街
ケルト音楽を聴きながらどうぞ。
「いらっしゃーーい!いい物あるよ!」
「お嬢ちゃん、見てってねー」
にぎやかな人の声と、どこかから流れてくる陽気な音楽。
様々な食べ物や香辛料、日用品の混ざった匂い。
五感がフルで刺激され続ける。
「ほらほら、よそ見しない」
行商人のおじさんに、頭を掴まれる。
とうとう、村から一番近い街に着いたのだ。
にぎやかな出店で、道の両脇が埋め尽くされてる。
この世界へ来て初めて見る人の波、波、波
みんな、鮮やかな髪の色ばかりで、目がチカチカするし、まわりの声が大きくて、隣にいるおじさんの声さえ、よく聞き取れない。
「あれが見たいんだけど!」
必死に人混みに流されながら指さすけれど、おじさんには届かない。
ただひたすら人の波に流されて、おじさんに腕を引っ張られながら、ようやく宿に到着する。
「ここは、安くて顔が効くから」
おじさんが私の受付もしてくれた。
お金は、もちろん私が払うけど。
おじさんとは、ひとまずここまで。
「ありがとうー!お世話になりました!」
ペコりと挨拶すると、おじさんは照れてる。
「いや、いつもニーナ食堂で美味いもん食わせてもらってる礼だ。気にするな」
いい人だなー、おじさん。
「帰りも、ちょうど時間が合えば、また乗せてってやらあ」
「はいっその時はよろしくです」
満面の笑みで手を振って別れる。
さあっ!これからが、私の休暇 本番だぞっ。
ケルト音楽って、冒険ぽくていいですよね。
車の中でよく聴いてます。




