第43話
短めです。
「はぁ、はぁ」
10分程走っただろうか、私はともかくメアが少し息を切らし始めた。
だけど仕方のない事でもある。メアは私よりも身体的なステータスが低い上に今は買った荷物も背負っている。だけど止まれない。
(できるだけ遠くに行かないと。王都に行けばきっと助かるけど………)
王都がここからどれくらいの距離にあるのかは図書館で調べている為知っている。もし徒歩で行くなら片道20日は確定している、流石にそれだけの距離を歩き続けるのは現実的じゃない。
(そうなると。一番現実的な道は………)
そんな事を考えているとラーヴェル伯爵の屋敷が見えてきた。貴族門につくのももうすぐだ。
「メア。もう少しで門につくからもう少しだけ走れる?」
「う、うん。頑張る」
「よし。じゃあ急いで街を、」
「エリカ様!」
出よう。と言いかけたところで少し遠くから自分の名前を呼ぶ声が聞こえて足を止め、声が聞こえた方向へ顔を向ける。
「リーリエさん?」
視線の先に居たのは伯爵に仕えているメイドのリーリエさんと、恐らくメアと同じくらいの年の栗色の長髪の女の子だった。
「エリカ様。エリカ様もこの街から避難するのですか?もしそうならば、ご一緒に。」
「良いんですか?私達はすごく助かりますけど……」
「はい。このままでは私とお嬢様二人で馬車に乗ることになりますので、席は空いています。」
すごくありがたい話だ。馬車なら王都まで逃げる事も可能だろうし、食料も節約できる。
「お願いします。それとお嬢様って事は……」
「はい。けれど話は街を出てからにしましょう。街の中は一秒毎に危険度が上がっています。」
「はい。」
その後はリーリエさんが用意していた貴族用の馬車に乗り街の外に出ることができた。貴族門には商人などの馬車が沢山並んで列を作っていたが、貴族は優先的に通る事ができる為あっさりと門を抜けることが出来た。
(こんな緊急事態なのに門の受付はしないと行けないなんて不便なアーティファクトだよね。)
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
結界石
そそいでいる魔力の量や、周囲の魔素の量によって効果範囲が変わる結界を張る。
結界内に入る時と出る時に専用の結晶石で確認する必要がある。
確認が終了する前に出ようとしても結界によって弾かれて、出ることは叶わない。
しかし勿論結界の強度以上の衝撃を受ければ結界は割れる。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
「取り敢えず街は出れたけど…まだ正直手の震えが残ってる気がする。」
門を出てから少し経ちセフィランの街が少し遠くに見えるようになった頃ようやく自分の状態を改めて見直す事が出来る状態まで落ち着いた。
「落ち着きましたか?」
「「はい。」」
「では、状況の整理とこれからの事を話し合う前に改めて自己紹介をさせていただきます。エイシス伯爵家に勤めていますリーリエと申します。」
「そしてこちらが、ラーヴェル伯爵様のご息女であらせられる、」
「ルーシア・テン・エイシスです。よろしくお願いします。」




