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編成完結

今後も本作品を宜しくお願いしますm(__)m

海月二十四日


カミラと共に来訪したアイギスは一泊した後にあたし達と共にメルクリリス率いる魔砲兵隊の砦を訪問(アイギスのワガママボディーを目にしたメルクリリスは精神的に大ダメージを受けた様だった)してメルクリリスが提供してくれた集結地を確認した後に再会を約束しつつあたし達と別れ、アイギスと別れたあたしはカミラやスコルに稽古をつけて貰いながら日々を過ごした。

アイギスの訪問から2週間が経過した海月二十四日、あたし達の所を訪問したマリーカは猟騎兵隊編成の目処がついた事を告げ、それを受けたあたしはマリーカに部隊を集結地へ移動させる様告げた後にカミラとスコルと共に魔砲兵隊の砦へと移動した。

砦に到着したあたしはメルクリリスに猟騎兵隊の準備が完了した事を伝え、それを受けたメルクリリスは魔砲兵隊に集結地への移動を命じた。

メルクリリスの命令を受けた魔砲兵隊は手早く準備を整えると4ポンド魔砲を輓馬に曳かせて移動を始め、あたし達はメルクリリスと共に進軍する魔砲兵隊に続いた。

燻し銀の輝きを放つ8門の4ポンド魔砲には各々10名程度のエルフ兵がついていて、それにあたし達を加えた90名程の一段は鬱蒼と立ち並ぶ木々の合間を縫う様に設けられている細い道を通って集結地へと移動した。

鬱蒼と立ち並んでいた木々を切り開いて設けられた集結地には簡易な造りながらも兵舎や厩等が設置されていて、それを確認したあたしが視線をメルクリリスに向けると、メルクリリスは勝ち気な笑みを浮かべながら口を開いた。

「あんた達が来た翌日から用意しといたのよ」

「そうなんだ、ありがとう、メルクリリス」

メルクリリスの言葉を受けたあたしは笑顔で御礼を告げ、それを受けたメルクリリスが大きく頷いているとスコルが狼の耳をピクピクと動かせながら口を開いた。

「沢山の馬と人の足音がしてる、こっちに近付いて来てるよ」

「マリーカ達だな」

スコルの声を聞いたカミラはあたしに視線を向けながら呟き、あたしがそれに頷いているとメルクリリスが魔砲兵隊に向けて口を開いた。

「よし、全員整列しなさい、エルフ魔砲兵隊の晴れ姿、見せつけてやるのよっ!」

「「ハイッ」」

メルクリリスの号令を受けたエルフ兵達は小気味良い響きの返事をしながら整列を始め、それを確認したメルクリリスは満足げに頷いてからあたしに視線を向けつつ言葉を発した。

「それじゃあ見せて貰うわよ、アンタの指揮官ぶりをね」

メルクリリスの言葉を受けたあたしは表情を引き締めながら頷き、それを確認したメルクリリスは勝ち気な笑みと共に頷き返してから魔砲兵隊の所に向けて移動し、あたしはメルクリリスの言葉を噛み締めながらその背中を見送った。

(そうだ、あたしが指揮官なんだ、カミラやスコル、マリーカ、メルクリリス、そしてアイギス、彼女達や多くの兵士達の……)

あたしは胸中でメルクリリスの言葉を噛み締めながら思わず手を握り締めていると、突然あたしの右肩に優しく手が添えられ、あたしが視線を向けるとカミラがあたしの肩に優しく手を添えてくれていた。

