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慈愛の聖女  作者: クー
第3章 第三回公式イベント~本戦編~
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告白と進化


あれ?…師匠と戦っていたサフィアーノさんがこちらへ向かって来ます……


「おい!…アズールはどこ行った?」


「あの小娘達に落とされたわよ……」


「なっ!?……くそっ!…

まあいい…クロア!、ジュアン!、ちょっと手を貸せ!」


「もう…なんなのよ!…」


「なにサフィアーノ?…ウザパンダはもう倒したの?」


「まだだよ!…アイツ調子に乗ってるからお前らの力を貸せ!」


「もしかしてアンタ…アイツに押されてるの?」


「ちっ!…押されてるんじゃねぇ…徹底的にアイツをぶちのめしてやりたいから手を貸せって言ってんだ!」


「わがままね……」


「でも、アズールがやられた恨みをウザパンダで晴らせるとスッキリするかもね!」


「確かにそうね…こっちもアタッカー不足でちょっと苦戦してたし丁度良いわ…手を貸してあげる」


「これでアイツを潰せるぜ……」


「やっと追いついたでサフィアーノ……」


「来たかパンダモン…今度こそお前を潰す!」


「はぁ…なんで俺はこんなヤツに……もうええわ…御託はええからかかってこい」


「言われなくても潰してやるよ!」


あれ?…向こうでサフィアーノさんと戦う前と師匠の様子が大分違い、凄く余裕がある感じがして、前よりも安心感が違う気がします……


(師匠、サフィアーノさんと何かありましたか?)


(ん?…普通に戦ってただけやけど……なんでそう思うん?)


(なんと言いますか…先ほどよりも凄く余裕があり、大人っぽくて、そ、その…素敵なので……)


(そ、そうか……まあ吹っ切れたって言うか、格好をつけるのは止めて、ありのまま…違うな……もっと周りを頼って理想を追いかけようと思っただけや)


(確かに今までのパンダさんって、自分で解決しようとする場面が多かったものね……)


(そうですね…私も、パンダモンさんは責任を感じ過ぎてるとは思ってました)


(師匠はもっと私達を頼ってもいいのですよ!)


(はは、やっぱ俺は今まで自分の事も見えてなかったんやな……皆ありがとうな)


(お礼を言われる事でもないわよ…それで、パンダさんの理想って何か教えてもらってもいいかしら?)


(俺の理想はな…皆で楽しくゲームをすることや!)


師匠は少し恥ずかしそうに頬を染めながらも、子供みたいに無邪気な笑顔でそう言いました。














フィルちゃんから俺の理想を聞かれて咄嗟に口から出たけど、すげぇ恥ずかしいな……

いい大人がなに言っとんねんって話やけど、俺はこの理想を追い求めていきたいと思う…最高の仲間も得たことやし


でもやっぱり恥ずかしい事には変わりないぞコレ……

俺は照れ隠しに言葉を続ける


(やっぱ恥ずかしいな……オッサンが何言ってんねんと思ったやろ…忘れてくれ)


(忘れません!…私も師匠と一緒に楽しみたいので!)


(ゲームを楽しむか…そう言われると私自身ゲームを楽しめているのか改めて考えさせられるわね……)


(ゲームを楽しむですか…良い理想だと思いますが、子供みたいで少し可愛いですね)


(ユキナさん、可愛いはやめてくれ…)


(ふふ…失礼しました。)


