表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
慈愛の聖女  作者: クー
第2章 第三回公式イベント~予選編~
36/67

スキルショップでの出会い


特訓5日目、公式イベント前日と言う事もあり、

気合いを入れて午前中からログインします。


なお、ピアノと薙刀のお稽古は師匠がログイン出来ない平日の昼間に日程をずらして頂きました。

そして土曜日の今日は師匠もいる為、午前中から猛特訓です。


そして、師匠がいることで、密かに考えてきた私のプランが成り立ちます。

それは、午前中から竜人の湿地帯に籠り、初のダンジョン攻略を成し遂げ、

明日はあの女の子を倒して優勝するという私の完璧な計画です!


「今日は午前中にスキルショップに寄ってから、竜人の湿地帯に向かうで」


あれ?……今日は午前中から竜人の湿地帯に行かないのでしょうか…?

このままでは私の完璧な計画が早くも頓挫しそうです……


「す、スキルショップですか……?」


「えっ?…何でそんなにビックリしてるんや?」


「だって私の完璧な計画が……

いえ、スキルショップはルピが一瞬でなくなる所とお聞きしているので……」


「完璧な計画……?」


「いえ、何でもありません。」


ユキナとフィルちゃんから呆れた視線を感じたので、この計画は無かったことにしましょう!


「?……まあ、ええか。

スキルショップの認識として、フェリシアちゃんの考えは間違ってはないけど、まさか俺が前に話したこと真に受けちゃってる?」


私の計画の件は師匠が流してくれたので、このままスキルショップの話題に繋げましょう。


「そうです……」


「……なんかごめんな。そんなにビビらんでもエエよ。

沼にハマらん限りな……」


あれっ?師匠最後に何かボソッと言ったような……?


「ここがスキルショップや」


師匠に案内されたのは青い屋根をした建物で、看板に『Skill 』と記載されています

以前に師匠がスキルショップで一瞬でルピが消えたと仰っていたので、もっとカジノみたいな想像をしていましたが、思ってたよりも普通ですね。


「あれ?……思ってたより普通の所です」


「どんな所を想像してたのかが気になるけど、とりあえず店の中入るで」


店内は棚に水晶玉が所狭しと並べられていて、窓から差し込む日の光を反射しキラキラ光っています。

棚の奥にはカウンターが3つ並んでおり、どこのカウンターも人が沢山並んでいて、スキルショップの人気具合が見て取れます。


凄い……前にラピスの石の件で立ち寄った鑑定場とは全然違い、多くのプレイヤーで賑わってますね


「あちゃーやっぱりイベント前日やから賑わっとるな……」


「すごく人が多いですね……」


「まだここはマシやと思うで。

イベントはアインベルグで行われるから、あそこのスキルショップはもっとヤバそうや……」

「とりあえずカウンターは人が多いから、先にめぼしいスキルを見つけにいこうか」


「スキルはあの水晶玉に入ってるのでしょうか?」


「その通りや。まあ売ってるのは基本的なスキルやけど、結構有用なのが多いで」


店内を見渡していると、いつも使ってるスキルがありました。

値段を確認すると……


「えっ!?……『ヒール』のスキルが100万ルピもするのですが……」


「本当!?…これは……ぼったくりじゃないかしら?」


「いや、それで適正価格やで」


「……高すぎませんか?」


「基礎スキルは中堅以上のプレイヤーからするとかなり貴重やねん。

フェリシアちゃんもロールの画面開いてもらったら分かるけど、初期に持ってた『盾使い』とか『薬師』のロールが消えてるやろ?

育成の方向が決まってくると、初期ロールのスキルが入手出来ひんから、これだけ値段が高くなるんや」


「貴重なのは分かったわ。でも、使わないスキル――例えばこの『ゴミ拾い』とか『でんぐり返し』とかが300万もする意味が分からないわね……」


「まあ、パッと見たら使えんスキルやけど、そいつらは結構有用やで。

『ゴミ拾い』はパッシブスキルで、歩いてるだけでアイテムゲット出来るし、『でんぐり返し』はシステムによって体が勝手に動く貴重なスキルや。体制崩してる時とかでも使えるから緊急回避とかに使えるで」


「スキルって結構奥が深いわね……」


「それだけやないで。これらのスキルは合成にも使えるんや。」


「合成?」


「色んなスキルを組み合わせて新しいスキルをゲットする事や。いっぱい人が並んでるけど、あの左のカウンターで出来るで」


「なるほど……だからイベント直前の今日にあんなに並んでるのね……」


「あの…前に師匠が仰ってた、『ハイド』のスキルの条件の変更や進化も出来るのでしょうか?」


「出来るで。あの右のカウンターがそうや。

ただ条件の変更はランダムやから、結構ルピがかかるんや……」


「シアなら大丈夫でしょ」

「そうやろうな」


フィルちゃんと師匠はそう仰いますが、私だっていつも運が良いわけではないのですが……



「ん?……その声はパンダモンか…?」


「おっ…グレイやんけ! どないしたん?」


「それはこっちのセリフやぞ」


「師匠。お知り合いの方でしょうか?」


「ああ、コイツはグレイって言って、一時パーティー組んでた事があるんや」


「ちょっお前!……掲示板で情報は知ってたけど、ヤバすぎるだろ……めちゃくちゃ可愛いじゃん……」


「マーガレットのヤツも言ってたけど、そんなに掲示板に書かれてるんか? 最近見てないからわからんわ……」


「お前、掲示板で100回は殺されてるで」


「!?……マジかよ」


「師匠。そちらの方にご挨拶してもよろしいでしょうか?」


「構わんけど、コイツに挨拶なんか必要ないで」


「もう!…師匠はそんな事言って……お友達なのでしょ?

