その4
前回の不人気さに少しモチベーションが下がってはいましたが、なんとか形にできました。
今回は新キャラ登場です。よろしくお願いします
6限までの授業が終了すると、すぐに俺と上野は部員のスカウトに出かけた。
休み時間などの空き時間に話しあった結果、学校が終わってすぐに帰ってしまう生徒がいるため、早めに行動しないと行けないということに気づいたからだ。
ヲタクぼっちなら直ぐに帰るであろうことは俺たち自身、ヲタクぼっちなためよく分かっている。
捕まえるとしたら尚更早く待機しなければならない。
まぁ、休み時間に声をかければいいとも思ったのだが、俺の場合は下手に動いてバレてしまうのが怖いし、休み時間の10分じゃ無理がある。
面倒だが、今この時間こそがベストだ。
上野はある程度目星が着いていたらしく、悩むことなく、チャイムと共に教室を出ていった。
俺はと言えば、知り合いがほとんどいないので、希望は大塚しかいない。
面倒臭いが、交渉だけしてみるか。上野がいない今なら、こいつらお互いがヲタクであることもバレまい。
これはチャンスだ。
「なぁ、大塚。今、暇か?」
俺はリュックを背負うと、意を決して話しかけた。
「な、なんだよ、改まってさぁ。どったの?」
大塚は俺の真剣な表情に、少し不気味そうな顔をして、苦笑いを浮かべる。
俺が真剣に話してるのにこんな顔するとか少し悲しいよ。
「実は……○○△△□□~~」
俺は部活設立のための部員を探していることを、ざっと説明した。
こういう時、漫画やラノベだと説明をショートカットできるから便利だよねぇ~リアルじゃできないよね!メタ発言許せ、てへぺろ
「ほう、話は大体分かった。でもなぁ、俺バスケ部のほうも誘われててさー」
大塚は申し訳なさそうに、言葉を選んで話す。
かなり気を使わせてしまっているな。なんか申し訳ない。
「そ、そうだよな。悪ぃ、忘れてくれ」
俺は大塚の答えは大体想像ついていたため、それだけ言って立ち去ろうとした。が、
「ちょ、待てよ!話は最後まで聞けって」
大塚は、俺の手首をガシッと掴み、呼び止める。
それを見ていた周りの女子生徒はざわめき立つ……
おい、何喜んでんだよ
「なんだよ?あと、この状況色々とやべぇーから離せ」
俺は大塚の腕を振り払う。もう、全てがやばい方向に見えるため最悪だ。
「悪かったって。そんでさ、俺、その部活気になるから見学してから決めていい?」
大塚は、ニカッと笑う。
俺はその笑顔をジト目で見ながら、「も、もちろん」とだけ答えた。
やはり俺は大塚が苦手だ……
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新学期が始まりしばらく経つ為、部活動も盛んになっていた。
俺が上野に呼び出されて初めて来た時は、かなり静かな場所だったが、今となっては動物園並みにうるさい。
特別教室練の地下一階、一番端の教室の真下が俺らの活動の場である。俺自身来たのは二回目だが、ド○クエのダンジョン感溢れる地下への入口には感銘の声が出る。
「ほぇ~なんだここ?ドラ○エのダンジョンみたいだな」
大塚も同じような反応を見せる。やはりこいつも同類なんだな。
あれ、ちょっと嫌だぞ
「その感想には俺も同感だ」
そんな感じで、階段を堪能した俺と大塚が、アニメ部の教室(地下室)に到着すると、そこには既に、上野ともう一人の女生徒が来ていた。
「遅いわよ?それで、連れてきたの?」
上野は若干不機嫌顔で言う。
「もちろん」
上野の問いに俺は答えつつ、1歩横にズレる。
そして、俺の後ろにいた大塚が1歩前に出た。
「ご存知だと思いますが、ども!大塚春樹です」
大塚はニカッと笑ってみせる。
「これはどういう事かしら?誠くん?」
上野は大塚の爽やかスマイルを見ることも無く、俺に問う。
「別に、入るわけじゃなく見学だってさ。一応アニメ好きみたいだし?」
俺の脱ヲタ計画をこれ以上邪魔されたくないため、大塚がヲタクであることはとりあえず曖昧にしておく。
現時点で、重要な内容は見学するだけってことだしな
「そう、とりあえず歓迎するわ。大塚くん。」
上野は表情一つ変えず、たんたんと話す。
大塚に対して、冷たいなぁ
「ありがと、上野さん」
大塚は特に何も気にしてない様子でニカッと笑った。
「とりあえず、座らないか?そこの人の紹介も欲しいし」
俺はとりあえず大塚を部室の椅子に座らせ、その隣に俺が座った。
真正面には上野が座り、その隣には謎の女生徒がいる。
という状態だ。
「じぁ、神田先輩とりあえず自己紹介を」
上野の促しに、神田さんとやらは席を立ち、俺たちのほうへ視線を向ける。
「えーと、か、神田と言います。よろ……しく……」
神田と名乗る少女は、見た感じとてもクールな印象だ。
可愛い顔をした上野とはタイプが違い、クールビューティって雰囲気で、セミロングくらいの髪の毛はとても美しく、切れ長の目は女性のかっこよさがある。
全く、この場所の顔面偏差値おかしいだろ。
美男美女過ぎて、俺の存在がモブ以下に感じる……俺主人公なんだけど?
