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なんでも屋は異世界最強  作者: understand
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第五話

金剛の騎士(ダイヤモンド・ナイト)。


近接戦闘最強とも呼ばれる人型の死霊(アンデッド)。身にまとったきらめく鎧は異次元の硬さを誇る。


高レベルの剣技に加え、100mの間を一秒足らずで詰める俊敏さで防御のみならず攻撃でも

圧倒的な強さを誇る。


そして、何よりこの死霊(アンデッド)が恐れられるわけは、鎧の内部にある核の位置が変化し続けていることである。


近接系攻撃で急所である核を的確に破壊することは不可能とされ、遭遇したらS級ですら死ぬと恐れられる。


「みんな、お願い。20秒稼いで」


グラネルがいう。詠唱時間か。


「了解した」


ワイズが答え、背中に担いでいた戦斧を金剛の騎士(ダイヤモンド・ナイト)に振り下ろす。


ドォォン


カードが固くないやつだったらS級の魔獣とかでも死んでるな。


だが、金剛の騎士(ダイヤモンド・ナイト)には傷一つついていない。


「硬すぎる...」


ロイドがつぶやく。


確かに硬すぎる。どうやればあれを砕けるんだ。


「あと10秒!」


グラネルの声が聞こえる。あと半分。


「っ、来るぞ!」


金剛の騎士(ダイヤモンド・ナイト)が動き出す。


その瞬間、ワイズが吹き飛ばされた。


「カハッ」


鳩尾にボディブローを叩き込まれ、ワイズは失神する。


えぐすぎる。あのワイズが一発だと...!?


それに剣も使ってない。


こんなのにどうやって勝てばいいんだ。


ドォォォン


ロイドも蹴りを喰らって壁に打ち付けられる。


次は俺だ。向かってくる。


ここ!


俺は第六感で金剛の騎士(ダイヤモンド・ナイト)のジャブをかわし、顔面に全力でカウンターを入れる。


バキッ


鈍い音とともに砕けたのは俺の手だった。


「っ、」


硬すぎるだろ、これは。


「3...2...1...、よけて!」


グラネルの声が聞こえ、俺はかろうじて飛びのく。


〝超破壊閃光(デス・ストライク)〟


ドゴォォォォォォォォォォォォォォォ


SSS級魔法、超破壊閃光(デス・ストライク)。一発で町を吹き飛ばすといわれる破壊光(デス・ビーム)の389倍の火力。それを金剛の騎士(ダイヤモンド・ナイト)の一点に絞ったこれなら...


どうだ?


爆音と土煙の中から一つの影が見える。


こちらに向かってゆっくりと近づいてくるそれは、傷一つ負っていない輝きを放った鎧だった。


「無傷!?まさか、そんなわけ...」


金剛の騎士(ダイヤモンド・ナイト)がグラネルの前に立ち、上から剣を振り下ろす。


〝念動〟


俺は全力で、剣を振り下ろそうとする鎧の腕を止める。


ビキッ  ビギギッ


「ぐぁッ」


だが、金剛の騎士(ダイヤモンド・ナイト)は、念動を放った俺の指ごと剣を振り下ろす。


グラネルは、一瞬の隙に剣をよけたが、先の一発で魔力はもう底をついて倒れている。


ロイドとワイズも金剛の騎士(ダイヤモンド・ナイト)に吹き飛ばされて、気を失っている。


「ふっ、戦えるのは俺だけか」


やるしかねぇな。


「ウォォォッ」


俺は鎧に向かっていく。


〝灼熱(バーニング)〟


物理がだめなら熱で溶かしてやるよ!


俺は超高熱の拳を金剛の騎士(ダイヤモンド・ナイト)にぶつける。


ジュワァァァ


傷が...入った?


いける...いける!


