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生き物達ノ中央世界  作者: 葉都
草龍国編
38/65

38:誘い

私は自分の部屋に彼女を招き入れる

彼女の為に置いてあった椅子を引き、私も隣に椅子を魔力で作り出し座る

やはりこの能力便利である

そんなことを考えていると、彼女が話始める

『想は、この後も旅に出るんだよね?』

『まあ、そうだね。前も話した通りこのまま天王、魔王の国に行く予定』

『パーティメンバーとは別行動?』

『そうなるかな。旅の予定はこれ以上変えられないし、私は別行動するつもりだよ』

質問に本心で答える

実際あのパーティは丁度いいバランスだし、私も丁度やることがある

タイミングも丁度いい

『…想は天王、魔王の国でのやる事が終わったら次はどうするの?』

『えっ…うーーん』

言われてみればだな

旅の最終目標は私の正体を知る事だ

まあ、出来れば自力で知りたいが、難しいだろう

それに、しばらくはこのハチャメチャな旅も楽しみたいし…

『…特に考えてないかな』

『そっか…』

そうつぶやくと彼女は立ち、私の前に立つ

彼女の顔は覚悟の決まった顔をしていた

困惑していると、彼女は私に手を伸ばして、目を見て言葉を発した

『あたしも、旅に参加させて!』

その言葉を理解するまでに、相当な時間を要する

しばらく沈黙が続いたが、彼女が口を開いた

『…何かは答えてよ』

『ご、ごめん!ちょっと衝撃的過ぎて…』

『まあ、そうだよね…』

そうして再び沈黙がやってくる

その時間を利用して、返事を考える

そもそもとして彼女は、この国の大将

軍の中でも二番目に高い位で、多くの者が必要としているはずだ

だが、彼女自身は私について行きたがっている

それに、私自身も彼女と一緒に旅をしたら楽しいだろう

確かに自分だけで静かに旅するのもいいのは分かっている

だが少し、少しだけ寂しくなりそうな私もいる

よし、決めた

私は彼女の目を見て言葉を返す

『アン。流石に私の一存だけでは決められない』

『…』

彼女は少しだけ寂しそうな顔をする

『でも、私は一緒に旅をしたいと思ってる』

そうして、彼女の手に手を乗せる

『もし、周りが許可するんだったらいいよ。一緒に行こ!』

その言葉に彼女は満面の笑みを浮かべ答える

『うん!』

そうして、私に抱き着いてきた

私も彼女の背中に腕を回して、彼女を受け止める

…よくない事を思いついてしまった

この好奇心を押さえることなく彼女に話しかける

『ねえ、アン』

『どうしたの、想?』

『アンの決意の仕方とか、手を伸ばしてくる誘い方だったり、答えを貰った時の喜び方、今の状況とか諸々、全部恋愛的な告白と変わんなくない?』

私は彼女の赤くなった顔を見るつもりだった

だが、彼女の顔も心臓の音も変わる事は無く返される

『まあ、確かに近いかも。旅が終わるまで一緒に過ごす訳だし。あながち間違いじゃ無いんじゃない?想って可愛いし』

『はぇ?』

思わず、変な声が出てしまった

こっちが遊ぶはずだったのに…

私は彼女の肩に顔を埋める

『ねえ、想って思ったより攻められるの弱い?』

『よ、弱くn』

『そっか~弱いのか~』

絶対二ヤついてる!

まっじで最っ悪!