弟子として挨拶をするのは当然です!」

「騒がしくて申し訳ございません。グレイさん。

私はフェリシアと申します。どうぞよろしくお願いします」


「…………」


「あれ?……グレイさん?」


「あー、固まっとるな……

とりあえず放置でええやろ」


「そうね。」


「完全にお嬢様の美貌に見惚れてますね。消した方が良いでしょうか?」


「それはやめてくれんか。ユキナさん……

こんなんでも一応俺のフレンドやねん」


「はっ!……俺とした事が…意識が飛んでたぜ。」


「えっと……大丈夫でしょうか?」


「ヒャイ!……」


「ヒャイ……?」


「すまない。お嬢さん。俺の名前はグレイと申す。

よろしく頼みますで候」


「?……は、はい…よろしくお願いします。」


「グレイ……お前、キャラバグりすぎやろ……」


「仕方ないだろ! こっちは今までこんな可愛い子と話したことないんやぞ!!」

「とりあえずお前コッチ来い!」


「おまっ!……ごめん。フェリシアちゃん達は適当に見といてくれ……ちょ!グレイ…引っ張るなや!……」


師匠がグレイさんに連行されちゃいました……


「し、師匠が連れていかれましたね……」


「そうね……まあ、良いわ。適当に店内を彷徨(うろつ)いときましょ」


「そうですね……」






















グレイのヤツにしょっぴかれて店の隅っこまで来ると、

やっと首に回してた手が解かれた。


「ゲホッ……で、何の用なん?」


「何もクソもあるか!! どうやったらあんな可愛い子達とお知り合いになれるねん?」


「クソって……汚いな。あー、成り行きや」


「成り行きで知り合える訳あるかー!

まさかお前……弱み握って脅してるとかないよな?」


「そんなワケあるか! 逆に俺が脅されてるわ!」


「えっ?どう言うこと?」


「そこは気にするな。それで、用はそれだけか?」


「それだけで済むはずないだろ。

3人の内、誰でも良いから紹介して下さい。お願いします!」


「うわっ……誰でも良いって……お前、最低やな」


「は? お前の方が最低やぞ。3人もめっちゃ可愛い子を侍らしてるからって、余裕ぶっこいてるんじゃねぇぞ。」


「侍らしてるワケでは……」


「ホントお前調子乗ってるよな」

「俺達にも紹介しろ!」

「そうだーそうだー」


「うわ!?なんや?……何かいっぱい沸いてきたんやけど……」


「お、掲示板の住人達か?」


「そうそう。不死身が超絶美少女を誑かしてると聞いて来てみたら……」

「あんな可愛い子がこの世にいるなんて……」

「紹介しろ!」


「紹介は出来ひんで…俺が消されるから……

文字通り、顔合わせぐらいなら何とか……」


「顔合わせで良いから早く紹介して!」


必死すぎるだろコイツら……

フェリシアちゃんを紹介しようもんなら、ユキナさんとフィルちゃんに消されるから、マジで顔合わせ程度で穏便に済ますしかないな……


まあ、掲示板の住人もマナー悪いヤツはBANされるから、多少モラルもあるやろうし……

逆に全然紹介しないと暗殺されるかもしれん。


「しゃーない。じゃあ軽く紹介するから行くで」


「「「「ちょ、ちょっと待ってくれ! 心の準備が……」」」」


……俺が言うのもなんやけど、コイツらヘタレすぎるやろ。



















師匠達帰って来ないですね……

あっ、このスキル面白そうです!


「シア。そのスキルはやめときなさい」


「えっ?……なぜでしょうか?」


「いや『合体』って……なんでそんなスキルがあるのよ!」


「えっと…スキルの効果は《合体する事で新たな可能性が産まれる》って書いてます」


「…………………シア。とりあえず戻してきなさい」


「…はい」


「なんで悲しそうなのよ……」


「合体は男のロマンだって師匠が仰ってましたので……」


「あの男は……多分そんな気はなかったと思うけど、第三者が聞いたらハラスメントで通報されるわよ……」


「?……なぜ師匠がハラスメントになるのでしょうか?」


「シア……私が悪かったわ。だから先の事は忘れなさい」


「?」


「私はお嬢様と合体したいのですが……」


「そこ! 掘り返さない!

ツッコミが足りない……ユーピョンさん助けて……」


何だかフィルちゃんが疲れてそうです……

頭を撫でてあげると、何故かジト目で見られ、盛大にため息をつかれました……なぜでしょう?




「やあ、お嬢さん達。フ……」「邪魔です。」「はい……」


「そこの綺麗なお姉さん。ちょ……」「消えてください」「……」


「そこの仔猫ちゃ……」「死んで下さい」「え……」


「お、フェリシアちゃ……」「潰しますよ」「…なんで?」


「あっ師匠。お帰りなさい」


「おや、貴方でしたか…失礼しました。」


「いや別にかまわんけど、何でそんな暴言を吐いたん?」


「先ほどから、ナンパ紛いの有象無象が喋りかけてきたので、イライラしてました」


「そ、そうなんや……」


「それで、その後ろの方達はどなたでしょうか?」


「あ、ああ。ちょっと俺のフレンド達でな、フェリシアちゃん達と顔合わせしたいって事でついてきたんや」


「へぇ…そうなんですか……」

「ふーん……そんなことするのね」

「顔合わせですか?」


「い、嫌やったら断ってくれてええから、どうやろうか?」


「私は大丈夫ですよ」

「仕方ありませんね……」

「パンダさん。後で話があるわ」


「うっ……ほら、お前らさっさと自己紹介でもしいや」


先ほどのグレイさん含め4人の方に自己紹介して頂きましたが、噛んでた上にかなり早口でしたので、あまり聞き取れませんでした……









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