巫女と共に川へ
【川へ行く】
(SE:さらさらと流れる川の音)
(SE:木々を抜ける風)
(SE:遠くで鳴く鳥の声)
(ナレーション)
村の重要地点の一つ
あなたと白巫女は、村外れを流れる川へと向かった
透き通った水が、陽光を受けてきらきらと輝いている
青々とした木々が風に揺れ、どこか懐かしい土と草の匂いを運んでくる
あなたは川辺で足を止め、ゆっくりと流れを見渡した
白巫女も三歩後ろで立ち止まる
(白巫女・静かに)
「……美しい場所ですね」
(あなた)
「この辺りは、村の命だ」
(SE:川の流れ)
(あなた)
「村で使う水も、この川から来ている。だから皆、この川を大切にしている」
(ナレーション)
白巫女は川面へ視線を落とした
透き通った水の中を、小魚たちが群れをなして泳いでいる
岸辺には小さな花が咲き、草の先では、赤とんぼが静かに羽を休めていた
(白巫女・穏やかに微笑んで)
「古き良き、日本の景色ですね」
(あなた・小さく笑って)
「ここも、守るべき地だ」
(白巫女)
「はい」
(SE:川沿いを歩く足音)
(SE:草を踏む音)
(ナレーション)
二人は川沿いの細い道を歩き始めた
木漏れ日が足元へ降り注ぎ
川面を渡る光が、二人の姿を淡く照らしていく
道の先には、大きな岩とその陰に隠れるように流れる、清らかな淵があった
村の者でなければ知らないようなひっそりとした場所だった
(白巫女・小さく息をのんで)
「……この場所が……」
(あなた)
「この辺りは、土地の力が集まりやすい。結界をはるのはこのあたりがいいかもな」
(SE:肉体音)
(ナレーション)
白巫女は静かに目を閉じた
(SE:風が少し強く吹く)
(SE:木々の葉が揺れる)
(SE:川の音がわずかに広がる)
(白巫女・集中して)
「……感じます」
(ナレーション)
彼女の肉体が、淡い蒼の光を宿す
(白巫女)
「村の皆様の祈りが、この川を巡っています地を潤し、田を耕し、人を生かしそして人が、再びこの土地を守る」
「その巡りが、結界の力になっている」
(あなた)
「ああ、ここで結界を強化するぞ」
(白巫女・強く)
「承知しました」
(短い間)
(あなた)
「合わせろ」
(白巫女・静かに)
「はい、主様」
(SE:一歩近づく足音)
(SE:衣擦れ、近く)
(ナレーション)
あなたと白巫女は、互いの距離を縮めた
戦のため
村を守るため
二人の生命の流れを重ね、結界へと注ぐために
(SE:手が触れる、ごく小さな衣擦れ)
(白巫女・少し近い距離で)
「……主様の力が、伝わってまいります」
(あなた)
「呼吸を合わせろ」
(白巫女)
「はい」
(SE:二人の静かな呼吸)
(白巫女・ゆっくりと)
「ひとつ……ふたつ……主様と、同じ流れへ……」
(SE:法玉の光が強まる音)
(ナレーション)
蒼い光が広がっていく
川面へ
木々へ
田へ続く水の流れへ
二人の力は、土地を巡る生命の流れへと溶け込んでいった
陽光が水面を照らし揺れる光が、寄り添う二人の姿を映していた




