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俺の脱ヲタ計画を美少女ヒロイン達は放っておいてはくれない  作者: 俺乃妹子
脱ヲタ主人公とメンバー集め
17/19

その5

お待たせ致しました。最新話投稿です!よろしくお願いします

翌日の放課後――。


「大塚、今日も部活の収集かかったけどくるか?」


俺は数分前に上野からきた、SNSのトーク画面を見せながら大塚に声をかける。


「んー、今日はパス。悪いな」


大塚は引きつった笑顔で断る。


まぁ、そうだよな。昨日のアレがあったら来るわけがない。

やれやれ、一人で行くのか……


「また誘ってくれ」


そう言って、大塚は教室を出ていった。


「俺も行くか……」


俺は教室や廊下で数人と挨拶を交わしてから、部室へと向かった。


挨拶を交わすレベルでは、クラスメイトと関わりが生まれてきている辺り、俺の高校生活も変わってきているのかもな。知らんけど……。


ところで、なぜ俺は律儀に部活に参加しているんだ?

入部届けは、確かに提出したがそもそも部活動としてカウントされてない部活なわけで、俺はまだ部員ではない。


今からでもサボることは可能っちゃ可能なのだが……


「あら、これから部室に向かうの?」


突然、正面から声をかけられて顔を上げるとそこには上野がいた。


「え、お、おう。」


悪いことを企んでいたせいか、返事が挙動不審になってしまった。


「ん?何か挙動がおかしいけど、どうかした?」


上野は俺の顔を覗き込むように顔を寄せる。


「い、いや、別に大丈夫だ」


俺は目線を逸らしながら、答える。

やはり、悪いことを企むのはよくないな


「それじぁ、もちろん部活来るよね?これ部室の鍵渡しとくから先に行ってて!私は少し用事があるから」


上野はそういうと、俺に部室の鍵を投げつけ、そのままどこかへと走って行ってしまった。


まったく、鍵は投げるもんじゃないし廊下は走るな


「さてと、今度こそ行きますか」


俺は部室へと足を向けた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


地下教室への入口を開けて階段を降りると、先客がいた。

暗い階段で明かりもつけず1番下の段で体育座りをしている女生徒がいる。


あの後ろ姿は多分……。


「あれ、神田先輩じゃないですか。どうかしました?」


俺が声をかけると、パッと振り向き、切れ長めの美しい目が俺を捉える。


やはり神田先輩だ。


まさか、昨日の今日で部活に来たとか言わないよな?


「むぅ?お、お前は昨日の……」


「ども、秋葉です。」


「あー、秋葉な。私は神田だ。」


「きらり先輩ですね」


俺はニコッと笑顔を作りながら言った。


「や、やめろ!!お前まで私をからかうのか!」


神田先輩は一瞬で顔を真っ赤にして、立ち上がる。

先輩、その拳下ろしてください。


「すみません!冗談ですよ、神田先輩。今鍵開けますんでちょっと待ってください。」


俺は上野から預かった鍵をポケットから取り出すと、鍵穴に刺す。

ガチャっと音をさせ、鍵が空いたことを確認すると、扉を開ける。


「どぞ、神田先輩。」


「あ、あぁ。ありがとう」


俺が扉を開けると、神田先輩はゆっくりと部室へと入った。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


場が持たねぇ……


部室を開けて、上野のティーセットから勝手にコーヒーを入れたのまでは良いが、神田先輩と二人きりの部室で優雅にティータイムなど出来るはずもなく、ただ気まづい時間が続く。