ユキナさんからの微笑ましいものでも見てるような視線がツラい……



「パンダモン!…てめぇいい加減にしろよ!…こっちが話してるのに無視しやがって!」


「なんか話してたんか…スマン聞いてなかった」


「て、てめぇ……」


フェリシアちゃん達と話すのに夢中でサフィアーノの話を全く聞いてなかった…アイツめっちゃ怒っとるやん……


「てめぇはマジで許さん!…『灼熱斬覇』!」


「うぉ!?…怒りすぎやろ……スマンって謝ったやん」


「スマンの一言で許せるわけないだろ!」


「パンダモンのヤツ、完全に調子乗ってるよねー」


「先までゾンビみたいな顔してたのにムカつくわね……」


「ジュアン!、クロア!、もう一度アイツの心をへし折るぞ!」


「了解ー」


「へし折るなんて生ぬるいわよ…バキバキに砕きましょ」


「ハァ…お前ら程度じゃ、俺の心は動かんで」


「ならとっておきのエピソードを言ってやるよ!」


「とっておき…どうせしょうもない事やろ」


「余裕ぶってられるのも今の内だぜ。

てめぇが前にパーティーの絆とか言って作ったエンブレムだけどな…クソダサ過ぎて一瞬でゴミ箱行きになったぞ。しかもバキバキに砕いてなぁ!」


「ふーん…それがどうしたんや?」


「ちっ!…強がってるんじゃねぇぞ!」


「じゃあ俺っちからも…

前にさパンダモンが大切にしてた武器が壊れた事があったでしょ?…それ壊れる寸前まで耐久値減らしたの俺っちなんだよね。理由は言わなくても分かるよね?…」


「あーやっぱりあれはジュアンの仕業やってんな…道理で早く壊れたワケや」


「なっ!?…もっと怒れよ、泣けよ!…パンダモンの滑稽な姿を見るのが俺っちの楽しみなのに!」


「アンタ達情けないわね……後ろの小娘どももよく聞きなさい!…コイツはね、ずっと私の胸やお尻をガン見してくる変態なの。

しかもそれだけじゃ飽きたらず、ステータスの確認とか適当な理由をつけてボディタッチもしてくるし。

ほら見なさい!…今も私の事を舐め回すように見ているわ!

あなた達も注意することね…いつあのケダモノに襲われるか分からないわよ!」


「な、なんちゅう事言うねん!?…俺はそんなこと絶対にしてへんし、今もお前の事をそんな風に見てへんわ!」


「嘘はよくないぞ…今もクロアの体をガン見してるじゃねぇか!」


「お前…誰がそんな事するかいな!」


「でも後ろのお仲間は疑いの目で見てるみたいやぞ……」


「そ、そんな事あるかいな…」


「パンダモンのヤツ…めっちゃ動揺してるじゃん!」


「ふ、フェリシアちゃん達は俺の事を信じてくれるよな?」


「もちろんです!…だって師匠はユキナの事が好きなので、他の方に目移りするわけないじゃないですか!」


「お嬢様!?…」


ちょ!?…この子は何言ってんねん!

衝撃的な暴露のせいでサフィアーノ達も固まってもうたやん!

いや、それよりもユキナさんの事を俺が好きってバレてもうたやん……



「あっ!……」


「シア…アナタね……」



あっ!やないでホンマに……

確かに天然っぽいとは思ってたけど、そんな表現じゃ生温いな…

先まで恋話してたとはいえ、普通本人達の前で言うか?…まああの子には悪気は一切ないんやろうな……



「し、師匠ごめんなさい!…わ、私……」



そんな泣きそうな顔で謝られたら何も言えんやん……

このままやと今後ユキナさんと気まずくなるんやろうなぁ……

いや、ちょっと待てよ…俺はゲームを楽しみたいねんで…このまま気まずい思いでゲームを続けるぐらいなら、思いきってアタックした方がええかもなぁ……

正直俺とユキナさんが釣り合うとは思わん…でも好きになってもうたんやからしゃあないな……



「フェリシアちゃん大丈夫やで!…」


「師匠……」


今まで何人かと付き合ってきたけど、こんな緊張したのは初めてやな…それだけ本気って事やろうな……

俺はユキナさんの方に体の向きを変え、目をしっかり合わせて口を開く



「ユキナさん!…フェリシアちゃんが言ったように、俺はあなたの事が好きです!」


「!?…パンダモンさんまで…冗談ですよね…?」


俺の一世一代の告白が…冗談か……い、いや!、ここは畳み掛ける所や!


