映画:ちいかわ
映画『ちいかわ』を鑑賞しました。アクションシーン、めちゃくちゃ良かった。ちいかわの感想で「アクションシーン」と言う日が来るなんてな。
あと、人魚への対処方法が『からくりサーカス』で見たものと同じで、あまりにも怪異への対応らしくて良かった。オートマータは芸人であるがゆえに、自分の知らない芸を見ると、観察と学習のために停止してしまう。人魚は歌うものなので、相手が良いリズムを取ると、そちらへ引き寄せられてしまう……。
セイレーンちゃんが、会話はできるけれど対話はできない怪物なのも良かった。かわいい。でっかくてむちむちで、性格も明るいから友好的に見えるけれど、セイレーンちゃんはセイレーンちゃんのルールと気分で生きているので、どうしても相容れないんだ……。
私が道を歩いているうち、知らないまま踏み潰して殺したアリのように、セイレーンちゃんも二葉ちゃんを吹き飛ばしたのだ……。
セイレーンちゃんがぶっ倒れた時の人魚もいい。強大な守護者を失ったものが真っ先に襲われる、その瞬間が見えた。報復の際、村人たちが本当にとどめを刺していたら、まずはあの二匹から殺しただろう。私ならそうする。
自分たちと同じくらいの大きさで、セイレーンちゃんよりは殺せそうに見える。巨大なセイレーンちゃんを殺すのは怖すぎるから、まずは人魚から殺す。強大な守護者を失った取り巻きが真っ先に惨殺されることは、歴史を見ても明らか。
漫画では、二葉ちゃんが油断をぶっこいていたから海上衝突事故に遭ったのかなあと思っていましたが、映画を見た感じ、そこまで愚かでもなかったなあと認識を改めました。
なんならこの時点では、「でかつよだけれど、食事でもてなしていれば植物育成能力でお返しをしてくれる」という、怖いけれど特に悪さはしていない隣人くらいの認識だったし。
むしろ一葉ちゃんも一緒に声をかけて、「ここにいますよ」と存在をアピールして気づかせていたら、轢かれずに済んだのかもしれない。
あの位置からでは、逃げたとしても結局イカ投擲の軌道上からは外れられないので、彼らが生き残るルートは「気づかせる」以外になかったような気がします。
しかしまあ、そうはならなかった。
二葉ちゃんの方が少しだけ大きいのも良かった。積極性があり、真っ先に動いて誰かを庇う方が、置いていく側なのは滋養に良い。置いていかれることに耐えきれず、少しでも可能性があるのならと罪を犯してしまう一葉ちゃんも、非常に栄養価が高い。
自分たちのせいだと分かっているのに、罪のない仲間たちが次々と殺されていく中、二人きりで手を繋ぎ、罪を黙り続けているのも良い。どこにも行けない卑怯さと愚かさ。許されないと分かっているのに、逃げるのも怖いという袋小路。電池という交換制の永遠。
いったい、どんな気持ちでちいかわたちに同行したのだろう。逃げる時の判断も、攻撃へ移る速さも、ちいかわ族の中ではかなり上澄みの二人だったように見える。
きっと狩りも討伐も得意な二人だったのだろう。物語が違えば主人公格のふたりだったのに、セイレーンちゃんとあの日あの海で会ってしまったのが不幸だった。誰が悪いのかを突き詰めれば、運が悪かった。
ちいかわの感想か、これ?
まとめ
島二郎とラッコ先生の戦闘シーン、格好良かったです。あの二人の声良すぎる。