「もう一発っっ」


〝獄炎(ヘルフレイム)〟


死ねや。


俺は手が燃えるのも構わず、鎧に渾身の一撃をかます。


「うぉぉらぁぁぁっ」


ドォォォォォォォン


金剛の騎士(ダイヤモンド・ナイト)は吹き飛ばされ、鎧の腹には風穴が空いた。


「はぁ、はぁ、」


完全に出し切った。もう無理だ。


「今のでは核は潰せてねぇみたいだな」


カッ コッ


金剛の騎士(ダイヤモンド・ナイト)がこちらに向かってゆっくりと歩いてくる。


座り込んだ俺の前に立ち、剣を振りかざす。


だめか...


剣がゆっくりと振り下ろされる。


いや、まだいけるっ!


〝限界突破(オーバーリミット)〟


「くたばれッ 今度こそッッ」


〝黒焔(バーニング・デッド)〟


黒煙をまとった俺の拳は、金剛の騎士(ダイヤモンド・ナイト)の顔めがけて突き進む。


バギャギャッッ


アッパーが炸裂する。


鎧が砕け散り、かろうじて残った頭部の中で核が動き回っている。


「くらえっ」


ガッ


俺は、拳を振り下ろして、核を破壊する。


「はぁ、はぁ、」


やった、のか。金剛の騎士(ダイヤモンド・ナイト)を。


はやく...ワイズとロイドを...


「もう、立てねぇ...」


俺は、文字通り全力を出し切り、完全に動けない。


朦朧とする意識の中で一人の影が近づいてくる。


「はぁ、はぁ、大丈夫か?カイルド」


ロイドか。目覚めてたのか。


「ロイドっ、お前こそ大丈夫なのか?」


「全然大丈夫だよ。俺は、蹴りを一発喰らっただけだから」


よかった。


「ワイズと、グラネルは?」


「あいつらも無事だよ。起きた後、一か所に集めて介抱しといた。それより、お前、金剛の騎士(ダイヤモンド・ナイト)を一人で倒しちまうなんて、本当に大丈夫か?」


ロイドは俺の心配をしてくれてるようだ。


「あぁ、全然問題ないんだが、もう動けない」


「一回休んどけよ。魔獣とか来たら俺が倒すから」


ロイドも重傷のはずだが、笑顔で話してくる。


「あぁ、頼む、っ?」


突如、あまりにもおぞましい圧を感じた。


「なんだ、これ...」


ロイドも感じ取ったようで、刃折れの剣を構えて、臨戦態勢をとる。


ドゴォォン


瞬間、光線のようなものが俺たちの間を飛んでくる。


「こいつ、知ってるぞ」


ロイドが言う。


「SSS(トリプルエス)級死霊(アンデッド)、金剛の大王(ダイヤモンド・キング)だ」


その名を聞いて、俺は絶望する。


SSS(トリプルエス)級死霊(アンデッド)、金剛の大王(ダイヤモンド・キング)。

各階級の中でも発生すると非常に危険と呼ばれる指定危険モンスターがいる。

金剛の大王(ダイヤモンド・キング)は、単体でも圧倒的な魔力量と超高位魔法を使うことで、恐れられているが、その最も危険とされる理由は、その高位魔法の中に存在する召喚魔法だ。召喚魔法を使って、金剛の大王(ダイヤモンド・キング)は、金剛の騎士(ダイヤモンド・ナイト)を召喚する。魔力が尽きない限り、無限に召喚することが可能とされ、その数は10万体にも及ぶといわれる。


「金剛の大王(ダイヤモンド・キング)が発生するなんて、このダンジョンS級じゃすまない。測定不能(オーバーランク)じゃないか。」


もう、終わった。


ザザザッ


金剛の騎士(ダイヤモンド・ナイト)が召喚されていく。


数十体がこちらに向かってくる。


もう、終わりだ。死ぬ...


〝聖域(サンクチュアリ)〟


「っ、」


俺たちは魔法結界に覆われていく。


誰だ?誰がやった?


一人の男が俺たちの前に現れ、立ちふさがる。


「わたくし、アドヴェンの何でも屋こと八百万屋店主のバロンと申します。お困りでしょうか?お客様」

 閲覧ありがとうございました

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