怖い話:友人の家に泊まった時
お化けは絶対にいるんだ! という気持ちはないけど、いるかもね世界は広いし人間は矮小なので知覚出来ない存在がいないとは言いきれない。シュレディンガーのオバケ、というスタンスで生きています。
あと創作としての怪異がとても好き。角川ホラー文庫が本棚を黒く染め上げ、購入する本のジャンルはホラーか推理かファンタジーしかない。
現代恋愛ものに対するアンテナが1ミリも伸びないまま、今まで生きてしまいました。ときめきという感情が失われている悲しきモンスター。
怪異的な怖い体験はそんなにしたことがないし、あっても見間違いか寝ぼけているかで判断できるものばかりです。その中で学生時代の話。
友人の家に泊まりに行った時、彼女の家はマンションで、目の前が竹やぶ……笹だったのかもしれない。そういう植物で視界が覆われかけていて、山の上にありました。
バルコニーがとても広くて、新しくて良いマンションだなあと思ったことを覚えています。
バルコニー側の窓に頭を向けて床に敷かれた布団で寝ていました。
カーテンを少し開けると内側に水滴がついていて、何となく指で水滴を拭ってから夜露というものかなぁと寝ぼけつつ考えて目を閉じ、何時間か経ったか分からない夜中に“ガチャガチャ”と頭の上から音がしました。
友人はベッドに寝ていて、頭側は前述の通りバルコニー。友人の家族が起きたにしても、音が鳴るとしたら足元側であるべきで、なんとなく頭の中に「なにかがバルコニーから部屋に入ろうとしてきている」と思い浮かびました。
当時のわたくしはこの世で最も気性の荒い年代である女子高生、「うるせ!!」と平手で窓を叩き、手がビシャビシャになったことに怒りながら二度寝。
窓を叩いてから音に起こされることもなく、そのまま健やかに朝ごはんで起こされた時に、ようやく気づきました。
ガチャガチャと音を立てるものがあるとしたら、鍵です。鍵は内側に付いていて、それが鳴っているということは、“外からなにかが入ろうとしている”のではなく“内からなにかが出たがっている”ということだったんだろうなあって。
夏になると毎年ふと思い出す記憶です。
ちなみに友人本人は忘れてました。五年くらい前かな、Xで呟いたらものすごく他人事に「こわいねえ」と言ってたので笑った。きみんちのはなしだよコレ。言ったじゃん。
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