【一緒音声作品版】村を共に見て回る
(SE:朝の鳥のさえずり)
(SE:風が田を渡る音)
(ナレーション)
朝の澄んだ空気が頬を撫でる
山々には朝霧が残り、田には朝日がきらきらと反射している
昨日まで漂っていた瘴気は薄れ、村に少しずつ活気が戻り始めていた
(SE:畑仕事をする音)
(村人・老人)
「おお……!」
「軍主様じゃ!」
(SE:ざわめき)
(村人)
「軍主様、おはようございます!」
「白巫女様も……!」
(ナレーション)
昨日よりも、その表情は明るい。洞窟での戦いが、確かに村人たちの希望となっていた
(あなた)
「皆、よく頑張ってくれた」
(少し間)
(ナレーション)
その一言だけで、村人たちの表情がほころぶ
(村人)
「軍主様が来てくださってから、空気が違います」
「昨夜も安心して眠ることができました」
「田畑が、少し元気になったように思います」
「巫女様、ありがとうございます」
(SE:一歩後ろから歩く足音)
(白巫女)
「主様と皆様のお力あってこそです。この村を想い、生き続けようとする皆様のお気持ちが、この土地を支えております」
(ナレーション)
村人たちは何度も頷いた
あなたは静かに村を見渡す
水路
田畑
子どもたちの笑い声
朝餉の湯気
そのすべてが、この村に流れる生命そのものだった
(あなた)
「……やはり来て正解だ」
(ナレーション)
守るべき人々を知ること
守るべき土地を知ること
それこそが、この戦いを良き勝利のために必要な力だった
(あなた)
「今日はこの地を見て回る。困っていることがあれば、遠慮なく話してくれ」
(SE:村人たちが明るくなる)
(村人)
「ありがとうございます!」
「軍主様、こちらへ!」
「川をご覧ください!」
「水路にも異変がございまして……」
(ナレーション)
次々と声が上がる
あなたは静かに頷き、歩き始めた
その三歩後ろには、変わらぬ距離を保ちながら白巫女が寄り添う
(白巫女)
「参りましょう、主様。この村の生命を、一つひとつ見届けましょう」
(SE:朝風)
(SE:鳥のさえずり)
(ナレーション)
朝の光に包まれながら二人はゆっくりと、村巡りを始めた




