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1-15

お嬢と和解してからというものお嬢と関係は

改善された。


例えるならば『目があえば殺される』状態から

『進路上の汚物』にランクアップだ。



いや、ランクアップなのか?



変質という方がしっくりくるかもしれないが、

少なくともあれ以来

命の危険を感じることはなくなった。



良かった。実に良かった。



ちなみに窓から逃走したお爺さんはパジャマ姿のまま

丸一日姿を消していたが、翌日こっそりと姿を現し。



「すまんのう。いつも出てきてくれるのじゃが

留守の様で話は聞けんかったわい」



そう言って申し訳なさそうに弁明してきた。


そんな姿でどこの誰に会おうとしてきたのかは

言葉を濁されてわからなかったが。


お嬢からは。



「パジャマ姿で出歩かないでください!」



と、その点についてきつく言われていた。


また、お爺さんが飛び出していった原因である

私の「ただのヤドカリ疑惑」の件に関して言えば、

お嬢と私の雰囲気を察して何も聞いては来なかった。


やはり年の功なのかお嬢のお爺さんということなのか

事なきを得たことを察したようだ。


怒られつつもどこか嬉しそうに顎鬚を触っていた。







かくして無事にお嬢の従魔の位置に落ち着いた私。


厳密にいえば魔法適正がないため、

魔獣というかペットに近いのだがそこは気にしない。


お嬢の手伝いをしつつお爺さんから授業を受けて

この世界の知識を蓄える日々が続くこととなる。


主に一般常識と言語と魔法知識の授業で、

なかなか勉強しがいがある。


私自身そんなに勉強熱心だった気はしないが、

人間必要に迫られれば真価を発揮するのだろう。


お爺さんも改めて私の知能指数に驚いていた。


ちなみに体の巨大化もあの一日だけで

あれ以来大きくなることも元のサイズに戻る様な事も

起こってはいない。


そうなった場合、一番原因として有力になるのが

スラ子になるわけだが。



「な?」



何度聞いても疑問符を浮かべられて要領を得ない。


とりあえず可愛いのでハグしておくこととする。



こんなほのぼのとした生活を送って

どれほどの日数がたったころだろうか?


ある日窓から割と大き目な伝書鳩が

一通の手紙を持ってやってきた。


この不意に届けられた手紙が

お嬢と私の長い旅の始まりだったのかもしれない。


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