手帳2-1
幼稚園卒園
小学校へ
両親が来ない幼稚園での卒園式が終わった。
ひどく退屈で、窮屈で、恥ずかしくて、吐き気とひどい臭いと、痛みと恐怖の幼稚園が終わった。
私は二度と幼稚園という施設に行かなくて良いのだと、内心嬉しく思っていた。
しかし、時間を置かず、また別の施設に通う事になった。
小学校だ。
思えば私の中で長い、気の遠くなるような時間だった。
6年間。
私は他人と心を通わせる手段を持たず、そして、関わろうとも思わなかった。
幼稚園を超える地獄が待っていた。
そして小学校よりも、私は自分の家が嫌いだった。
突然怒り狂い、暴力と恥辱を私に与える父。
常にイライラしていて私に辛く当たり、全く家事をしない母。
何を考えているのか全く分からない弟たち。
私はどこにも居場所を見つけられなかった。
今から考えても、私はどこへ行けば良かったのかわからない。
ただ分かっていたのは、父を追い出せば、家庭が崩壊すること。
母を責めたら、二度と祖父母に会えないこと。
それだけは分かっていた。
それだけは避けたかった。
私は悪い奴だ。
打算で物事を考える悪い人間で、存在することで家族や多くの人たちに迷惑がかかる、最悪にして最低な存在なのだと認識していた。
辛かった。
消えて無くなりたかった。
今でも消えなかった後悔で、辛く思う。
当時は消えて無くなる方法を知らなかった。
死ぬ方法を知らなかった。
知っていたら死んでいたかもしれない。
こう思うと父に感謝が沸いてくる。
父は私に「死ね」とは言うものの、「死ぬ方法」を教えなかった。
もし知っていたら実行に移して死んでいたかもしれない。
だが、今の心境は「何故教えてくれなかったのか」ということ、それがとても残酷な事だったのを、私は感謝しつつも、それが死ぬ事が出来なかった怒りに変換される。
それがとても、今も苦しいのだ。
2017.7.21 金曜日




