15:ロア
私達は半分に分かれて向かい合いながら食べている
私の隣にはルス、ロア
向かいにはセア、オクト、ルドだ
にしても、此処のご飯はとても美味しい
バイキング方式で、好きな物を取ってこられる
ルドは盛り上がってたぐらいだから、どれほど食べるのだろうと考えていたのだが、どのお皿も山盛りに盛られている
始めは食べきれるのかと思っていたが、もう2週目に突入していたが、泊まることを知らない
他のみんなも割としっかり食べている
私的には、そこまでお腹も減っていないし満足なのだが、そこまで食べていると食べておいた方がいい気がしてくる
私はみんなの幸せそうに食べている顔を見回して伸びをする
するとロアが声をかけて来た
『食べないの?』
『そうだね。私は満足だよ?』
『そっか…』
彼女は悩む素振りをしている
『いや、何で?』
『ごめん。想の種族の事』
『種族?…っあ!頼みがあるんだけど、ロアの能力私に使ってみてくれないかな?』
『それに関しては、もうやった。結果は、ほぼ失敗』
え?
いつやったの?
ていうかほぼって何?
『想のおかげで私の能力が相手の記憶に依存することがわかった。つまり想の記憶が無いから名前は想って表示されていたし、能力とか、わかっている事は表示されても、自分が分かっていない物は全部ハテナマークになっていた』
『なるほどね。で、いつやったの?』
『普段だと見れないから、魔力が少なくなってた帰って来た時に。さらに細かく言えば可愛い寝顔を晒している時』
『えぇ、こわ』
シンプルに恐怖を感じる
『まあまあ、ロアってこういうことあるから』
すかさずルスがフォローを入れてくる
周りのみんなを見ても頷いているから、納得しておこう
『話を続けるね。まず、私の能力でわからないとなると、次に判断できるのは仕草とか、強さとかでしかわからない。仕草はわからないけど、圧倒的な強さは確認できた。戦闘力が高い種族は、鬼、吸血鬼、巨人、龍種ぐらい。でも、外見でわからないのは一部の龍種ぐらい。だから、龍種なのかな?って思っていたのだけども…』
『…?だけども?』
『想、全然食べない』
『そこ!』
『割と重要。龍種は体のエネルギー消費が激しくて、相当な量を食べる種族』
『え、それって個体によるのでは?』
私がそんな疑問を投げかけるとセアが説明を始める
『いや、そんなことないわよ。ルドのような岩人はそこそこな量食べるけども、私みたいな魔人はあまり食べないの。種族ごとのエネルギー消費の速さは確実に違うわよ。それに、想ちゃんは、私より食べてないと思うのだけど…』
私は思い返してみる
確かに、ルドは大量に食べていて、セアは私よりかは食べていたけど確かに、この中では少ない方だったような気がする
え?
じゃあ何なんですか私
みんなを見ると、みんな悩んでいるようだった
気付いたらみんなのお皿からご飯が消えていたのを見て衝撃を受けつつ、私も悩む
でも、龍種は見た目でわからないって聞いたけど、どういうこと?
私はみんなに聞く
『ねえ、みんな。龍種は外見でわからないって聞いたけど、どういうこと?大体、羽、爪、角、一部の鱗とかあるよね?』
すると、ルスが答えた
『うん。ある種族はあるんだけど、普段土の中で過ごす龍とか、海の中で過ごしてる龍とか、いろいろな所に住んでいるせいで外見で判断できないし、混血も多いから、少なくともあたしは無理だな~』
『ありがと。はぁ、悩んでいても仕方ないからさ、出発しよ!』
私は悩んでいるみんなに声をかける
『そうだな、想!みんな、準備が出来たら、宿の外集合で!』
オクトは、話し終わると直ぐに駆けて行った
『はぁ、そういうことで、俺も行く』
『私達も行きましょ、ルス?』
『そうだね、じゃあまた後で!』
『それじゃあ、私達m。あれ?』
すると、急に後ろから手が回されて私の腕の上から抱きしめられる
私は驚きつつ声を駆けようとすると彼女の右手が私の顎から首にかけて撫でられる
え?
なんで?
