急に岩が突き出てきて…
結果、一つ目でありの異常に足が弱そうな割に異常に強い奴が出来上がってしまったって訳だ
想に撃っていた光線も、あの目から出た物だった
しかしながら、想にはがっつり返されてしばらく寝てたみたいだが…
まぁ、当たり前だな
己が使っている力の元みたいな奴にその力で真っ向から戦ったら、そりゃあ返されるも同然だ
まぁ、結局コアが生き物なだけで魔物には変わりない
それじゃあ、やることは一つだ
そうして、俺は地面を踏み込み、奴の方へと跳ぶ
そして、大剣をその瞳の様な部位
コアに大剣を突き刺す
普通のゴーレムだったらこれで終わりだ
だが、先ほどの戦いでこれで終わらないのを俺達は知っている
ゴーレムは俺の突撃の威力に耐えきれずに後ろに倒れる
俺は大剣をさらに深く突き刺す
だが、一切効いている様子もなく、奴は起き上がった
その影響で俺は吹き飛ばされるが、着地をする
『チッ。やっぱり意味無いか』
『どうやったらコアを破壊できるのだろうか…』
先ほどまでずっと二名で悩んでいたのだ
『なるほど。わたくしの聖属性を試してみる?』
『お願い!』
アシャがそう返事をすると、ギアナが弓を構える
矢は黄金の光を発しており、聖属性で出来ている事が直ぐに分かる
彼女はその矢を放つと、矢はコアに突き刺さった
だが、その攻撃も虚しく、矢は消え失せてしまった
『これも駄目ですか……』
『ああ!』
ギアナがそうつぶやくと、アンが大きな声を出す
『どうした?』
『いや、あいつの倒し方分かる気がする…』
『そうなの!』
『教えてくださいますか?』
『ええっと……倒すためには想が必要でぇ…』
…おい
あいつ、やることないとか言ってたけど、まだまだ必要じゃねえか
どうもどうも
今更ですが、このテンプレ完璧…とは言いませんがだいぶ私の活動に合っていると思うんです
割と適当なこと言っても、閉めれるし初めのあいさつの終わりのあいさつが分かりやすい
個人的には気に入っています
…話は変わりますが、この作品で最も困った言葉は個人的ですね
人って言葉を使いたくなくってぇ
それのせいで使えなくってぇ
はい、変なこだわりです
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました
今後も、‘‘できれば‘‘お付き合いください!
お相手は六月二十九日の私、葉都でした
ということで、ではでは~