はぁ…

私が何も話さなくなると、彼女が私の頭の上に手を当て、撫でながら話す

『可愛い』

『うっさい』

彼女と少しこうしていた後、宴会会場に戻った



私は今、薄暗いレンガ調の道を歩いている

右には鉄格子で隔てられた部屋があり、ここが牢獄だと言うことを物語ってる

そして、曲がり角を曲った先にベグー座って居た

彼の目の先に居るのは今回の事件の主犯、ヴォ―ム・アメールだ

『ごめん、遅れた』

私が言葉を発すると、彼はこちらを見る

『想か。大丈夫だ』

そうして彼は席を立ち、椅子に腕を向け私に座るよう促す

私はその好意に甘え、椅子に深く座ると奴の方を見る

そいつは両腕を上に上げて固定され、足には重そうか枷がついていた

『気分はどうだ』

私は、世間話から始める事にした

『逆に聞こう、いいと思うか?』

『ああ、ここは清潔だ。メシも出るし、死の心配もない。お前のそれだってどうせ話が終わったら解除されるんだろ?』

『…そうだな』

ぬるい環境だとは思わない

この部屋に自然光差し込まず、好きな事も出来ない

私からすれば辛い環境だ

まあ。光はあるし、消灯時間になったら電気も消える

生き延びられるが、それこそがいずれ罰となる

せいぜいのびのび生きてくれ

私は早急に世間話を終え、質問を初める

『何故自分の持っている力が分かった?その時は眠っていたはずで、外部に力が漏れている事もなかったはずだ。答えてもらおうか』

『…儂だって分からん。ただ言えることは、その時は確かに混沌の権化を感じた』

…恐らく、予言のせいだな

この予言は名ばかりで、運命を定めている

定めた運命は絶対でどんなに無理やりでも、その筋書き通りに進むのだ

奴が話した何故か感じたという事も、恐らくそういう事なのだろう

『…信じよう。次だ、何故自分を襲った?周りから聞いた限り、貴様は確かに野心家であり、何か大きな者になろうとしていた事は事実だ。だが同時に慎重派で、堅実にのし上がることも可能だったはずだ。何故だ?』

私が聞いたが、奴は口を開かない

『ほう、喋らないのか』

その瞬間、奴の腕が凍り始める

『喋らなきゃ凍らせる。秩序の力で死ぬことは無いが、痛みはある。首から上だけは勘弁してやるから。話てくれたら嬉しいなぁ』

『貴様…』

ほう、まだそんな口聞けるか

私は檻を蹴る

その音はフロア中に鳴り響いた

『貴様、そんな口聞ける立場か?』

常ににこやかに奴に聞く

すると、奴は話し始めた

『…ソヌルに命令されたんだ。儂が連絡したら、その力を使えば目論見もかなえられるんじゃないかとそそのかされた!』

…はぁ

『つまらん嘘はつかないでくれ』

『ほ、本当n』

奴の言葉を遮るように又も轟音が響いた

それは檻を蹴った物ではなく、私が出した混沌で出来た槍を奴の顔面すれすれに突き刺した

『こっちは均衡の主だぞ。嘘か誠かなんて簡単に分かるんだよ。もう一度だけ言うぞ。つまらん嘘をつくな。いいな?』

『…とある者に頼まれたんだ』

『なんて頼まれた?』

『あいつの力を奪って、崖に落とせって』

『…崖にか?』

私が考え始めると、隣から話しかける

『想、覚えは?』

『…ないな。起きた場所も違ったしな』

『なるほど…』

そうして、彼も考え始めた所で、更に質問を続ける

『頼んできた奴に覚えは?』

『…一切無い。そもそも、この国の奴じゃなかったしな。どの国化は分からないが、この国では無いことだけは分かる』

『…なるほど。一応聞くが、自分の故郷も知って無いか?』

『ああ。ただ、同じような服装じゃ無かったが、同じような服装の奴らに囲まれてた。多分だが、同じ国の奴だと思うぞ』

『そうか』

私が帰った時に、頼み込んだ奴も牢獄にぶち込んでお話を聞くしかないな

はぁ、これ以上私に関する情報は聞けそうに無いな

そう思い、私は立ち上がる

すると、ベグーが聞いてきた

『もういいのか?』

『ああ。もう私に関する事は聞けなさそうだしね』

『そうか。俺も聞きたいことは聞いた。共に戻ろうか』

私は奴の氷を消し、彼と共に出口へと向かった



『想はどうだった?』

あたしはベグーに聞く

これから旅を一緒にする友なんだから、どんな面も知っておきたい

『そうだな…一言で表すとしたら恐怖だな』

『へ?あんな可愛い想に恐怖したの?』

『ああ。絶対に敵に回したく無い雰囲気だったな』

『そんな!?』

ベグーがそこまで言うなんて相当凄いのか…

『ああ。想は常に微笑しながら、奴に聞いていた。口を開かないと分かると氷漬けにし、嘘をついたら、槍を顔すれすれに投げる。怒った時ですら笑みを絶やさず、ただ口調は荒々しい。それに加えて謎の圧力と狂気を感じた。敵に回したら、あんな者が来ると考えただけで恐ろしい』

『まあ、そうだね』

そういう者は大体生死を厭わない

『それに、均衡の主の力も恐怖を感じた。絶対に死にはしないが、痛みは感じる。尋問にはもってこいの能力だな』

『うわぁ…』

彼女は優しい

友の事を考えて行動し、約束は必ず守る

そんな彼女が怒ったのなら、さぞ恐ろしい事になるだろう

今回はその断片を確認できただけなのかも知れない

…まあ、そんな想もギャップでいいんだけどね!

どうもどうも

この製作に関わらずなんですけど

動画を流しながらだと、集中できずに動画に気を取られちゃうんですよ

だから製作の時は曲を聴こうと意識してるのですが、ついつい見たかった動画を流してしまうんですよね

そのせいで完成の時間が遅れているのですが…

ここまで読んでいただきありがとうございました!

ではでは~

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