私が疑問に思っているとロアが聞いてくる
『どう?不快感無い?』
『そうだね。無いけど』
『そっか…』
『…どういう事?』
『全部の龍種に共通することは首下の鱗があるっていう点だけ。でも無いし、不快感もない。龍種じゃないのかな?』
彼女は考え込んでいる
『ロア?行かないの?』
『あ、ごめん』
そう言って彼女は腕を放して歩いて行く
私も歩き始めつつ、少しだけ気付いた点がある
私より彼女の方が少しだけでかい
身長変わらないと思ってたんだけどな……しょぼん
私は伸びをする
時刻は10時半
あのご飯は、遅い朝ご飯、早いお昼ご飯的な物だったんだろう
そんなことを考えながらみんなと合流する
『よし、そろったな。それじゃあ出発!』
オクトがそう言うとみんなと一緒に歩き始めた
みんなは仲良く談笑している
私は一歩後ろを歩いて、みんなの楽しそうな様子を眺めて楽しんでいる
私は、限りなく気配を消してついて行っている
やっぱり私は、眺めている方が楽しいのかもしれない
私は歩いていると、目の前のロアが立ち止まった
やがて、私の横に来ると歩き始める
『はは、ばれてた?』
『勿論、逆にばれてないと思ってた?』
『うん!』
『そっか』
彼女は笑っている
満面の笑みだ
私はその笑みを見て自然と笑みが溢れてくる
そのせいで、背後から近づいてくる何かに気付けなかった
私は急に後ろから何かに押されて体勢を崩し話し相手のロアに倒れこんでしまった
彼女はびくともせず、後ろから柔らかく、フワフワした物に包まれる
私が困惑していると、彼女が話しかけてくる
『どう?びっくりした?』
『え?いや、待ってよ。どういうこと?』
『ふふ、いたずら』
彼女は小悪魔的な笑顔を浮かべている
みんなの方を見ると、足を止めて驚いている様子だった
流石のみんなも初めて見る姿なのだろう
『ちょっと、放して…』
私は優しく頼む
『やだ』
彼女の笑みは変わらず私は彼女の羽でもふもふされる
天使の羽は繊細で触られるのが嫌な者もいると聞く
無理に引き離す事は出来なくもないが、羽は繊細な物
無理に力を入れて彼女の綺麗な羽を傷つけたくは無い
だからと言って進まないわけには行かない
どうしよう…
私が悩み始めた瞬間、羽が離れる
『へ?』
『ふふ、君は優しいね。ごめん、ありがとう』
彼女は歩き始める
みんなも、笑って進み始める
天使の羽という物は大切な存在のみ、その羽に包まれると言われる程繊細で天使にとって大切な物
それに包まれるっていうことは好意的に思われていることはわかる
でも、何故そんなに早く抱きしめられたのだろうか?
だが、直ぐにそんな考えを消し、私も歩き始める
考えたところで所詮は他の生き物
何を考えていて、何をしたいかなんてわからない
特にわからない事をそのままだらだら考えるのもやめにして楽しむことを決め、彼女たちを追いかける
私は伸びをして空を見上げる
空はすっかり暗くなり、周りも暗いため星がとてもきれいに見える
みんなはテントに入って眠っている
私は目の前の焚火に目を向け、能力で薪を作り、火の中に入れる
私はゆっくり椅子に腰かけて空を眺める
とてもきれいな景色、今は魔力やエネルギーも普及され、明かりがその辺に沢山存在している
だが、地方の方は今だ暗いところが多く、そこではとても暗く、外出も難しいが星が見えるとなると、たまにはいいのかもしれない
そんな風に楽しみながらも火を絶やさないように気を付けている
しかし、そんな一部の者には憧れとも思えるような美しい雰囲気を楽しむ私だが、ちょっと問題が発生している
それは、眠くなったら寝ようと考えていたのだが、一切眠くならずにだいぶ困っている
どうした物かね
そう考えながら、私はコップに入っている水の残りを一気に飲み干す
コップはすぐ横にある机に置き伸びをして一息つく
これから、どうなるのだろうか?
少なくとも、みんなと一時的に別れる事は確実だろう
少し、寂しいかもしれない
でも、また会えることを信じよう
それが、旅の醍醐味って物だと私は思う
それから私はこの先のことを考えて眠くなるのを待った…
どうもどうも
唐突ですが、私は五の倍数がきりのいい数字だと思っています
そして、この前漢数字がどうのこうの言ったせいで、ここでも漢数字を使わないといけない症候群にかかりました
ではでは~