「あらー、神田先輩?下の名前は教えてくれないですか?」
自己紹介(にしては短すぎな気がする)を済ました神田先輩?に、上野は何やら俺をからかう時のような表情で言った
まぁ、確かに下の名前は言ってなかったな。なんか訳ありか?
「うぅ……うるさい!上野。後輩のくせに先輩をからかうな!」
突然、クールな雰囲気を一瞬で崩し、頬を真っ赤に染めて、大声で言った。
って、あれ?神田先輩?それに上野に後輩って……
「あの、上野に後輩と言うってことは、俺らより年上なんですか?」
「あぁ?あー、そうだよ。私は2年だ」
神田先輩はぶっきらぼうに言った。
上野のやつ、先輩を捕まえたのか……てか、先輩、怖ぇー
「それでー?神田先輩はー、下の名前なんて言うんでしたっけ?」
少し怖そうな口調の先輩に怯えることなく、上野はおなじ質問を投げかける。
「くぅ……き、きら……」
「んー?聞こえないですよー?」
「うぅ……き……」
「なーんですかー?」
「私の名前は!!き・ら・りだぁ!!」
神田先輩は、上野の煽りを受けて、怒りやら羞恥で真っ赤に染まった顔で叫んだ
この先輩、無表情そうに見えて、コロコロ表情変わるな
「そんな、恥ずかしそうに言わなくてもいいんじゃないですか、別に変じゃないですよ」
俺は本心で神田先輩に言う。別にきらりって名前自体変じゃないしな。そこまで恥ずかしいと思う必要も無いし、からかわれる理由にもならない
それに、俺にはわかる、名前で上野に煽られる気持ちが……
「う、うるさい!!こ、こんな私が、そ、そんなキラキラした名前など……に、似合わん……!」
神田先輩は限界まで顔を赤くしながら言い放ち、俺たちから離れ、半泣きでワナワナと体を震わせながら、教室の端っこで体育座りをはじめてしまった。
なんて言うか、強気でクールっぽい先輩が見せるこーゆー表情って不謹慎だがめちゃくちゃ可愛いと思ってしまった。
からかいたくなる上野の気持ちもわからなくもない。
あれ、俺がからかわれるのは何でだ?
「全く、やりすぎだよ、上野。先輩泣かしてどうすんだ?」
俺は呆れながら言った。
「べ、別に、ないてなひっへ」
なんて、声が聞こえたが……先輩……涙拭いてから言ってください
「そうね、今日こそは先輩に入部届けを書かせようと思ったんだけど、これじゃまたダメね」
またってことは、既にこのくだりを何回かしてるのかよ
先輩がダメだとすると、希望は大塚だな。
「あっはは、こんな部活だが、どうだ?大塚」
俺は半分諦めた状態で大塚に質問する
「うん、もう少し考えさせてくれ」
大塚は即答した。
デスよねーーー。
正直、「入りません」と言わなかったことに驚きなくらいだ。
その後、しばらく泣いていた神田先輩はとぼとぼと帰って行き、大塚は用事があるといい、すぐに帰ってしまった。
部室に2人だけ残された俺と上野は、今後の活動と、先輩をからかいすぎないことを話し解散した。
今日の活動――。
「先輩を泣かせた」
正直、この部活大丈夫か?不安しかねぇ……
ありがとうございました。友人のサポートもありなんとか続きを書くことができました。
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