魔法学校終業式
学長の話は長いのさ
魔法科学と自然科学は歴史の歩みをともにしてきました。
また魔力が尽きると魔法が消えるという特質から、物質を魔法によって混合させたり変貌させたりする錬金術が生まれ自然では決して再現できない物質を多く生み出し、その学問は世界に多くの発明品を生み出しました。
〈錬金術は未来を作る〉なんて言葉もあるほどです。
私達の洋服から、今私の使っている拡声器、今いる建物や街に広がる道路。携帯端末や車まで、インフラのほぼ全てを錬金術が支え、私達の暮らしを新しいものにし続けています。
中でもとりわけ人類に貢献をしたと言われる医療魔法。実は医療魔法は錬金術の分野なのです。資格を持った医療専門の錬金術師の術によって人間の再生力や欠損を補う術です。
少し脱線をしてしまうのですが、時代にとって重要な事なのでお話をさせていただきます。
暗黙の内にある魔術の究極の目標の一つ、死者の蘇生と人体の錬成です。その二つの研究は人体の究明の困難さと、倫理観の問題から現実的でないとされています。その理由や私達が守るべき倫理観、そして法律について学ぶときによく聞くテーマになるでしょう。
そう、それらの研究は禁忌とされています。しかし医療魔術という名目で各国で蘇生魔術の研究は盛んに行われており、人体錬成の研究に至ってはゴーレムやオートマタといった魔法生物が生まれています。
恐らく歴史の授業で魔法生物の登場から、戦争や人間の仕事の大きな変革となり、今の私達の生活の初めとなる歴史の節目になったと教わっていると思います。
私達の社会は、良くも悪くも魔法なくしては存在しない社会なのです。魔法とは大きな希望でもあり、大きな危険でもあります。
善悪の観念は一つの時代に生まれた社会の象徴です。
ゴーレムやオートマタの誕生から、私達の倫理観は少し変わったと私は思います。それが良いことか悪いことかは言いません。
少なくとも、妻の料理は美味しくなりましたが──
私がこのお話から伝えたいこと、これはその一部ですが、思考を止めないでください。ということです。魔術師たるもの、自身の理解力を見つめることを忘れてはいけません。
多かれ少なかれ魔術師は時代の創造に携わります。その責任として、時代を守るためにも、自分自身を守るためにも、思考を止めないでください。
これから長い休暇が始まります。それぞれ担任の先生達から自由研究の課題を与えられていると思います。
魔法を志す者として、是非あなた方一人ひとりの考え方や想像力で研究をしてください。
なにはともあれ、健康と安全が第一。またこの学園で元気な姿のあなた達と会えることを楽しみにしています。
よい夏休みを過ごしてください。
人類が衣食住への欲求を抱いたり、それぞれ独自に理想などを求めたりする限り、時代が進み国が富むに連れて人々は個を重んじるようになったり、やっぱり集団で徒党を組みたがったりと、自分の価値観や役割に悩んだり、社会なのか個なのか教科書と欲求が混ざって乱れて、つまり混乱して縺れてややこしく、争いの単位や人間の単位や帰結したい理念がよくわからず、ごたごたとした人間臭い時代が進むとは思います。
たとえ、異世界であっても。
ただ、上っ面だけ聞いてみると私達の現実世界と似通っているようでも、きっと魔物という脅威の存在や、生態系に大きな違いがある様々な異種族との文化交流、そして錬金術の存在による摩訶不思議な物質や現象や、翻訳の難しい魔法的な物質、電気機器に似ているようで全く似ていない、魔力供給を続けることで叶う半永久型の魔法機器などなど、一度足を踏み入れたなら、異国ではなく間違いなく異世界だと実感をさせられるだろうな。と思っています。
〈魔力が尽きると魔法は消える〉と同じ世界線の話で設定しましたけど、逆を言えば錬金術の産物や魔物の素材など、摩訶不思議な触媒を用意して起こす半物理半魔法的な現象があるってことですよ?
文化交流を行える四足の獣なんかもいたりして、涎
魔獣の脅威が拭えない数々の未踏の地、迷い込んだ冒険者、すわ魔物かと驚くと、狼が社会を形成して、既にエルフやドワーフなど僻地に分離した人族と交流した歴史を持っている!?
半ば古語に近い共通語で、狼の村にいたドワーフに翻訳を頼みながら狼達と異文化交流!?
凄くないですか? 学がないのでよくわかってないんですけど、なんかむっちゃすごそう! (世界線違う気がするしあとがきで書くことじゃねえな)




