18:問題
私達はセアの依頼物である車、通称ホバーカーを運転し宿の前に止め、ルドの帰りを宿内で待っている
宿内には軽いカフェスペースがあり、そこも宿のオーナーであるムヌさんがやっているらしい
非常に忙しそうに思えるが、大丈夫らしい
そんなことを考えていると、左隣に誰かが座り私の肩に手を回す
私は驚き左を見ると、ムヌさんが居た
『あのでかいの何~?教えてよ』
『私は詳しく知らないのでセアに聞いてください』
『そ~なんだ~。じゃあ、教えてセア~』
そうして、彼女達は話し始める
ムヌさんは私に回した腕をそのままに話し始める
私は目の前にある紅茶を一口飲み、お皿に置く
ムヌさんは話し方通り、何だかふわふわしたオーラを纏っている
初めに会った時は凄く眠そうだったが、聞いてみると眠くは無いらしい
それにしては、欠伸はするし、瞼が開ききっていないし…上げていったらキリが無い
まあ、彼女がいいのならいいのだろう
そんなことを思いながら紅茶に手を伸ばす
だが、飲もうとしても紅茶が口に入らない
どうやら、紅茶がなくなってしまっていたようだ
だが、注文しようにも、紅茶を入れてくれる相手が真横で話を聞いている
さあ、ルドが帰るのが先か、話が終わるのが先か、どっちかな…
私達は夕方の町を歩いている
いや、改めて考えてみるとこの規模は町ではなく街といった方が正しいのか?
まあいいか
結局ルドが帰るのが先だった
話に耳を傾けてみるとコロコロと話が変わっておりしており、途切れる事無く話していた
結局、ルド達が帰ってこなければ今も話していたかもしれない
そんな事を考えているとオクトが声を掛けて来た
『ほら想此処が目的地だ』
彼が向いている方向にはお店があった
看板には酒屋ウィスムと書かれていた
外見はネオンの光に包まれており、とても街並みにあった外見だ
私がまじまじと見ているとオクトが歩き始め扉を押す
『今日はパーティだぞ!』
オクトは後ろに声を掛けて店内に入って行く
それに続いてみんなも入っていた
私も後ろについて行き、オクトが開けたままの扉をくぐり、扉を閉める
中は騒がしく、アルコールの匂いがする
オクトはそのまま階段へ向かって歩いて行く
周りを確認するとどうやら注目を集めており、こちらを見ながら静かな声で話し合っている者達も見つかる
それほど有名なパーティなのかと改めて再認識しつつ、私も階段を上る
すると、そこは個室にが多く存在していた
オクトは迷わず、一番奥の部屋の扉を開ける
私は扉の先に目をやると武器屋のオーナー、オヴァさんと宿屋のオーナーであるムヌさん、そしてギルドマスターと謎の男女が居た
こちらを視認するとギルドマスターが声をあげる
『待ってたぞ』
『ガスさん!ルケちゃん!大丈夫なの?お店は』
『ルスさん。大丈夫ですよ』
『そうだ。安心してくれ』
そんな会話を交わしながらみんなは席に座る
私が座ると目の前には、ルケと呼ばれていた女性が目の前に居る
すると、目の前の彼女が話しかけてくる
『貴女が噂の想さんですね』
『は、はい』
噂になってるんだ~
『私はルケ・プラディ。ここのオーナーの娘です!』
『それで俺がここのオーナー、ガス・プラディだ。よろしくな、想!』
『よろしく、ルケさん、ガスさん』
『父はともかく、私は名前で呼んでください!』
彼女は不服そうな顔をしながらそう言う
『じゃあ、そっちも敬語無しで』
『へ!あ、わ、分かった。よろしく、想、ちゃん』
『ふふ、よろしくねルケさん』
『ちょっと!』
『ふふ、冗談だよ。ルケ』
すると彼女は笑みを浮かべながら
『うん!』
私も自然と笑みを浮かべながら周りを見てみると何かみんな優しい笑みを浮かべている
なんだお前ら
『み、皆さん何故こちらを見ているのですか』
みんなは黙る
『も~~~!』
彼女は怒ったような声を上げた
そこは笑いに包まれたのであった
時間はまあまあ経ち、お酒を飲んでいる者も居る
私は、頼もうとしたのだが全力で止められた
ロアとルケもお酒ではなくジュースを飲んで居る
え、私って何歳なんだろ
一様、お酒は200歳からっていうのはあるけども…
私は気になり、まずは隣に座っているロアに聞いてみる
『ロアって何歳なの?』
『177歳』
するとルケが挟んでくる
『え!年下だったんですか!』
『普通に考えてみなよ。私、君と会ってから数年たってるけど飲んでないよ』
『確かに、今考えてみたら…』
『そう言うルケは何歳なの』
『私は192歳だよ!』
『お、なんだ?年齢の話してんのか?俺はな~』
『も~、お父さんは入ってこないで!』
彼女がそう言うとガスさんはしょんぼりしながら、さっきまで一緒に飲んでいたメンバーの元へ帰っていく
何か、親子って感じする
『ごめんね、想。それで想は何歳なの?』
『うーん。何歳なんだろうね』
『え?』
『ルケ、想は今までの記憶が無い』