かれこれ10分は時が止まったように凍りついてる空間に耐えかね、先に口を開いたのは俺の方だった。


「か、神田先輩は、今日どうしてここに?」


コミュ症なりに勇気を振り絞ってみた……


「………」


が、神田先輩から返事はこない。無視されたのかなと思いながらコーヒーを啜ると、小さな声が聞こえた。


時差すげぇな。


「……から……」


「え、なんだって?」


「友達が欲しいからだ……」


神田先輩は俯きながら言った。

その表情は髪の毛で隠れていて見えなかったが、声のトーンからは半端な気持ちで言っているようには感じなかった。


「友達ですか?」


「あぁ。変だよな……?」


「い、いえ。変じゃないですよ、でもなんでこの部活に……?」


「それはだな……」


神田先輩は、簡単に過去のことを混じえながらいくつか話してくれた。


まず、ヲタクであることが原因でいじめにあっていたことやずっと、友達と呼べるような人がいなかったこと。


ヲタクであるが趣味を共有できるようなヲタク友達に巡り会えなかったこと。


そんな中で、初めて上野に声をかけて貰えたこと。



俺はあまり話すことも関わったこともないが、この人は見た目や話し方が怖い……などあるが、それ以上に表情が豊かで、真面目で、可愛らしい所が沢山ある女性だとわかる。


それなのに、神田先輩を今まで深く知ろうと、関わろうとしてくれた人が上野くらいであることが不思議だ。


この人が口下手で人付き合いが得意じゃなくても、神田先輩の魅力は十分にわかるはずなのに。


「そういうことだったんですね。だから上野のがいるこの部活に……」


「そんな顔をするな、私が可哀想なやつみたいじゃないか」


「い、いや!そんなつもりは!」


「知ってる。冗談だよ」


「でも、だったらなんで入部届けを書かないんですか?」


「それは……」


「それは?」


「入部してしまったら、上野やお、お前が私を構ってくれなくなるかもしれないから……だ……」


え、構ってくれなくなる?


「先輩、今なんて?」


「に、二度も言わせるな、入部してしまったらお前らが今みたいに構ってくれなくなるからもしれないからと言ったのだ」


皆さん、聞きました?この先輩はこーゆー可愛い人なんですよ?


「はぁ、先輩、そんなわけないじゃないですか」


「うぅ……信用ならん!今までの人間はみんな酷いやつばかりだった!!」


先輩は顔を真っ赤にしながら席を立ち上がる


「そりゃあ、先輩の周りはそうだったかもしれませんが、俺達は違いますよ」


「ほ、本当か……?」


「本当です」


「人数合わせで呼んだだけとか、そんなんじゃないのか?」


「違いますよ、俺たちは同じ仲間(ヲタク)同士、交流したいだけですから」


正直な所、上野が人数合わせに呼んだのは事実だろうが、俺は嘘は言っていないし、ここでそうだと言ったら傷つけてしまいそうなのでこれくらいは許して欲しい


「昨日出会ったばかりの先輩でも、友達になってくれるか?」


「もちろんです。こちらからお願いしたいくらいですよ」


「そ、そうか……」


先輩は、朱に染めた頬を両手に持った髪の毛で隠しながら俯く。


俺はそんな神田先輩に、1枚のプリントを渡す。


「今すぐにとは言いません、もしよろしければ考えてみてください。俺たちは先輩を待ってますよ」


「ん……」


先輩は、俺からプリントを受け取るとそさくさとペンを走らせ項目を記入していく。


その動作はとても早い。俺はいつでもいいって言ったのにそんな急がなくても……


「書けたぞ!受け取ってくれ!(せい)!」


「はい、確かに受け取りました……って、今なんて?」


「友達は名前で呼び合うものじゃないのか?」


先輩は不安そうに上目遣いでいう。

そんな目で見られたらつい、からかいたくなってしまうものだ。


「そ、そうですね、きらり先輩」


「う、うぅ……やっぱりダメだ!ダメだダメだ!」


神田先p……いや、きらり先輩はそういうと、すごい力で俺の肩を叩いた。


やっべ、めっちゃ痛てぇ……


俺は叩かれた肩を擦りながら、きらり先輩から受け取ったプリントに記入漏れがないか確認する。


そこには、確かに先輩のフルネームが綺麗な字で書かれていた……。


「とりあえず、これは部長の上野に渡しておきます。多分、後で来ると思いますが」


「うむ、よろしく頼む。」


そういうと、先輩はニコッと笑ってみせた。

その笑顔はきらり先輩のどの表情よりも可愛らしく、微笑ましいものだった。





今日の活動記録

1つ年上の先輩が入部し、友達が増えた。












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