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3-5

鳩が助走をつけて通路と寝床の仕切りに

飛び蹴りをかますとその衝撃に耐えきれなかったのか

仕切りが盛大な音を立てて吹き飛ばされる。


その音に驚いた動物たちが騒ぎ立て

中には小屋内から逃げ出す動物も現れる中。



「ックックルーーー!」



そう威圧的な鳴き声で自分の翼の包帯を見せつける。


もちろん何をいているのかはわからないが

察することは出来る。


おおよそ『そこの怪我どうしてくれるんだよ!』

と、言ったところだろう。



だが、あれは慌てて窓にぶつかった鳩が悪いだろう。


よしんばお嬢の床ドンに

幾分かの落ち度があったとしてもだ。



「っポ!ポポ!」



相変わらずバサバサと鬱陶しい鳩。


高い勉強料だったと思えないのだろうか?


まぁ、日頃お嬢の扱いに慣れている私から

あえて一言送るとするならば。







鳩ざまぁwww


「ポォーーーーーーーーー!!!」



こうして二度目の戦いの火ぶたが切って落とされた。


喋れないので伝わらないだろうと思っていたのだが、

存外ニュアンスが通じたらしく、

予想外の鳩の初撃をもろに食らってしまう私は横転。



続けざまに追い打ちを食らいながら防戦一方に

なっていると。



「な!」



スラ子が参戦して鳩の首を締め上げる。



「ボォボ・・・」



さすがにあの狂暴な鳩も手負いの状態では

スラ子にかなわないらしい。



良し!スラ子そのまま押さえてろ・・・。


今日の夕飯は鳩の丸焼きじゃ!!!



何時ぞやのリベンジを果たすべく

鳩の首目がけてハサミを繰り出そうと

勢いをつけてとびかかろうとしたその時。



「何してやがる!!!」



動物たちの様子を見に来たのであろう冒険者の声と

私を目がけた木桶が飛んでくる。



ふごぁ!



またしても鳩を仕留め損ね、地面に不時着する私。


冒険者が駆け寄ってくると鳩を離して

宿殻の中に隠れるスラ子。


この状況はいかんともしがたい。


どうやったってこれでは私が悪者ではないか。



「くそ、この野良どこから入り込んだんだ?」



そういって私の宿殻を掴み上げて

外へと持ち出そうとする冒険者。



え?野良?


ちょっとちゃんと見てくださいよ!


ここに登録タグが・・・!



慌てて誤解を解こうとハサミにつけたタグを

冒険者に見せようとするが、

肝心のタグが見当たらない。



まさか・・・!?



振り向くと勝ち誇ったような顔の鳩が、

私とスラ子のタグをもってこちらを見ている。



ちょっと!あれ!あいつが・・・!



黒板を使って説明をする暇もなく

外に放り投げられる。


まさか私より鳩の方が上手だったとでも?


地面に顔をうずめつつ敗北をかみしめる。


だが、今はそれどころではない。


早く登録タグを取り返さなければ

いよいよ身の危険が迫ってくる。



小屋の中には私を追い出した冒険者が残っている。


となればソラナさんに会って

新しいタグを貰わなければ。



急いでギルドの受付まで戻るも、

ソラナさんの姿が見当たらない。


知らない受付にソラナさんの行方を尋ねるも。



「ソラナさんは今領主様のお屋敷で開かれる

対策会議に向かわれまして・・・」



黒板を使うヤドカリに驚きながら答える受付。



え?じゃあ・・・。


『従魔登録のタグはもらえませんか?』


「あの、ギルドに登録されている冒険者の

証明がなければ発行できないんです」



不味い。不味い!不味い!!!


いつの間にか詰みかけている。


こうなれば鳩の説明をしてタグを取り返すしか。



そう、説明の内容を考えつつ黒板に

文字を書き込もうとしたその時。



「まだ居やがったのか!!!」



先ほどの冒険者がギルドの入り口に立ってた。



いや!あの!説明を・・・!



そう私が説明を試みようとするも間に合わず、

掴まれて外に放り出されてしまう。



「ったく、この忙しい時に!

次見かけたらぶっ殺すからな!!!」


マジですか・・・。


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