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黒翼のライブラリィ  作者: INTER
ダンジョンと呪い
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第49話

コロナ治った。辛かった。


(寒い・・・)


気がつくと私は一面真っ白な場所に寝ていた。手に伝わる冷たさ、どうやら雪が降り積もっているみたいだ。高く大きい根をはっていそうな木も雪で覆われて白く見える。


「さっきまで馬車の中に居たはずなのに、ここ何処?」


辺りを見渡しても一本の木と雪、空にも太陽が浮かんでいるだけで人の気配など全く無い。


「【フラッシュ】・・・あれ?」


太陽が出ているのに少し薄暗いと思い、フラッシュの魔法を使ってみようとするが発動しない、それどころか魔力が動いてる感じがしなかった。一応念のためにもう一度使ってみるが、


「【フラッシュ】・・【フラッシュ】!!・・・駄目。」


その後も何度か試してみるも使うことはできなかった。さらに他のスキルを使おうとしても出来ず、そもそも魔力すら感じることができない。


一旦諦めた私は取り敢えず見えている木に近づいて触れてみることにした。


「近くで見ると大きさがさらにデカく感じる。」


それに凄い硬そうだ。そう思って触れてみると。




『消去完了消去完了消去完了消去完了消去完了消去完了消去完了消去完了消去完了消去完了消去完了消去完了消去完了消去完了消去完了消去完了消去完了消去完了消去完了消去完了消去完了消去完了消去完了消去完了消去完了消去完了消去完了消去完……』



「うわっ!」


辺りに響く無機質的な声。いや、頭に直接聞こえているような・・・


それに消去完了と永遠に繰り返される言葉、でも一体何を消しているのだろうか。ここには何も、雪以外何もない…………違う()()消えたから何もない?じゃあいま消しているのは。




「この雪の下に行ってみれば何か分かるのかな。」


一体どれくらいの深さがあるかは分からないけれど相当深い事だけは何となく分かる。悩んでいても特にできることがないので少しでも雪を掻き分けて下に行く。掘る場所は木の近く。そこなら何かあって落ちそうになっても木に掴まることができる。




ザック、ザック、ザック 、コツン


「・・・・ん?何か硬いものがある。」


掘り始めて暫く、私の身長二人分の深さ程に触った感触では鉄よりも硬い何かを見つける。


「鉄の板?鉄にしては重い気もするけど。」


私が見つけたものは手のひらサイズの鉄に見える板だった。真ん中にはごちゃごちゃした模様が青い線で入っている。


「なんだろう?全然分かんないや、」


暫くその板を叩いてみたり、模様をなぞってみたり、色々してみたが反応はない。


「結局手がかり無しかー、相変わらず魔力は使えないし。あ、でもまだ試していない事あった。」


「ステータス」


その言葉を発した途端今までなんの反応も見せなかった板が突如輝き、変形していく。


そしてなんとも言えない形に変形した板は、なにかのステータスであろうものを表示する。



▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲


957568054755847752112577865887535426634756875587856887269771455486328899008786%580865885257856557886666958663579669886876697666879647856+556



実行可能な選択は「*****」にて確認出来ます。


消去を実行しますか?


2765575380224868757414282487866687093398709006880(0858865565877445555348878968411122773878008455809548332388893578415658(96687786668749888658


▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼



とてつもない数の数字の羅列の中にある「消去を実行しますか?」とある文字。


(消去したら絶対に駄目だよね……何か嫌な予感がする。)


もし、消してしまったら取り返しのつかないような、そんな気がする。


確証は何もないし、特に何も起きない……いや流石にそれはないと思うが……可能性もある。


結局何もわからないので後回しにしようとした。その時何かと物理的にではなく、感覚的に繋がった感じがした。


『貴方は誰ですか、何故ここにいるのです?』

「だ、誰っ!?」


聞き覚えのない声、それに何処から聞こえてきているのか分からない。


(頭の中に直接?少なくともここら辺に私以外の生き物の気配は無い。)


『誰?我は天紅花。この領域を存在させているものです。』

「この領域を作ってるってどういうこと?」

『まて、こちらの質問に答えていない、先に答えなさい』


(質問って、えーっと何故ここにいるかだっけ?そんなのこっちが知りたいくらいだけど、取り敢えずここは素直に言っておこう)


「えーっと、私もよく分かっていないのですが、気づいたらここにいました。」

『気づいたらここに?ここは二次隔絶次元、この世界に縁のある存在でなければ入れないと思いますが・・・まさか貴方・・・・』


長い静寂、彼女?が何かを長く考えている。


『大神五十技を所持していますね?』

「なにそれ?そんな言葉聞いたこともないけど。」

『あれ?通じませんか、あちらとこちらでは言葉が違うのでしょうか。』


声だけなのに凄く困っているのが分かる。なんとも不思議な感覚だ。


『貴方、【刹那】【祝福】【星纏】このあたりを所持していませんか?』


刹那、私が持っている最高位スキルの一つだ。手に入れて、一度使用してからと言うもの再び使えるようになるのがいつになるのか分からない、謎が多いスキル。


刹那や祝福の名前が今出てくるということは、最高位スキルが大神五十技なのだろうか……


「はい。【刹那】なら使ったことがあります。」

『所持はしていないのですか?』

「えっと、持ってるんですけど今は使えなくて。」

『・・・・・成程大体の理由は分かりました。経緯を知りたいとこではありますが、それよりも貴方にはやってもらわなければならないことがあります。』

「やること?」


いったい何をやると言うのだろうか……この不思議な空間で私は不安を抱いていた。



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