「冗談なんかやないで…俺はユキナさんの事が好きや!…人として好きとかやない、一人の女性として好きなんや!…俺と付き合ってくれ!」


「……」



ヤバい…無言や…これはフラれるな……

告白中はなんとかユキナさんと目を合わせれたけど、返事を待ってる間は恥ずかしくて下を向いて待つ。

恐らく数秒しか待ってないハズやのに一時間以上経過したような気がするな……

徐々に居たたまれなくなってると、遂にユキナさんの声が耳に届く


「本気なのですね…では、私も本音で答えさせて頂きます。」


「お、おう……」


「正直に申し上げますと、まだあなたの事をよく知らないので、今は付き合う事は出来ません。」



……ッ 始めから分かってた事とはいえ、これは中々堪えるな……


「そ、そうか……」


「ですがパンダモンさんの気持ちはとても嬉しいですし、今後ど、どうなるかは分かりません……」


「へっ?……」


「で、ですから、もっとあなたの事を知れたら、お付き合いするかもしれないと言っているのです!」



もしかしてユキナさんも照れてるんか?…頬が赤くなってるし…

その上目遣いは反則や!…可愛いすぎる!……

いやそれよりも、まさかの脈アリか!?


「マジで…!?」


「"かも"ですよ!…確定ではありません!」


「いやそれでも嬉しい!…ユキナさんに好かれるように頑張るで!」


「そ、そんな恥ずかしい事をよく大声で言えますね!?」


「まあな!…それだけ君の事が好きやねん!」


「も、もう!……」



「あのーパンダさん……」


「なんやフィルちゃん?」



「その、ね…パンダさんの公開告白の一部始終なんだけど、全部カメラに拾われていると思うわよ……」


「なっ!?…」

「あーそうなんか……」



「なんであなたはそんなに冷静なのですか!?」


「恥ずかしいちゃ恥ずかしいけど、拾われたもんは仕方ないし…それに気持ちを伝えて後悔してないしな!」


「先まで落ち込んでいたのに、吹っ切れすぎです!

見てください!…お嬢様のお顔なんて真っ赤になってますよ!」



ユキナさんに言われ、そちらに目を向けると林檎の様に真っ赤になったフェリシアちゃんがいた。


「うぉ!?…赤すぎやろ…なんでフェリシアちゃんがそんなに赤なっとんねん……」



「え、えっと…そ、そのユキナの立場で考えたら、恥ずかしくなって……」


「俺の告白そんな恥ずかしかった?」


「い、いえそんな事……」


フェリシアちゃんは否定してるけど、冷静に考えたら俺かなり恥ずかしいヤツじゃね…?

俺の告白を200万人が見聞きしたんか…ヤバイな……




「てめぇら先から何いちゃついてやがる!」


「あっ!…サフィアーノ……完全に忘れてたわ……」


「パンダモンてめぇ…潰す!」


サフィアーノが逆上して襲いかかってくるけど、ユキナさんの事で頭が一杯な俺は適当に対処する。


「くそっ!…全然集中してない様に見えるのに簡単に避けやがって……」



吹っ切れてた時も簡単に捌けたが、ユキナさんに告白して心が澄んでいる?今の俺はなんか負ける気がせえへんねんな……

何て言うんやろ…煩悩まみれやけど、これがゾーンってヤツか?



そんな下らない事を考えていると、全プレイヤーに向けたワールドアナウンスが流れる



〈ワールドアナウンス プレイヤー名パンダモンがユニークロール"不死公"を獲得しました〉



「な、なんだと…?」

「うそ……」

「あり得ない…」

「師匠…凄いです」

「凄いわね……」

「……」



「へっ?…嘘やん……」



ここにきてまさかのユニークロール獲得……

マジで負ける気がせんぞ……



















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