パンダモンvsキール兄
「おい!…女共しっかり狙えや!」
「ホント無能なんだから~」
「ご、ごめんなさい…」
「ごめんなさいだと……申し訳ございませんだろうがっ!
口の聞き方には気をつけろ女ぁ!」
「ひ、ひぃ!…も、申し訳ございません……」
「はぁ…もういい……さっさと森の中に隠れて援護でもしとけ」
「は、はい……」
……私は何を見せられているのでしょうか…?
あの方々は仲間同士ですよね?
それなのにどうして怒鳴られたり、バカにされたりしているのでしょうか…?
それに女性の方達もどうして一方的に言われるがままなのでしょう…?
私には理解が出来ません……
「森の中に隠れて魔法撃たれると面倒やな……
フェリシアちゃんとユキナさんで森の中の女性を倒してくれへんか?」
「………………」
「フェリシアちゃん?」
「……パンダさん…私が森の中の女性を倒すわね。
だから、シアとユキナさんはあの男の相手をして頂戴。」
「えっ?…それやと視界の悪い中、フィルちゃんが2人の魔法を浴びて大変ちゃうんか?」
「問題ないわね。それよりもシアの精神的にあっちの二人と対峙させた方が良いと思うわよ……」
「分かった…フィルちゃん大変やと思うけど頼むで」
「ええ。ユキナさん…シアが暴走しないようにケアお願いね」
「任せて下さい。フィル様こそお気をつけて。」
「こっちは問題ないわよ。すぐに片付けるつもり」
フィルちゃんが森の中の女性を倒しに行ったようですが、私の頭の中には先程の光景に対しての疑問しかなかったので、フィルちゃんが去った事に気付きませんでした。
そして、何度考えても理解が出来なかったので、疑問を解消すべく暴言を吐いてた男性へ問い掛けます。
「あの…なぜ先程の女性に対して怒鳴っていたのでしょうか?……
仲間ですよね?……対等な相手のはずなのに、そんな関係おかしいです!」
「何を言ってるんだ?…なんで俺様が奴隷風情と対等な関係にならないといけないんだ?」
「ど、奴隷風情ですか……?」
「そうだよ~あの女達は僕達の奴隷なんだー
だから君の言っている事はおかしいよ」
「な、仲間じゃないのですか?」
「だから先からそう言ってるだろ?
奴隷と仲間だと…あり得ない話だ」
「そうそう、奴隷はあの子達が自ら受け入れたんだよ~
まあ、そうなるように仕向けたのは僕達だけどね♪」
「……分かりました。」
「やっと分かってくれたんだ~
でも、安心してね。君達もすぐにあの子達と同じ奴隷仲間になるからね♪」
「よく分かりました……あなた方を絶対に許してはいけないと!」
「師匠!、ユキナ!、あの方達はここで確実に倒します!
力を貸して下さい!!」
「ああ、モチロンや!…コッチも腸が煮えくり返りそうやったからなぁ!!」
「勿論ですお嬢様。あのクズ達はお嬢様の教育に大変悪そうです…二度と悪さが出来ないように叩き潰しましょう!」
「ありがとうございます!
では参ります!『オープンテレパス』!!」
「二度と逆らえないように調教してやるよ!」
「その勇ましい目が絶望に変わると思うとゾクゾクするね~♪」
(師匠確認です…あちらの方達は二人とも近接戦闘系のロールで間違いないでしょうか?)
(うぉ!…オープンテレパスってこんな感じやねんな……
えーと…アイツらの戦闘スタイルやっけ?
想像通り、兄が近接パワータイプで弟が近接スピードタイプや)
(ありがとうございます。では、師匠はお兄さんの方をお願いします!)
(私とユキナは弟さんの方を牽制しながら師匠をアシストします!)
(了解や!)
(かしこまりました。)
「おらっ!『ソウルキャリバー』や!」
「チッ!……男をやっても楽しくないんだがな……」
「そう言うなや…自分も女の子にやられるよりショックが少ないやろ」
「……てめぇは絶対に殺す!『ヘビーインパクト』!」
「おおっ、怖い怖い…っと『アサルトステップ』からの『ヒートエッジ』!」
「ぐっ……調子に乗るなよクソがっ!『メテオブレイク』!」
「そんな大振り当たるかいなっ!……」
「ハッ!…コイツは避けられないぜ!」
ちっ!…完全に躱したと思ったんやけどな…アイツの言う通り、メテオブレイクが地面に接した瞬間、衝撃と石礫が凄い勢いで俺を襲う……
「貧弱、貧弱~直撃じゃなくてもHP2割も削れてるじゃねえか。
これじゃあ潰れるのも時間の問題だな…ハハッ!」
アイツ…余波だけで俺に2割のダメージを出せた事で有頂天になっとるな……
でもなコッチには予選から覚醒中のフェリシアちゃんがいるねんで!
ほら見てみい…ダメージ受けたと思っても、一瞬で回復してくれるねんぞ……
「なっ!?…なんでテメェのHPが全快してやがる……」
「さあ?…なんでやろうな?」
「とぼけやがって…まあ良い、直撃当たれば一撃でやれるだろ」
「直撃が当たればな!」
「つくづくムカつく野郎だ…『パワースイング』!」
「無駄無駄~そんなんじゃ日が暮れてまうで」
「チッ!…『ブレイクチャージ』!、『マテリアルクラッシュ』!、『キガインパルス』!」
おわっ!?…挑発したらめっちゃ攻撃してくるやん!
