46:ノーラス
朝日で目が覚める
体を起こすことも無く、椅子を回転する
昨日は、私の目論見通りここで寝た
っというか、ベットが二つしか用意できなかった
なんか、一緒に寝よ!とか言われたけど、丁重に断っておいた
それでも私を何とかベットで寝かそうとしてきたので、ガラス玉にロックを掛けておいた
これで私ですら出れないし入れない
目覚めて私がやる事それは開錠だ
そうして私は腕をガラス玉の方向に伸ばし手首をちょっと回す
すると、ガチャッという音が響いた
私は立ち上がり、ガラス玉に向かい触れる
一瞬のうちに周りの風景が変わる
目の前には頬を膨らませたアンがいた
『もぉ!想ちゃん椅子で寝たの?』
『そうだけど…問題?』
『問題だよ!体バキバキじゃない?』
『う~ん』
彼女の言葉を聞き、体を動かしてみるが違和感は無い
『特に無いけど…』
『特に無くても!次からはちゃんと一緒に寝てよ!』
『いや、普通にベット作るけど』
『え~~』
『そんな残念そうな声出しても無駄。朝ご飯は食べた?』
『今から。想ちゃんを何とかして呼ぼうとしてた所だけど…』
『彩に呼んで貰えば良かったんじゃ』
『想ちゃん寝てたでしょ』
『………そうだったね』
そんな他愛も無い会話をしながら、朝ご飯を堪能する
『さあ、行こうか』
私は二名に声を掛ける
既に飛行船を降りており、近くの森に身を潜めている
仮に話している所が見られていた後にそれぞれ入国っていうのは、少々警戒されそうだと考えの判断だが、入国できる場所がそんな近くって訳でもない為、そこまで問題はないだろう
まあ、年には念を入れてって事で
『待ってよ。想ちゃんとあたしは気軽に話せないんだから、ちょっとは話そうよ』
『う~~ん。でも、特に話す内容無くない?』
『まあ、そうだけど!』
『ふふ、冗談だよ。少しは緊張が和らいだかい?』
『…!お陰様でね』
『それは良かった。それじゃあ』
『うん!』
『作戦の途中で再開することになるだろう。また今度!』
彼女らは頷き、私らの元を離れていく
さあ、私も行こうか
そうして、私も歩き始めた
今までより長い旅…いや
計画の初まりだ!
そんなテンションで私は走り始めた
『ふぅ、着いた!』
『ちょっと、そこまで叫ばないの』
『それもそっか』
あたし達は現在、ノーラスの都市、スガロに来ている
来ているっていうか、ノーラスで生き物が住んでいる場所はここ、スガロしか無い
ここスガロは、世界で最も広い街であり、その広さは国土の三分の二程と言われる
実際は分からないが、都市の端から端を歩きで移動しようとするだけで一週間はかかりそうな規模感だ
街は畜産、商業、工業、公共、住宅の五つの地区別れている
今は商業地区に居る
美味しそうな物が多くあり、とても楽しい地域である
建築は場所によって変わり、公共、工業以外は他の国の建物と同じ様に見えるが、全然違う所が一つある
それは白いって所だ
一つではなく全体的に白い
暗くても薄いグレーって感じ
工業地区も公共地区も同じく真っ白な外観だ
だが、他の木や石で出来たような外見じゃなく、それぞれ特殊な外見をしている
工業地区は、外見はとてもゴツゴツしており、いかにも工業って雰囲気を醸し出している
それに、他の地域と同様に神聖な雰囲気も醸し出している
公共地区は、昔の様な建築で、大理石が多く使われている
どうやら昔っからの建築が多く、最近建てられた物もあるらしいが、神聖な雰囲気は他とは段違いで、建築一つ一つが芸術の域だ
神話と現代を感じられる…
それがここ、スガロなのだ
この国の他の特徴と言えば軍だろう
他の国とは違う階級に分かれている
あたしの国、イリスなら三等兵、二等兵、一等兵、軍曹、少佐、中佐、大佐、少将、中将、大将、元帥って感じで分かれている
まあ長すぎるから私はめんどくさいと思っている
じゃあノーラスはどうかって言うと
天使、大天使、権天使、脳天使、力天使、主天使、座天使、智天使、熾天使、そして美徳だ
熾天使が大将と同じレベルでそれに匹敵する程強い者達が美徳
元帥は国王の役割になっている
そして何と言っても違う所は美徳だろう
八名の強者が集まった、軍とは完全独立している国王直属の者達っと説明されている
ノーラスのみではなくフボディーナと同じような仕組みになっており、向こうでは大罪と呼ばれている
フボディーナはフボディーナで四天王って呼ばれる大罪とは別の直属実力者達がいたり、ノーラスと同じく元帥が国王だったりする
大体同じ仕組みを使うとして、両国の関係性が垣間見えるって感じだったんだけど、いろいろあって今は最悪とまでは行かないが喧嘩中みたいな関係性に落ち着いているって訳だ
簡単な説明だけだったけど、これだけで相当特別な国だということが分かる
『彩、ところで想の友達ってどこに行ったら会えるとか分かる?』
『そうだね~とりあえず手っ取り早いのはあそこかな』
首をかしげながら彼女が指差す先を見る
だが、彼女の指の先には一つの建物しかない
それは王宮だ
『あ、彩!そっちって…』
『そ、王宮。はぁ…どうやって会おうかな~』
『ま、まってよ!え、王族関係者なの?』
『そうだね。ここの第一王女だよ』
『だ…第一ってギアナさんだよね』
『そう』
そもそもなんでこんなに落ち着いているの!?
