10:一撃
まずは奴の種類を特定しよう
私は目の前の魔物の正体を暴くために利益魔法の鑑定を使用した
そこには種族名、魔力量、属性が表示される
ホワイトアイアンキングゴーレム、魔力量は15万、属性は氷
とりあえず分かることは魔力量が化け物レベルということだ
ゴーレムの最高ですら2万程、六桁なんて早々存在しない
六桁七桁は、複数パーティだったり、国家を上げて討伐したりだ
そんな奴をここで作り出せる限界の武器で討伐しろって無理な話だ
奴は今だこっちに攻撃を仕掛ける事は無い
まあ、あいつもゴーレムだ
ゴーレムの倒し方に例外はなく体のどこかにあるコアを破壊する、これだけだ
さあ、とりあえず攻撃しないと何も始まらない
そう思い、私は魔岩で作成したバトルアックスを再構築し、思いっきり床を蹴り付け加速しゴーレムの右肩に切りかかる
するとあっさり右腕が落ちた
なんてこった
恐らくだが、アイアン種と属性の氷が悪さして、とても脆くなっていると予想する
なるほど、このままだと簡単に行けると思うのだが、そんな簡単に討伐出来るはずがない
仮にそんな簡単に討伐出来たら種族名にキングなんてついていないのだ
そんなことを思っていると、ゴーレムの右肩から粘度の高い液体が出てきて、切り落とした右腕を回収してゴーレムの右腕は完璧に戻った
はは、まあそんなところだろうと思ってたよ
するとゴーレムが攻撃を仕掛けて来た
だが、ゴーレムは自分の体の重さのせいで攻撃が遅いのだ
どうやらこいつは例外みたいだが
目の前にはゴーレムがそこそこの速度で床に拳を叩きつけ、その着弾地点からは氷の波紋がそこそこの速さで広がる
私はタイミングよく飛び、波紋を回避し鑑定を行う
鑑定には二種類存在しており、物体をスキャンするという鑑定と、相手の情報を確認する鑑定だ
今回は肉体をスキャンする方を行ったのだが、おかしなことが起きた
こいつにコアが見当たらない
スキャンを行えばコアの場所が確定で分かるはずなのだが…
そんな考え事をしていると目の前からゴーレムが居なかった
嫌な予感を感じ、私は前に飛び振り返るとさっきまで自分がいた場所に拳が降ろされていた
私は反撃すべく、武器を横に振り胴体を真っ二つに切った後、更に上から振り下ろし上下にも真っ二つに切り、離れる
だが、どこの断面からコアが見えることも無く、復元されてしまう
マジでどうしよ
私達は吹き飛ばされてしまった
目の前には透明な壁が存在していて、その先には想ちゃんのみが戦っていた
さっきアシャとルスが透明な壁を攻撃をするが、一切効いている様子がなかった
多分この中で一番強いアシャが攻撃して無駄だった所を見るに私が攻撃しても意味はない
今はただ、想ちゃんの戦いを見る事しか出来ない
見ているだけ、それがとても悔しい
想ちゃんの昔の話は聞いた
目覚めたばかりだし、私は想ちゃんの強さを知らない
もし、全然勝てたとしても、何かしてあげたい
それは出会ったばかりの二名共同じだ
何か、何か考えるんだ!
あたしが今出来ることを!
大体のゴーレムは頭や胴体にコアが存在しているが、今回はそれが見当たらない
そうなると手足に存在するか、このフロア内に仕掛けがあるかの二択だ
私はゴーレムの攻撃は回避するために走り始める
コアが別の場所にあるゴーレムというのは居るには居るが、召喚されたゴーレムはそういうことが不可能、更に、コアとゴーレムの距離は決められており、このフロアは相当な広さであり、私が走ってもゴーレムは範囲に捕らわれることなく自由に追いかけてきている
つまり、別の場所説は一旦候補から消す
じゃあ、手足か?
