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クラス1の美少女に嘘告白された帰り道、ナンパされていた絶世の美少女を助けたら、まさかのその日に義妹になった  作者: 白金豪


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第52話 夏休み初日の海と水着

 夏休み初日。


 俺は学校でも家でもなく、海にいる。


 青空がどこまでも広がり、白い波が何度も砂浜へ打ち寄せていた。


「宗春さ〜ん!」


 聞き慣れた声に振り返る。


 水色の水玉模様の水着を着た星奈が、満面の笑みで手を振りながら俺に向かって駆けてきた。


 周囲の視線が自然と星奈へ集まる。


 透き通るような白い肌。


 肩まで伸びる亜麻色の髪。


 誰もが振り返る整った顔立ち。


 水着姿だからこそ分かる抜群のスタイル。


 男たちが思わず目で追ってしまうのも無理はない。


 ……うん。


 俺の彼女、ちょう可愛い。


 そりゃ男が夢中になるわけだ。


 絶対に渡さないけど。


「お待たせしました!」


 星奈は俺の目の前で足を止める。


「待ってないよ」


「えへへっ」


 嬉しそうに笑う星奈。


 その笑顔だけで海へ来た価値がある気がした。


「これからどうする?」


 俺は今後の予定を尋ねる。


「その前に1つだけ」


 星奈はバッグの中をごそごそと探り、小さな日焼け止めを取り出した。


「お願いがあるんです」


「お願い?」


「背中に日焼け止めを塗ってくれませんか?」


「……俺が?」


「はい。自分じゃ届かなくて」


 そう言われると断れるはずもない。


「分かった」


「ありがとうございます!」


 星奈は嬉しそうに笑うと、大きめのビーチタオルを砂浜へ広げた。


 その上へちょこんと膝をつき、ゆっくりとうつ伏せになる。


「じゃあ、お願いします」


 さらりと亜麻色の髪を片側へ流す。


 肩から背中にかけての白い肌が夏の日差しを受けて眩しく輝いた。


「……ったく」


 俺は苦笑しながら星奈の隣へしゃがみ込む。


 キャップを開けると、ほのかに柑橘系の香りが漂った。


 手のひらへ日焼け止めを出す。


 白いクリームが少しずつ広がる。


「冷たいぞ」


「はい」


 俺は両手で軽く伸ばし、まず肩へそっと触れた。


「ひゃっ」


 星奈の肩が小さく跳ねる。


「大丈夫か?」


「だ、大丈夫です……。最初だけびっくりしました」


 耳まで赤くしながら小さく笑う。


 俺は力を入れすぎないよう注意しながら、肩から背中へゆっくりと日焼け止めを伸ばしていく。


 白かったクリームが肌になじみ、つやが増していく。


「こんな感じでいいか?」


「はい……もう少しだけお願いします」


 星奈は頬をタオルへ預けたまま目を細める。


 俺は肩甲骨の辺りまで丁寧に塗り広げる。


 塗り残しがないよう指先で少しずつなじませると、そのたびに星奈の身体がぴくっと小さく反応した。


「くすぐったい?」


「少しだけです。でも嫌じゃないですよ」


「そうか」


「宗春さんって、本当に丁寧ですね」


「塗り残しがあると日焼けするだろ」


「そういうところです」


 星奈は嬉しそうに微笑んだ。


 俺はそのまま背中全体へゆっくりと手を滑らせる。


 日焼け止めが均一になじむよう、円を描くように優しく伸ばしていく。


「んっ……」


 小さく息を漏らした星奈が照れたように顔を隠す。


「そこ、どうした?」


「な、なんでもありません」


「?」


「ちょっと……その、くすぐったくて」


 恥ずかしそうに頬を赤くする星奈。


 その反応が妙に可愛くて、思わず笑ってしまう。


「笑わないでください」


「悪い悪い」


「もう……宗春さんのいじわる」


 頬を膨らませながらも、どこか嬉しそうだった。


「これで塗り残しはないと思う」


 最後に肩を軽く確認して手を離す。


「はい、終わり」


「ありがとうございます!」


 星奈は身体を起こし、満面の笑みを浮かべた。


「これなら日焼けしませんね」


「多分な」


「じゃあ今度は宗春さんの番です」


「俺?」


「もちろんです。私にもやらせてください」


 そう言って日焼け止めを受け取る星奈。


 俺は苦笑しながら背中を向けた。


「動かないでくださいね」


「分かってる」


 ひんやりとしたクリームが背中へ触れる。


「宗春さん、背中広いですね」


「そうか?」


「はい。塗りごたえがあります」


「そんな感想あるのか」


「ありますよ」


 くすくす笑いながら、星奈も俺の背中へ丁寧に日焼け止めを伸ばしていく。


 その手つきは驚くほど優しかった。


「はい! これで日焼け対策は完璧です!」


「ありがとう」


「これで安心して遊べますね!」


 星奈は立ち上がると、自然に俺の手を握った。


「さあ、海へ行きましょう!」


「ああ」


 俺たちは顔を見合わせて笑い、そのまま青い海へ向かって進んだ。


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