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20XXの人間失格者  作者: 来栖総一郎
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手帳1-4

幼稚園(ようちえん)入園(にゅうえん)前(まえ)の半年間(はんとしかん)

幼稚園(ようちえん)入園(にゅうえん)前(まえ)の半年前(はんとしまえ)


両親(りょうしん)に友人(ゆうじん)関係(かんけい)を干渉(かんしょう)されたが、それからも秘密(ひみつ)で猟銃(りょうじゅう)店(てん)の子(こ)と会(あ)っていた。

だがいつしか彼(かれ)は私(わたし)の前(まえ)から姿(すがた)を消(け)した。

彼(かれ)もまた、他(ほか)の子(こ)と遊(あそ)ぶ事(こと)を禁(きん)じられたのだろうと、今(いま)になって思(おも)う。


近所(きんじょ)で噂(うわさ)になるぐらいの悪(わる)ガキを、世間(せけん)様(さま)が許(ゆる)す訳(わけ)がないと思(おも)う。

多分(たぶん)彼(かれ)は自宅(じたく)で軟禁(なんきん)されていたのかもしれないな、などと私(わたし)は考(かんが)えている。


私(わたし)は初(はじ)めての友人(ゆうじん)の件(けん)から、そのまま祖父母(そふぼ)の家(いえ)に半年(はんとし)程(ほど)預(あず)けられた。


伯母(おば)がちょくちょくと家(いえ)に来(き)て、私(わたし)の世話(せわ)を焼(や)いてくれたのを覚(おぼ)えている。


私(わたし)は言葉(ことば)を知(し)らない子(こ)だった。

だが、伯母(おば)は良(よ)く私(わたし)を抱(だ)っこしてくれたり頭(あたま)を撫(な)でてくれたのを覚(おぼ)えている。


祖母(そぼ)が私(わたし)に伯母(おば)への言葉(ことば)を教(おし)えた。

祖母(そぼ)はとても社交的(しゃこうてき)で、可愛(かわい)がられるための言葉(ことば)をたくさん知(し)っていた。


祖母(そぼ)のお陰(かげ)か、伯母(おば)は私(わたし)を大変(たいへん)可愛(かわい)がってくれたのを覚(おぼ)えている。

その言葉(ことば)は、今(いま)でも祖母(そぼ)にからかわれるが、何(なん)という言葉(ことば)を祖母(そぼ)は私(わたし)に教(おし)えたものだろうかと、今(いま)でも少(すこ)し頭(あたま)が痛(いた)い。


「おばさんだいすき。しょうらいけっこんして。」

こう言(い)っていたそうだ。

まるで覚(おぼ)えが無(な)い。

祖母(そぼ)の言葉(ことば)をオウムのように話(はな)す事(こと)で、私(わたし)はその言葉(ことば)に救(すく)われて伯母(おば)に可愛(かわい)がられていたようだ。


祖母(そぼ)と伯母(おば)に言葉(ことば)を教(おし)えられ、それに父(ちち)と母(はは)の放(はな)っていた攻撃的(こうげきてき)な言葉(ことば)が加(くわ)わり、私(わたし)はとても優(やさ)しくも女性(じょせい)のような、そして攻撃的(こうげきてき)な言葉(ことば)を話(はな)す子供(こども)になった。 


あえて雑(ざつ)に説明(せつめい)するなら、辛辣(しんらつ)なオネェ言葉(ことば)で甘(あま)ったるい態度(たいど)を取(と)る、控(ひか)えめに言(い)って気持(きも)ち悪(わる)い子供(こども)になったのだ。


これを他人(たにん)から指摘(してき)され自覚(じかく)し恥(は)じて、私(わたし)が男性(だんせい)の言葉(ことば)を覚(おぼ)えて使(つか)えるようになるのは、かなり先(さき)の話(はなし)になる。


そのままゆっくりと時間(じかん)は流(なが)れ心地(ここち)よい秋(あき)になり、豪雪(ごうせつ)降(ふ)り積(つ)もる冬(ふゆ)になった。

This heat is heinous. it's over 36℃ in here!

ルビ振りは明日以降暑さで倒れなければやります。

2017.7.16

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