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ぼーいずどんとだい  作者: ゲロブス
第十一章 兄弟
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メタルG

「な…流さんがもう1人ィ!?」

突如として現れた、流に瓜二つだが、僅かに眼光の鋭い男を前に、2人が言葉を失っていると、男は無言で右手の人差し指を、ゆっくりと流の頭部へと向けた。

次の瞬間、銃声とともに流は後方へと吹っ飛んで行った。

あまりの急展開に、由香里はショックで口をあんぐりと開けながら、震える声で呟いた。

「な、流さんが撃たれた…!流さんに…!ウッ」

由香里は白目を剥いて地面に倒れ込むと、頭部を強打してブサイクな顔で気絶した。

そんな彼女の横を、男は目もくれずに素通りすると、流の方へ歩み寄りながら言った。

「割とアッサリ片付いたな…ん?」

突然、流が上体を起こすと、男の足元へ何かを吐き出した。それは先程、男が放った銃弾だった。

「へぇ、歯で弾を止めたってワケか…」

流は立ち上がると、自身の生き写しのような男の顔をもう一度、じっと眺めた。

男は流とは対照的な、自信に満ちた笑みを浮かべ、言った。

「…久しぶりだなァ、流。いや…蛾男2号とでも呼ぶか?」

「君はまさか…………………………………量!?」

「間が長げーんだよ…!相変わらずムカつく野郎だぜ…」

数年前に行方をくらませた双子の弟との衝撃的な再会に、流は面食らった様子で尋ねた。

「今までどこで何をしていた…?久し振りの再会だってのに、あんまりなご挨拶じゃないか」

「俺のことはどうでもいい、俺はお前を始末しに来たんだ。あの人の命を受けてな」

流は生徒会長の永木が言っていた、『あのお方』という言葉を思い出した。

「あの人だって…?そりゃ一体どこのクソ野郎だ!どうして僕を狙う?」

「あの人は誰にも必要とされず、途方に暮れていたゴミクズ同然の俺を認めてくれたんだ…!あの人のためなら何でも出来るぜ、たとえ殺人だろうとなぁ…!」

「おい、なんかヤバい信者みたいになってるぞ!そいつに洗脳されてるんじゃないのか!?」

量は冷ややかに鼻で笑うと、続けて言った。

「何とでも言え、話は以上だ。最後に目に焼き付けておけ…!あの人から授かり受けたこの…」

その時、彼の背後で由香里が寝言を呟いた。

「うぅ〜ん、流さんが1人…流さんが2人…流さんが3人…フヒヒ…」

緊迫した雰囲気をぶち壊された量は、舌打ちして彼女をチラリと一瞥した。

「…おい、あのアホはお前のコレか?」

そう言って彼は、流に小指を立てた。

「断じて違う」

「なるほど、セフレね…。それじゃ気を取り直して…」

小さく咳払いすると、先ほどと同じ調子で彼は言った。

「最後に目に焼き付けておけ…!あの人から授かり受けたこの…おごぉ」

量は流に頬に回し蹴りを受けて、橋の下へと落下して行った。

「…しまった、やり過ぎたかな?」

流が心配そうにドブ川を覗き込もうとした瞬間、黒光りするメタリックな装甲で全身を包んだ怪人が、鋼鉄の羽根を羽ばたかせて、激しい風圧とともに勢い良く飛び上がって来た。

そいつは流を見おろしながら、粗野な口調で言った。

「…可愛いことしてくれるじゃねーか、えぇ?」

「…元気そうで安心したよ」

流はそう呟くと、自身も変身して互いに空高く飛翔した。

こうして、宿命の兄弟喧嘩が幕を開けたのだった───!!!!!

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