右腕は切り離したが胴体から復元された
ゴーレムのエネルギー源はコアだ
もし、復元するなら、動力源がある場所からなはず
だから右腕はありえない
そうなると、両足、左腕を切り落とせばいいか
そうして私は立ち止まり、ゴーレムに向かい合う
そして目標である部位を切る
だが、直ぐに復元されてしまった
どうしよう、もう全身切り刻むしか残された道が無い気がする
もしかしたら、頭のいい人はもっといい討伐方法があるのかもしれない
だが私の知能では、ここが限界だ
考え付いたら即行動、というわけで
私は復元されたゴーレムに動く隙を与えることなく1㎜単位で切り刻む
相手の復元に勝る速度で切り刻む
やがて、何か硬いものが当たり、弾き返された
私がその物体を視認した瞬間にゴーレムがそれを中心に復元されてしまう
私が一瞬の内に見た物は球体、光を発しており、そこを中心として復元
それは紛れもなくゴーレムのコアだった
だが私の一撃を跳ね返し、尚且つどこを切ってもコアに当たらない
そんなことを考えつつもゴーレムに目を向ける
その瞬間、何かがおかしいことに気が付いた
あのゴーレムは近接タイプで、常に追ってきていた
そんなゴーレムが離れた位置で何かしている
こういう時は大体やばい、生物の勘がそう言っている
私は咄嗟に回避態勢に入り攻撃を待つ
すると、待つことも無く青白い斬撃が飛んできた
私は横に飛び跳ね、攻撃を回避したがもう一本こっちに飛んできていた
私はそれも避けるともう一本、そうして10本程回避した時、一番大きい斬撃が3つに分かれ飛んできた私は間に立ち、回避する
斬撃が通った後を見ると、床が削れ、その破片が青白い光を放っていた
直ぐにゴーレムが近づいてくる事を見抜き私は走りながらその破片を持った
それは、物凄いエネルギーを発していた
ゴーレムを討伐するには力を高めなければならない
その為の力を起動するにはエネルギーが必要だ
本来であれば、ちょっとずつ私が溜めて行ってあいつに一撃お見舞いするつもりだった
だが、このエネルギーがあればその時間を短縮し一気に勝負を決めることになる
私は、一様用意しておいた兵器を再構築する用意しておく
後はコアをどうするかだ
予想はコアが自由に動いているという予想だが………
そう簡単に予想が当たるものだろうか
私はエネルギーの破片を左手に持ち、魔力を込める
エネルギーも魔力も似た物であり、私の兵器は使い捨てでもいいから奴を一撃で仕留める程の火力が必要だ
エネルギーはあるだけいいだろう
そうして私は武器を構えなおしゴーレムに向かい走り始める
ゴーレムは属性をフル活用して氷の塊を飛ばし、壁を生やし、棘で私を突き刺そうとする
私はそれらを武器で薙ぎ払い砕きゴーレムに足元まで近づいた
直ぐに勢いよく飛びゴーレムの頭から真っ二つに切り直ぐに横腹から横にも真っ二つに切る
そして4つに分かれたゴーレムを別々の方向に吹き飛ばす
このゴーレムの復元方法は残った自分の欠片を粘性の液体を伸ばし回収してくっつける
つまり、復元される前にコアの場所が分かるはず
私は全ての破片を見ていると凄い勢いで金属が右上の破片から三か所に伸びた
私はそれを床から勢いよく生やしたつららで破壊し右上をけり上げる
そして私はそれを三つに分けて空中に吹き飛ばした
すると右腕から金属が伸びた
私はそれを逃さず天井から氷を伸ばして右腕を固定した
『お別れの時間だな!』
私は30層でボスに撃たれたあの一撃の模倣品を作り出していた
その見た目は自由な方向に槍を射出するような形になっており今回の砲身は真上に向けられていた
砲身の先にはゴーレムの腕が動き回っている
だが、氷が破壊されない限りゴーレムが復元される方法は無い
私は仕上げにずっと魔力を込め続けていたエネルギーの破片に更にエネルギーを詰め、兵器に兵器の砲身に投げ入れる
すると兵器が動き始めて周囲の魔力を集め始めた
私が魔力を込めようとすると斬撃によりエネルギーの塊となった物が全て集まり槍が射出された
その勢いはすさまじく、右腕は塵も残らず粉砕されコアも見当たらない
槍はそのまま天井に突き刺さると思ったのだが、そのまま貫通を続けやがて光が入り込む
どうやら上の階層に繋がったようだ
だが直ぐにダンジョンの修復機能によって穴は閉じて行った
私がその光景に圧倒されていると横から勢いよく何かがぶつかってきて私は姿勢を崩した
私はその物体に目をやるとそこにはルスが満面の笑みで抱き着いていた
私は安堵して少し力を抜く
『凄いよ!想ちゃん』
続いて二名が話しかけてくる
『ああ、驚いた』
『あのような一撃、アシャは分かりませんが、わたくしには出来そうにありません』
『私も出来っこないさ。想、一体どんな力なんだ?』
『正直、私も分かっていない。それにあれは私の力じゃない。』
『『『?』』』
『あれは、あのゴーレムの斬撃の影響を受けた床の破片にエネルギーが纏っていて、それが全部使われたらあんな馬鹿げた威力になっていた』
『なるほど。その物体も気になるが』
『それに、どこからそんな大きな兵器を出したのですか?少なからず持ち運べそうにはありませんが』
『ああ、それは………』
どうもどうも
ここって本来こういう使い方じゃない気がするんですよね
まあ、変な雑談だと思ってください
ではでは~