「大丈夫だ、裕香、お前は私が主と認めたのだ、だから、自信を持て、我が主」

「……うん、ありがとう、カミラ」

カミラの言葉を受けたあたしはそれを噛み締めながら言葉を返し、カミラが穏やかな笑みと共に頷いているとスコルもあたしの肩に手を添えながら声をかけてきた。

「大丈夫だよ裕香、カミラが言った通り裕香はあたしとカミラの主なんだよ、だから自信を持ってね裕香」

「うん、ありがとう、スコル」

スコルの澄んだ言葉を受けたあたしはそれをしっかりと胸に刻み込みながら返答し、嬉しそうな笑顔を浮かべてくれたスコルにもう一度頷きかけてから視線を前方に戻した。

あたしが視線を前方に戻して暫くすると木々の合間から栗毛の駿馬に騎乗したマリーカが姿を現し、彼女に続いて騎乗した猟兵達の隊列が姿を現した。

マリーカ率いる一団は整列している魔砲兵隊の傍らに移動すると些かぎこない動きながらも整列すると馬から降りた。

マリーカ達とメルクリリス達が整列を終えたのを確認したあたしはカミラとスコルを後ろに従えながらその前方へと移動して向き合い、それを確認したマリーカとメルクリリスがほぼ同時に口を開いた。

「「敬礼!」」

マリーカとメルクリリスの発した鋭い号令が周囲に響く中、猟兵達と魔砲兵達は流れる様な動作であたしに向けて敬礼を送り、あたしはそれに気圧されぬ様に奥歯を噛み締めながら答礼を返した。



海月二十七日


マリーカ達の到着から数日が経過した海月二十七日、馬匹の購入と訓練を進めていたあたし達の所にいよいよ最後の部隊が到着した。

マリーカ率いる猟騎兵隊とメルクリリス率いる空飛ぶ魔砲兵隊はその到着を受け入れる為に整列し、あたしはカミラやスコルと共にその前に立ってその時を待ち受けていた。

「……もうすぐ来るよ」

カミラと共にあたしの後ろに控えているスコルは狼の耳をピクピク動かしながら伝えてくれて、その言葉から暫くした後に木々の合間から葦毛の駿馬に跨がったアイギスが姿を現した。

堂々とした様子で駿馬を進ませるアイギス、その背後から駿馬に跨がった槍騎兵の隊列が姿を現し、それを確認したカミラがあたしに小声で話しかけてきた。

「あれが、ヴァイスラント槍騎兵だ、エウロペ有数の騎兵達だ」

カミラの言葉を受けたあたしは小さく頷く事でそれに応じ、その後に練達の雰囲気を漂わせる槍騎兵の一団を見詰めた。

あたしが近付いてくるアイギスとヴァイスラント槍騎兵達を見詰めているとあたしに気付いたアイギスはほんの一瞬表情を緩めた後に眼差しを鋭くさせながら敬礼し、あたしはアイギスを見詰めながら静かに答礼を返した。



葉月を間近に控えたこの日、あたしが編成を目指した部隊は編成を完結した。

これからあたしは征く、出逢った大切なひと達と共に、この異世界の歴史を……



宝積寺騎兵大隊編成図


大隊長・宝積寺裕香


大隊本部中隊(宝積寺直卒・2個騎兵小隊)


第1本部小隊(兵種・槍騎兵・小隊長・アイギス・アウステルリッツ)


槍騎兵30名


第2本部小隊(兵種・猟騎兵・小隊長・スコル)


猟騎兵30名


備考・ヴァイスラント槍騎兵隊とマリーカの猟騎兵隊から1個小隊(30)ずつを抽出して編成された。通常は偵察、警戒、砲兵援護アーチェリー・エスコート任務を行い、緊急時に対応する予備隊としての側面も持つ



ヴァイスラント騎兵中隊(中隊長カミラ・5個槍騎兵小隊)


槍騎兵120名



ドイッチュラント猟騎兵中隊(中隊長・マリーカ・5個猟騎兵小隊)


猟騎兵120名



機動魔砲兵中隊(中隊長メルクリリス・4個機動魔砲兵小隊・4ポンド魔砲8門)


魔砲兵90名



総兵力390名


槍騎兵150名


猟騎兵150名


魔砲兵90名


4ポンド魔砲8門


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