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24話

「あのワイバーン達、ホントにこっち向かってるじゃん!」


クロルが驚いたように言う。


「え、ウチら襲われたこと無いけど、これマズくね~!?」


シロルも焦ったような声を出す。


「とりあえず逃げよう!」


ルスは三人に呼び掛け走り出した。

三人も頷き、後に続く。


(なんで追って来てるんだ?いやそれよりも逃げ切れるのか?)


ルスは走りながら後ろを確認する。

クロルはついて来れていたが、ラヴィとシロルは少し後方を走っていた。


(このままだと後方の二人は追いつかれる。ワイバーン達の目つきは鋭いままだし、これは戦うしか無いかもしれない)


ルスは止まり杖を構える。


「え?ルス君?」


クロルは驚いて声をかける。


「いや、そいつら相手するのは無謀でしょ!死んじゃうよ!?」


「先に行っててください!」


ルスは青い火の玉を生成する。

そして、いつもより大きいそれをワイバーンに放った。

青い火の玉を飛ばすことは初めてであったが、狙い通りにワイバーンに向かっていく。



バンッ



直撃したワイバーンは銃で撃ち落されたかの様だった。

力なくゆっくりと落下していく。


「え!?」


クロル達は驚愕の声をあげる。

ルスは残りの二体にも同じ火の玉を放つ。



バンッ



二体のワイバーンは一体目と同じく下に落ちていった。


「う、嘘でしょ…!?」


クロルは目の前で起こったことが信じられなかった。


「…ワイバーンが倒されるところ初めて見た」


「ウチも…」


呆然とするクロルとシロル。


ドロップを回収したラヴィが杖をしまいながら駆け寄ってくる。


「三体分のドロップ、回収してきたわ」


「ありがとう」


ルスはラヴィにそう返した。


「やばあ!え、ドロップでっか!アタシこんなにおっきいの見たことない!」


クロルはラヴィが持っていたドロップをのぞき込む。


「ウチも~!そういえばコレ、クエストであった気がする!」


シロルもクロルに続けた。


「え!?まじ!?じゃあ後からそのクエスト受ければよくない?」


「ってかそのクエスト3つあればウチら一気にランク昇格じゃね?ワイバーンのクエストなんて絶対Dランク以上だし!」


「それやばすぎ~!早く確認しよ!」


クロルとシロルは足早で王国へ向かう。

ルスとラヴィも二人を追った。



冒険者ギルドに戻った一行。


「こちら報酬です!お疲れさまでした!」


ルスとラヴィはクラメにブタのドロップを渡した後、報酬を受け取った。


「あったあった!」


「マジやばいよこれ」


そこへクロルとシロルが依頼書を手に受付へとやってくる。


「このクエスト受けたいです~」


「ってかウチら、もう達成してんだけど」


クラメは怪訝そうな顔で内容を確認する。


「ええと、これは最近狂暴化と個体数増加が問題となっているワイバーンの討伐ですね。三枚ありますが、これらを受けたいという事ですか?基本的にはクエストを受けた後に討伐に向かってもらうことになっているのですが…」


「細かいことはいいじゃん!どちらにしても大差なくない?」


「なんなら失敗報告何回も受けるより一回で成功してくれる方が、おねーさん的にも楽っしょ?」


「ま、まあそうではあるのですが」


「とりあえず今回だけでもいいからさ!ね?」


「もう倒したんだしさ~?」


「わかりました。というか倒したって聞き間違いじゃなかったんですね」


折れたクラメはドロップの確認に移るが、警戒もしていた。

自分たちのパーティランクを上げるため、似たドロップや偽装ドロップで騙そうとする手口がある。

しかも今回はワイバーンである。

ベテランパーティならともかく、まだ経験の浅い冒険者たちがワイバーンを倒すことは考えにくい。


「お預かりしてよろしいですか?」


「はい」


ラヴィが三つのドロップを渡す。


「確認してまいります。暫くお待ちください」


クラメは半信半疑のままドロップを持って奥の扉へ向かった。


「ウチら疑われてるね~」


「まあ簡単に倒せるような魔物じゃないし」


シロルとクロルは言う。



クラメが扉の奥に消えて少し経った時だった。


「えええええええええ!!?」


扉の奥から声がする。

やがてパタパタとクラメが走ってきた。


「三つとも本物でした!ど、どうしたんですかこれ!?」


「いや倒したんだって」


クロルはケラケラと笑う。


「皆さんで倒したって…まだパーティはFランクですよね!?」


「はい」


ルスが答える。


「Fランクパーティがワイバーン倒す事があるんですか!!?」


「ありました」


「あったんですかぁ!!?」


クラメの声は良く通るため、ロビーの人々にも聞こえていた。

久しぶりにクラメのオーバーリアクションを見て、ルスとラヴィは笑みがこぼれる。


「しかも同ランクのクエストを三つ成功させたという事なので、そのランクへとランクアップになります。今回はCランククエストを三つ達成という事でつまり…私もランクが急にこんなに上がる例は見たことが無いです!!本当に驚きとしか言えません!!」


クラメは目の前の事実に興奮していた。


「Fランクから一気にCランクへと昇格です!!!おめでとうございます!!!」


ルスのパーティはCランクへ、最短ルートで駆けあがった。


次回更新:2/6 未定


バタバタしていて更新出来ませんでしたm(_ _)m

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