第27話 (1.5章
今月も書いていきま〜す。
「なる程、だいたい聞いてたけどやっぱり第二エリアに出てきたのは本当だったと…」
翌日。私はリーンさんに昨日のことを説明していた。ちなみにメアはまだ宿にいて体の調子を確認している。
「・・・・・決めた」
「何をですか?」
「まあまずは順番に説明させて貰うわ。まず第一に探索者ギルドは戦闘の実力だけが判断基準じゃないのはしってるかしら?」
私はその言葉に前にサーラさんが少しだけ言ってたような事を思い出した。
「はい。確か人を雇ったりして魔獣を狩るのもその人の強さだとか」
「そうよ。他にも情報力や、貴族との繋がりとかもその人の強さとして測るわ。でも結局は戦闘の実力が必要なのは変わらないからそういうのに特化している人は大抵ランクⅣくらいまでが限界なのよ」
そこそこ戦闘もできるならランクⅤはいけるかもしれないけど。そんな事を言いながら少し笑っていたが、逆に言えばそこが限界と言う事なのだろう。
「そして次にホーンガルの討伐。これは昨日貴女がギルドに換金する為に渡した魔石の品質から、貴女が倒したのは間違いないだろう。と言う結論が出たわ」
(魔石の品質?魔石が破損してるとかそういう感じかな?)
「何か聞きたそうな顔をしているけれど今は先に話させてもらうわ」
疑問に思っていた事顔に出ていたのだろうか。気づかれてしまった。やっぱり私は分かりやすいのだろうか?
「そして最後に【世界図鑑】の所持で貴重な情報も得ることが出来る可能性が高い。そんな力を持ってる新人をランクⅠにしているわけには、いかないのよ」
なる程。確かに私はそう思った。正直よく分かってないとはいえ、ランクⅣで倒せるホーンガルを倒したのだ。流石にランクを上げておかないと、色々と面倒なことになると思ったらしい。
「とゆう訳で、取り敢えずランクⅢに上げることにする事にしたのだけれど……」
「何か問題があるんですか?やっぱりランクⅡを飛ばす事ができないとか」
「いや、違うの。ただ、ランクⅢは一応探索者として一人前の証だから、試験があるのだけれど。今はダンジョンのせいで試験官ができる人が居ないのよね」
はぁ。とため息をつき困った様子のリーンさん。正直ギルドの事についてはよく分からないので私は待つしかない。
「ん〜こうなったらギルドマスター権限で試験内容を変えるか………」
(大丈夫なのかな。それって)
「そうしましょう。どっちみち人手が足りないからさっさとランク上げてもらわないと困るし。ランクⅢ位なら何とかなるでしょ」
なかなか心配する言葉だったけどランクが上がるならそれに越したことはないと思うので、ラッキーと思うことにしておこう……………………と思っていた時が私にもありました。
「なんで、なんでリーンさんと模擬戦しなきゃいけないんですか!」
「なんでって、試験官が居ないからよ。さっきちゃんと聞いてたのかしら?」
たしかにその通りだ。だけど、元ランクⅦ探索者のリーンさんと模擬戦なんて、試験以前に相手になるかどうかすら分からないのに。
「聞いてましたけど……ぎ、ギルドマスターが試験官やりますか普通。仕事とか大丈夫なんですか?」
「仕事はあるけどそんなに時間は掛からないと思うし、まあ多分エリカちゃんなら手加減しても10秒で倒せるわよ」
そりゃあ私も速さには自信があるけどリーンさんから2秒以上逃げられる方法がまったく思いつかない。もしかしたら1秒もせずに気づいたら負けてる可能性もある、いや寧ろその可能性の方が高い。
「じゃあどうやって試験するんですか?そんなに早いと試験も何もないと思うんですけど」
「そうねぇ〜。じゃあこうしましょう。私は3割くらいまで力を抑えるから、5分間全力でかかってきなさい。それで判断するわ。それと一発でも当たれば合格で良いわよ」
「わ、わかりました」
(良かった。3割くらいなら打ちどころが悪くなければ死なないし、もしかしたら一撃なら当てられるかも――!)
◇
「準備はいいかしら?」
「はい。大丈夫です」
私は魔装を発動して身体能力を全体的に1.5倍くらいまで上げ。木剣を下の方に構える。
「開始のタイミングは自分で決めていいわよ。貴方がその位置から動いたら始めるわ」
そして私は飛び出すように脚に力を入れて駆け出した。
(身体が軽い…!レベルが上がったから格段に身体能力が上がってる!)
「へぇ。なかなか早いじゃない」
リーンさんは、少し関心したような声を出しているが、私は構わず木剣を素早く手数で攻めるように振るうが――――カッン!
「でも。まだまだ戦闘経験が足りてないし、剣術も拙いわ」
「くっ……!」
剣の重さが集中している所に突きを入れられて剣が弾かれる。何とか手放すのは避けたが、3割でこれなのだ、それだけレベルも実力もかけ離れているのだろう。
「まだまだっ!」
私は更に魔力をつぎ込み魔装を強化する。これで身体強化は2倍を超えただろう。しかし幸いな事に昨日のレベルアップのおかげて気分が悪くなったりはしない。2倍程度ならもう魔力のある限り常時使い続ける事ができる。
ダッンッ!
打ち合った木剣から先程とは明らかに違う音を立てる。
「また、上がったみたいね。でもこれならまだ届かないわよ?」
「ふふっ。コレが全力だと思われても困りますっ!」
「そう。なら見せてみなさい!」
私はバク転をして素早く後ろに下がり少し魔力操作に集中する。
「……………よし。全力で行きますよ!」
私は全力で地を蹴り駆け出した。
次の次から新しい章に入ります。