『え!!!』
『別にそこまで衝撃受けなくても良いからね?それに、私としては、そこまで重いことじゃないからね』
『そ、そうなの?』
『実際は分からないけど、今の私はそう思ってるから。気にしないでね』
『分かった。でも、そうなるとお酒が飲めるかどうか分からないね』
『私の能力でもわからないしね』
『そうなの!』
『そう』
『でも…』
私は彼女達の話から意識を逸らし、お酒を飲んでいる者達の方に耳を傾ける
どうやら向こうも他愛の無い雑談で盛り上がっているようだ
『にしてもギルマス。今回は全然飲まないな!』
『確かに~。珍しいね~ギルマス』
どうやらガスさんとムヌさんがギルドマスターに詰め寄っているようだ
『そうか?俺的には普段通りだと思うがな』
『本当に~わしより飲んでおらんだろ~』
『はは、水の飲むか?』
『わしが~酔っぱらいに見えるとでも?』
『ああ、まあな』
『んんん~飲まん』
『分かった』
ギルドマスターはムヌさんの猛攻を上手く搔い潜っていた
だが、私の目でも分かるほど酔っていない
私は水を取りにこっちに来たセアに聞く
『セア?』
『どうしたの?想ちゃん』
『ギルドマスターってさ、普段からそんなに酔わないようにしてるの?』
『いや、全力で飲んで、全力で楽しんでるけど…どうしたの?』
『いや、何でもないよ』
そう言うと彼女は本来の目的に戻った
私は立ち上がり彼に声を掛ける
『ギルドマスター、ちょっと相談があってさ、乗ってくれないかい?』
『…分かった。ガス、どこかいいところはあるか?』
『うーーん。じゃああそこのベランダはどうだ?』
『あそこか。分かった。想、ついてこい』
『ああ、ありがとうガスさん』
『礼には及ばんよ!』
そんな声を背に私はギルドマスターについて行く
『それで、相談ってなんだ?』
ベランダに出て数秒の沈黙の後、ギルドマスターが静寂を切り裂いた
『ギルドマスターはさ…』
『口をはさんですまない、ギルドマスターは長いだろ。だからギルマスと呼んでくれ』
『そう。じゃあ、ギルマスはさ。何の事で悩んでるの?』
『…はぁ。やっぱそう来たか。悪いがこの事は』
『どうせ私達にも話が回ってくるんでしょ。早いか遅いかの違いだよ』
『はは、お見通しって訳か。分かった話そう』
そうしてギルマスは話し始めた
『この街にりゅうが迫ってきている』
『それは、魔物の?』
『……魔物だ』
『嘘だな。その間』
『はは、あんた何者だ?この様子じゃりゅうの正体にも気付いてそうだったな。俺の行ったことは半分正解半分間違いだ』
『どういう事だ?』
『先日、草龍の国で事件が発生したらしくな。その事件の内容がとある者が混沌に飲まれたそうだ』
『混沌?』
『知らんのか。混沌とは最も原始的な力の一つで、その力を扱う者は最強になれると言われるほど強大だ。だからこそ、少しでも誤った力の入手方法だと飲まれて魔物に退化してしまう。そして一番の問題は、混沌を取り除く方法が無いというところだ。混沌を取り除く前に討伐されてしまう。混沌に飲まれた者も苦しみ続けているからな。混沌により体を蝕まれ続け、いずれ命は燃え尽きる。普通は力に目がくらんだ者がする馬鹿げた行為という名目で討伐がされる』
『だが、討伐する者は気持ちが重いのでは?仮にも元生き物だろ?』
『そうだ。だから初めから魔物と偽る』
『まさか、今回もか?』
『ああ、そうだ。だが…』
頭を抱えて彼は話し始める
『その暴走は他者によって引き起こされた事件だ。それに相手は俺の知り合いと来た』
私は黙って聞く
『俺はどうしろってんだ!依頼主はそいつの上司だ。そいつだって苦しいことは分かっている。俺的にも、あいつの為を思っても…助けたい』
『命が尽きるタイムリミットは?』
『ここに到着後直ぐだ』
『じゃあ、今動けば…』
『無理だ。彼女は空の上を飛行している。たった一名の為にそこまで国は動いてくれない』
『つまり、助けるには来る瞬間に何かするしか無いのか』
『だから、言ってるだろ。混沌を取り除く方法はn』
『確かに今までは無理だったかもしれない。でも今まで見つかってなった力があれば?』
私は、彩を出現させる
『それは?』
『バトルアックスだよ。裁断の』
『裁断だと!見つかっていたのか』
『正確に言うと私が見つけただね』
『なるほど。それだったら…』
『ああ、そいつと混沌の関係性を裁断すればいい』
彼は勢い良く立ち上がり私を抱きしめる
『ありがとう。ありがとう』
彼の瞳には涙が浮かんでいた
ギルマスはみんなの元へ戻った
私は、少し夜風に当たっている
『ねえ貴女、s?』
『静かに。オクトに聞こえるでしょ』
私はそんな言葉を発した
どうもどうも
葉都としての活動時間って大体十時からだったり十一時からだったりして二時ぐらいに終わるんですよ
早く起きれません、そりゃそうなんだけども
ではでは~




