寄り合い
眠たいです
ここには、ニーナはいない。
ニーナ以外の村人代表の集まり。
「して、、、どう思う?」
みんなの表情は、一様に硬い。
「山の神では、ないでしょうな」
モルが口火を切る。
「あれは、普通の人じゃ、わしらとおんなじ」
他の村人たちも、そうだそうだ、と声を合わせる。
「ふむ、、、ラザ、どうみる」
ラザは、難しい顔をしているが、しばし黙ったのちに、ゆっくり話し出す。
「山の神が遣わした者であるのに違いはないじゃろう。あの娘は、わしらとは生きてきた世界が全く違だろうことは、みなも既に気付いていると思う」
そこで区切ると、みんなも顔を見合わせながら頷いている。
「あの娘自身、自分が何者か分かっておらぬ。同じ人だが、わしらとは物の見え方が違う。この村に、あの娘を寄越したのには、必ず意味がある。ニーナがもたらす物を、わしらがどう使うのかを、山の神は見ておられるのじゃ」
村長も、皆も、うんうんと頷いている。
「これは、わしらに与えられし試練である」
モルも、頷く。
「なれば、これからどうする」
村長が、さらに問う。
「あの娘の言う食堂とやらを、手伝ってやればよかろう」
ラザが軽い口調で答える。
「しかし、皆、塩作りもあれば、畑もある。歳もとって体も容易じゃないから、そうそう手伝いばかりしておられんぞ」
近くの者が声を上げる。
「お前は、元々何もしとらんじゃろ」
モルがそう返すと、言い出した者が所在無さげに引っ込む。
モルは、フンと鼻を鳴らす。
「わしとハルサが手伝ってやる。しばらくは、客なんて来んだろうから、それで良かろう」
モルの言葉を受けて、村長が皆に問う。
「では、この村に、ニーナ食堂を作ることに反対の者」
誰も挙げない。
モルとラザを敵に回したくはない。
「では、ニーナ食堂は認めることとする。皆、反対しなかったのだから、出来る限りの協力をするように」
一同は了承し、寄り合いは解散となった。
こうして、知らない間に話し合いがされていることを、ニーナは知らない。
これは、村へニーナが来てから、毎週のように開催されていた。
ニーナにだけは、知らされない。
良くも悪くも、村人にとって、ニーナは今も余所者である。
おやすみなさい




