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黒翼のライブラリィ  作者: INTER
始まりと静寂する森
29/51

第28話(1.5章

細かいところを直していたら全然書く暇がなくて少し遅くなりました。ごめんなさいm(_ _;)m


カンッ カンッ カンッ!


ギルドにて、木剣が打ちあう音が響く。

(やっぱりスゴい。全然当たらない、それどころか全て受け流されてる……!)


多分、今の私の力や速さだけで言えばそこらへんの兵士さんよりも上回っていると思う。しみじみ魔装は凄いと感じるばかりだ。


しかしそれでもまったく歯が立たない。これが実力の差。しかもこれで半分の力も出していないのだからどれだけの差があるのかはっきりと判らない。


「うんうん。中々やるわね。これなら十分ランクⅢでもやっていけそうね。でも―――」

「ぐあっ!」


何が起こったのだろうか?木剣を振った瞬間に数メートル吹っ飛ばされた。


私は急いで起き上がろうとして気付いた。右腕が赤くなっている、多分私の知覚出来ない速さで木剣を振ったか、何か技術を使って吹っ飛ばされていたのだ。


「痛っい………【ヒール】」


私は残りの魔力を使って【ヒール】を使った。ただでさえ殆どの魔力を魔装に使っているからあまり使いたくなかったが仕方ない。流石にこの状態で再開するのはキツい。


すると何故かリーンさんは少し驚いていた。


「エリカちゃん。魔術が使えたのね、いや、魔力操作が出来ているから可能性は考えてたけど、属性を覚えられるかは才能だし。使ってるのも見てないから、使えないのかとおもってたわ」


なる程確かに図書館の本にもそんな事が書いてあった気がする。


「まあ、使えますけど、剣のほうが得意なので少なくとも暫くは剣士の方向で行こうと思ってますよ?」

「そうね。正しいと私は思うわよ魔術と剣両方共使いこなすのはとても難しいし、戦闘中に考えることが多くなって判断が遅れるしね。…まあ例外はどこにでもいるけど」


例外か、やはり世界には化物と呼ばれる程の力を持った人がいるのだろうか。


その時私は驚くと同時にいつか戦ってみたいと思ってしまった。・・・私も随分と戦闘が好きになってきいるみたいだ。


「とにかく。魔術が使えるなら使って来なさい。全力を見せて貰えないと試験にならないわ」


(じゃあ全力で行こう。本当はこの後もやる事あるから体力は残しておきたかったんだけど)


そうは言っても私の使える技は少ない。剣術、聖魔法、土魔法、投擲、この4つぐらいだと思う。しかもその内の聖魔法と投擲はリーンさん相手に剣を打ち合ってる時には、使うタイミングがない。


となると残っているのは剣術と土魔法だけだが、土魔法は覚えたばかりで使える魔法は2つだけだ。


【アースコントロール】

自分の半径2メートル程の土を操作できる操る量が増えるほど魔力消費が上がり操作も難しくなる。


【ロック】

周りの土を固めたり、石などの硬度を少し上げる。


うーん。これと剣術だけでどうやって一発入れよう?折角リーンさんが待ってくれているので私は少し考えてみる事にする。



…………取り敢えずは作戦を立てたけど、これでも一発入れれるかは賭けになる。やれるだけの事はやるが。


「【フラッシュ】!」

まず私はレベル10になって覚えた聖魔法。フラッシュを使う。この魔法は、光魔法でも同じものを覚える。派生系の魔術は、派生元の魔法を覚えることが少なくないらしい。


だが【フラッシュ】は【ホーリ】より眩しい光を出すだけだ。こんなものは数メートル離れたリーンさんには目くらましにもなっていない。


だがそれで良い。


「【アクセルスラスト】」

「なる程まだ速くなるのね?でも足りてないわよ」


そう言ってリーンさんは私の攻撃を弾こうとするが、


「【アースコントロール】!」

「なっ、!」


リーンさんの右半身に高速で土が蔓のように巻き付く。だがこれだけでは何も意味がない。だから———っ!


「【ロック】!さらに【ロック】‼」


固められた土は最早石並みに硬いと言っても過言ではないだろう。しかしリーンさんにとってこんなものは一瞬の足止めにしかならないだろう。


だけどその一瞬で十分!


「はあぁぁぁあぁ!」


私は剣を振りかぶった。そして次の瞬間には。バキバキバキと動きを阻害していた私の魔法は砕け散り、目の前に剣が迫ってくる。


私はそれを……受け止めることはできずに、その攻撃をもろに食らい、そのままの勢いで私はふっ飛ばされる。


先程よりも少し遠い場所で止まった私は、顔を上げ確認して笑みを浮かべる。


「賭けには勝てましたね」

「あーあ、やられた。確かに服に掠っただけでも一発は一発だわ」


私が見ていた先には僅かに服が擦れていた箇所があった。


「はぁ。ホントは一発も食らわずに時間までやるつもりだったけどここで終了ね。合格よ」


リーンさんは少し悔しそうに言って。構えていた木剣を下げる。


本当は一発も喰らうつもりは無かったのだろう。



こうして私はランクⅢになる為の試験を無事合格する事が出来た。

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