第25話 外に出てみたら、少し疲れた
「……」
部屋の中は、いつも通りだった。
ダンボール。
レシート。
もやし。
「……」
少しだけ見て、
「…...」
何も思いつかない。
「……なんか」
小さくつぶやく。
「……居るのもな」
理由はない。
でも、少しだけ、そう思った。
「……」
立ち上がる。
スマホを持つ。
鍵を取る。
「……」
少しだけ止まる。
「……まあ」
ドアを開けた。
外。
「……」
少し明るい。
「……こんなもんか」
歩く。
特に行き先はない。
「……」
人がいる。
車が通る。
「……」
少しだけ、歩く。
「……」
何かを探している気もするし、
別に探していない気もする。
「……」
店の前で、少しだけ止まる。
「……」
中を見る。
「……」
特に入らない。
また歩く。
「……」
少しだけ、疲れた気がする。
「……早いな」
私は小さく笑った。
「……」
ベンチを見つける。
座る。
「……」
少しだけ、風がある。
「……」
私はスマホを見た。
特に何もない。
「……」
ポケットに戻す。
「……」
少しだけ考える。
「……何しに来たんだっけ」
答えは出ない。
「……まあ」
立ち上がる。
「……帰るか」
帰り道。
さっきと同じ道。
「……」
少しだけ、足が重い。
「……」
でも、悪くはない。
家に着く。
ドアを開ける。
ダンボール。
レシート。
もやし。
「……」
私は少しだけうなずいた。
「……落ち着くな」
キッチンに向かう。
もやしを手に取る。
「……おまえは、動かないな」
もやしは、何も言わない。
私は小さく笑った。
「……まあ」
「……たまには、いいか」
なんとなく、疲れている。
それでも。
ほんの少しだけ、動いた気がした。
私はそう思って、目を閉じた。