ブレイクチャージはただの突進やから簡単に回避出来たけど、マテリアルクラッシュは先のメテオブレイクと同じで回避しても衝撃波や石礫でダメージ受けてしまう……
それで、距離取ったらまさかの遠隔攻撃まで飛んでくるとは…でも思ったよりダメージが少ないな…熟練度でも低いんか?
(師匠大丈夫でしょうか?)
(おっ!こんな距離でも会話出来るんや)
(流石にフィルちゃんには届きませんが、熟練度が低くても30mぐらいでしたら会話出来そうです。)
(十分や!…それよりもさっきの回復ありがとうな!)
(予選で覚えたエラストカーテンも付与してましたが効果ありそうですか?)
(ホンマや…いつの間に…)
(あの方が連続攻撃してる時です。)
(あん時か…俺めっちゃ動き回ってたのに良く付与出来たな……っとこんなこと話してる場合やないな…アイツの追撃が来そうやわ!)
(分かりました!師匠ご武運を!)
(そっちもな!)
「ちょこまかしやがって!これでも食らえや!『フルパワーバースト』!!!」
攻撃範囲広そうな技やな…これは避けきれんが、大技の後は隙が多いからチャンスやで
フェリシアちゃんからエラストカーテン貰ってるし、ギリ耐えれるか…?
次の戦いを考えると極力アンブレイカブルは温存しときたいからなぁ……
俺は腹を括って、襲いかかる衝撃波に突っ込んだ……
「チッ!…まだ生きとるんか…ゴキブリ並みの生命力やな……」
「うるさいねん!…お前の攻撃なんか効かんわ!『ソウルキャリバー』!」
「調子に乗るなよこのゴミクズがぁ!!『フルメタルボディ』!」
「なっ!?…体を硬くするスキルか!?」
「ゴキブリの攻撃なんか効くかよ!…これで潰れてろ!『メテオブレイク』!」
くっ!…それは避けきれんヤツや…このままやとHPが0になって、アンブレイカブルが発動してまう……
あれ?…いつの間にかリジェネのアイコン付いとるやん。
しかも、HPほとんど満タンやし……
フェリシアちゃん…あの子にはどこまで見えてるねん……
「また…てめぇのHP減らしてもすぐに回復しやがる…どんなカラクリだ…?」
「俺には女神…いや天使がついとるねん!」
「ワケわからん事ほざいてるんじゃねぇぞォ!コラァ!!」
度重なる挑発でヤツも大分冷静さを失ってきたな……
まあ、俺もアイツらへの怒りでどうにかなりそうやし、トントンやろ。
「潰れろや!『マテリアルクラッシュ』!」
「それはもう見たわ!『リベンジスラッシュ』!」
「ぐぁ!…なんだこのダメージは!?」
「へっ!…油断するからや!『ヒートエッジ』」
「そんなもん食らうか!『ラウンドリーパー』!」
「範囲攻撃か!…」
「上手いこと避けたじゃねぇか…でもな俺は距離を取りたかったんだよ!『ライフプランダー』」
「ちっ!…回復スキルまで持っとんのか…大人しく回復させるかいな!『アサルトステップ』」
「このゴミクズがぁ!…俺が回復するのを大人しく見とけば良いものを…『バニシングスマッシュ』!」
「がっ!…かすってもうたか……ならこっちも『アブソープエッジ』!」
「コイツ…俺のHPを奪ってやがるのか…奪うのは俺の専売特許だぜぇ!『スイージャエッジ』!」
「そっちも奪うタイプのスキル持っとるんか……」
「この俺様から奪うなんて100年早いんだよ!」
「ハッ!…傲慢やな!」
「それが俺様だ!『パワースイング』!」
「同じ技が通じるかいな!『リフレクション』」
「ちっ!…体勢崩されたか…なら『アイアンボディ』!」
フルメタルボディ以外にもDEFアップ系のスキル持ってるんかい……
でも、アイアンボディだとMIDは上がらんやろ!
「これ使うん久々やな…『招来術:雷撃』!」
「ッ……てめぇそんなスキルまで……」
「コイツもオマケや『招来術:炎弾』!」
「チッ!…チマチマ魔法攻撃しやがって…だがてめぇのINTも低いからそこまでダメージがねぇな」
まあ熟練度もかなり低いからしょうがないな……
でも、コイツMID低めやな…思ってるよりダメージ出てるで。
フェリシアちゃんとかが攻撃したらもうちょい削れそうや…おっそんなこと思ってたらセイントランス飛んできたわ!…ホンマどんだけ周り見えとんねん
「ッ……そうか…さっきからてめぇのHPが回復したり思ったよりダメージが出てなかったのはあの女のせいか…
にしてもあの距離から当てるのか…しかも弟とやりながら…良いなあの女……
ますます欲しくなってきたぜ!」
ホンマにコイツは女の子を物としか見とらんねんな……
こんなヤツにフェリシアちゃんもフィルちゃんもユキナさんも絶対にやるかいな!
「お前なんかにくれてやるかボケぇ!」
「はっ!…てめぇはここでやるから関係ねぇだろ」
相変わらず傲慢なヤツやで。
ほとんどのカードを使いきったし、お互い手の内が分かってきた頃やろ。
ならこっからはいかに意表を突けるかやな……
こうして、俺とヤツの戦いはこれから最終局面に入っていった……




