23話
冒険者ギルドに向かうルスとラヴィ。
「ルス君~!こっちこっち~!」
「おつ~!」
ロビーに行くとクロルとシロルは既に椅子に座っていた。
ルスとラヴィも向かいの席に座る。
「二人ともヨロ~」
昨日と変わらず露出多めの服をまとっているクロルとシロル。
動きやすいという事だろうか。
そのせいか周りの人々は二人をチラチラ見ていた。
「二人のジョブは何?」
ルスは尋ねる。
「どっちも剣士!二人は?」
クロルに笑顔で返される。
「ラヴィは魔法使いで、僕は何でもやるかな」
「何でも?じゃあとりあえず後衛職ヨロって感じかな~!」
シロルはふわふわした声で言った。
剣士の実力を見るのにも、バランスをとるのにもちょうどいいと思い、ルスは了承する。
「ちなみに二人の個人ランクは何?」
クロルが尋ねる。
「僕はFランク」
「え~!?意外~!絶対もっと強いよね!」
「うんうん!実力詐欺っしょ、きっと~!」
前の二人は頷き合っていた。
「ラヴィちゃんは?」
「私はD」
ルスも聞いたことが無かった。
(確かに元いたパーティはDランクだったしな。僕も頑張らないと)
彼は心の中でそう思った。
「…そうなんだ、強いんだね!沢山頼ろうかな!」
そんな話をしつつ、クエストを受けようという事になった。
四人は掲示板に向かいクエストを確認する。
「とりあえず最初だし、これとか良さげじゃない?」
クロルはとあるEランククエストを指さした。
魔物討伐のクエストで、討伐数は10となっている。
「いいね、それにしようか」
ルスは受付に持っていき、クエストを開始した。
目的地に向かうと豚の様な魔物が点在していた。
どの魔物も警戒心が薄いようで、のんびりとしている。
「あれ倒せばオッケーっしょ?直ぐに終わらせるから!」
クロルとシロルは武器を取り出し、すぐさま討伐を始める。
出遅れたルスとラヴィも慌ててついていった。
数分後、4人はドロップを回収していた。
想像以上に早く終わり、ルスには拍子抜けだった。
「あっという間に倒したね」
ルスはクロル達に声をかける。
「それな~!アタシら超頑張ったわ~!」
「ってか、ウチら今回めっちゃ働いてない?これは報酬ちょっと多めに貰ってもいいよね?」
笑いながらシロルは言う。
確かにほとんどの敵を二人が倒していた。
ラヴィはデバフをかけていた様だが、それの影響もなさそうなくらいクロルとシロルは素早く倒した。
ルスは(彼女たちがダメージを食らっていたかは分からなかったが)回復を要求され、ラヴィから教わった魔法をかけたくらいであった。
「今回はそれでもいいかも。ほとんどやってもらったし」
「だよね?ほとんどウチらだったし」
「いやでも、ルス君の回復もマジ助かった~!ありがと~!」
「次は誰がどれ倒すか決めて、効率よくやるのが良いかもね」
実際ルスとラヴィが狙う敵を定められないほど、前の二人は動いていた。
連携の面では改善の余地ありと言ったところだ。
「あーね。流石ルス君~!」
シロルはルスに抱き着く。
唐突な柔らかい感触に戸惑うルス。
ラヴィはそれを静かに見ていた。
「早いけど一旦戻る?別のクエスト受けても良さげ~」
「そうだね」
ルス達は王国の方へ足を向ける。
「ねえ!あれ見て!」
唐突にラヴィが遠くの空を指さした。
そちらを見ると小型のドラゴンの様なものが数体いる。
「あ~、ワイバーンだっけ?偶に見るヤツだ」
「あんなに一度に見たのは初めてかも!まあでも襲われない程度に距離取れば大丈夫っしょ~」
「滅多に戦闘にならないし、そもそもウチらが戦えるような敵じゃないよね~」
少し距離を取るようにしながら王国へ向かおうとするクロルとシロル。
「いや、待って…」
空を見ていたラヴィが後退る。
「あのワイバーン達、こっちに向かって来てないかしら…!?」
「え…!?」
全員がもう一度空を見た。
三体のワイバーンは明らかにこちらに向かっていた。
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