『いつどこで、どうやって知り合ったのさ』
なるべく心を落ち着かせて質問する
『あ~。詳しくは言えないけど、ちょっと前にね』
言えない事情があるのだろう
彩が知っているって事は、ダンジョンより後の事で…
……そう言えばギアナさんって少し前に行方不明になってたよな
確か最近戻ってきたって話だったはず
その行方不明の時に知り合ったのかな?
そんな事を考えていると、彩が話しかけてきた
『…そんなに知りたい?』
『ああ、まあね。流石にどうやって知り合ったか知りたいし…』
『わかった』
彼女がそうつぶやくと、目つきが鋭くなる
『…こっち』
周囲を確認すると、あたしの手を掴み勢いよく引っ張る
そして、誰も知らないような路地裏に引き込まれた
彩は周囲を確認した後に、こちらを見る
『ここなら大丈夫そうだね』
そうして、彼女は話し始めた
『そうは言っても、私もそこまで詳しく聞いた事は無い。私が初めて会ったのはダンジョンの最終層。そう言えばあの時、私とは別の聖剣の力を感じたんだよ。封印を解除してほしかったのと、単純に惚れたから、試練を勝手にやらせたの。一応心配で見てたんだけど…』
『だけど?』
『杞憂だったね。直ぐに魔物の特性を見抜いて、一周回って頭を使ったようた倒し方しちゃってさ』
『えっと、どんな方法で…』
『まずは魔物について話した方が分かりやすいね。簡単に言うと、超回復付き、コア移動するゴーレムだったんだけど、ゴーレムの体を順番に切って、コアを右腕まで追い詰めた後、槍を私ですら喰らったら一溜まりもない威力の一撃でコアを貫いたんだよね。天井ごと貫いた所を見たときは衝撃だったよ…』
『だ、ダンジョン天井を…一撃で……』
『あの頃は能力しか無かったはずなのに、ゴーレムが使ったエネルギーの残りを使ってアホみたいな威力を出していた。はぁ、そんな力が無限に手に入るんだから想には敵無しだろうね』
『…想ちゃんって前から狂ってたんだ』
逆に安心したというか怖いというか…
『その時に一緒にいたのがギアナ嬢だったって訳だ。ちなみにルスも一緒にいたよ』
そう言えば、私が起きたときにベグーから説明されていたような気もする
……気のせいかもしれない
『ってなわけで私が知る前からギアナ嬢とは知り合っていた。ちなみに、想の方はその時にいたもう一名のアシャに会いに言っているってわけ』
『ほぇ~~』
ナチュラルにアシャって名前が出てきたんだけど
流石のあたしも知らないわけがない
まあ隣国の大将みたいな者を知らないって方が無理だ
アシャさんは魔王国フボディーナの四天王だ
はぁ…想ちゃん、どんなに大きな後ろ盾を持っているんだ…
そんな事をひしひしと感じ始めた…その時
『あの。アンさんですよね?』
あたし達はこんな路地で話しかけられた
どうもどうも
キャラ通しの呼び方とか、能力とか増えすぎです
こっから数十か国行くっていうのに、意図せずかぶっちゃうよ~
キャラの呼び方とか、再開した時覚えてないよ、多分…
…はぁ、頑張ります
ここまで読んでいただきありがとうございました
今後もお付き合いください!
ではでは~




